「はけ」というのは河岸段丘のことで国分寺崖線と呼ばれます。清流が湧くので、古くから人が住み着いた背景になったと思われます。国分寺もその一つです。「こがねい」という地名も、今は「小金井」と書きますが、「黄金の井戸（池）」ということのようです。当然、坂道が多い場所で、美術館もそこにあります。調査が終わったので少し歩いてみたら、思いがけないような清流がありました。舗装道路があって自動車が走るすぐ脇にあるとは思えないような流れでした。
23日にその結果を確認に行ったら、21日にはすでにタヌキが来ている様子が撮影されていました。この写真では2頭が写っていますが、動画の方では３頭が写っていました。
これで糞の「犯人」はタヌキであることがわかりました。
小金井の知人から連絡がありました。「はけの森美術館」の近くのある空き家に動物の糞があるが、何か見当がつかないかと写真が送ってきました。
動物の糞があった場所
軒下に黒々とした糞が写っていましたが、私が見慣れたタヌキのためふんに比べるとばらけています。それで9月20日に現地を見に行きました。多分タヌキのものとは思われましたが、断定はできないので、センサーカメラを置いてきました。
ハバヤマボクチ
この花は何か間違えているのではないかと思うほど大きいです。止まっているマルハナバチと見比べて貰えば大体わかりますが花の直径が5 cm以上あって、重そうです。全体に黒ずんでいてアザミのお化けみたいな感じですが、アザミのような鮮やかさはありません。初めてみた時はなんだかおかしくなって笑ってしまいました。当方に「このくらい」という「常識」があって、それを遥かに超えたものに立った時、何かおかしみがあるものです。
ハナイカリ
群落調査をしていると、もちろん花の咲いていない植物も出てきます。そちらの方が多いです。私たちはそれでもわかるように、花が咲いている時に、はや茎の特徴を頭に入れていますが、それでもわからないものがあります。その時は、周りを歩いてそれより大きいものを見つけてそれとの繋がりでわかることが多いです。今回はハナイカリの小さいのが出てきてしばらくはわかりませんでしあた。
わかった時は嬉しいものです。
タムラソウ
タムラソウ
タムラソウにきたハムシ
今回、群落調査をしたのですが、2015年に乙女高原に咲くが張られました。その時に１０箇所にマーキングして、同じ場所を追跡調査しています。最初の時のデータを見直したらタムラソウは１箇所からも記録されていませんでした。ところが今回、ほとんどすべての場所で出てきて、先に報告した訪花昆虫のデータでもタムラソウは多数を占めていました。タムラソウはシカのダメージを特に受けていた花で、柵を作ることで劇的に増えた植物の代表格です。そしてハムシがたくさんきていたし、マルハナバチもよくきていました。
