自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

8月2-4日の群馬県神津牧場 7

2014年11月30日 | 研究など research
植物がいろいろありました。大型の草本をいくつか紹介します。


ユウスゲ


ノコギリソウ


ノコギリソウの花


ノコギリソウの葉


シシウド


ウバユリ


ウド

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子供の声

2014年11月29日 | がんこおやじ
昨日、NHKテレビで東日本大震災のことを放送していた。石巻市の大川小学校のことをとりあげていた。子供を失った親の心の苦しみと、保身をはかる学校、教育委員会の不義を訴えることがメッセージであるようだった。
 番組の核の部分は重すぎて簡単にコメントはできそうもない。ただ、子供を失った人が、いつも聞こえていた子供たちの声が聞こえなくなって寂しいということばは胸に響いた。これは各地で感じることではないだろうか。私たちが子供の頃は、それこそどこにでも子供がいて、寒い冬の日でも「子供は風の子」と言われて、外で遊ぶように言われた。だから、空き地などでは子供の声がにぎやかに聞こえたものだが、いま公園で遊ぶ子供が少ない。都会でもそうだから、田舎ではさらに寂しいのではなかろうか。明るい声を聞かせてくれる子供はほんとうに宝物だと思う。
 ところが、東京では幼稚園や保育園の近くの住民が子供の声がうるさいと抗議をすることが多くなっているという。ある報道番組で紹介されていたのは老人であったが、おそらく若い頃には自分の子供がお世話になったはずである。子供がない老人だったとしても、自分が子供のときに大きな声を出して遊んだはずである。あまりの身勝手に、がんこおやじは腹が立つ。
 ただ、少し頭を冷やして考えると、腹を立てる相手というより、むしろ気の毒だという気がする。子供の声を騒音としか聞こえないという感覚は人として不幸そのものであろう。本当かどうか知らないが、欧米人はセミの声が騒音としか聞こえないそうだ。秋の虫の声もそうらしい。私は生物学者として、同じヒトという種の中でそういう違いがあるかどうかいぶかしく思うが、どうもそうらしい。ヒトという種が持続するためには、子供をかわいいと感じる遺伝子がなければならない。そういう遺伝子をもつ集団と、子供を粗末にする集団があれば、前者のほうが繁栄するのは自明のことである。もちろん、ヒトはほかの動物と違う。道徳や倫理が文化として発達し、それがヒトの行動を大きく規制する。ふつうはそのことが子供を大切にすることを強化したはずである。
 その意味で、自分が子供の頃、あるいは親となってお世話になったことを忘れて、勝手に子供の声がうるさいという人は、単に身勝手というよりも、ヒトとして持つべき感覚が持てなくなっていると見るべきであろう。そういう心理や感覚がなぜ生まれたかは解明すべき重要な課題だと思う。
 ま、がんこおやじとしては、そういうことは専門家にまかすとし、バカなことをいうのはほどほどにしろといいたい。そんな身勝手な主張をして得た「静かな環境」など、まったく人間味のないものであるに違いない。子供の声が聞けなくなったつらさを抱える人たちは何と感じることだろう。
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8月2-4日の群馬県神津牧場 6

2014年11月28日 | 研究など research
神津牧所はジャージー牛で有名だそうです.福沢諭吉の教えを受けた神津さんという人が「日本人の体格が貧弱なのは乳製品を摂らないからだ」と考てこの牧場をはじめたそうです。明治人の「まっすぐさ」が感じられるエピソードです。今でも山の奥の奥にあるこの場所に、だれもミルクを飲まなかった時代に牧場を作ろうとしたこの人の心を想像するのはむずかしいことです。

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8月2-4日の群馬県神津牧場 5

2014年11月27日 | 研究など research
多くの学生は野生動物は簡単に見られると思っているし、双眼鏡で鳥をみつけては何か実習体験をしたと思ってよろこびますが、それだけで何か自然が理解できたことにはならない。それよりは、糞虫を捕獲して、種類や数が違うことや、写真をとってどういう群落にどういう動物がいるかを考えることのほうが意味があります。そのことを理解する学生はある程度いますが、私が指導する群落調査になると、かなりいやいややるという感じになります。自分が学生のときを思い出せば、それもわからないではない。でも、実際問題として、動物を調査するときに、生息地の植物のことがわかるかわからないかは大違いです。日本の哺乳類研究者の「植物を知らない度」は驚くべきものがあります。教育課程がよくないんですね。だから、学生がおもしろそうな顔をしなくても、頑として植物調査をさせるのです。これはシカがよく食べるミヤコザサの調査をしているところ。

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8月2-4日の群馬県神津牧場 4

2014年11月26日 | 研究など research
最近の実習でありがたいのは、自動撮影カメラです。哺乳類を直接見るという実習はむずかしいです。それが、カメラの写るのと、足跡の説明をするのは大きく違います。

学生がカメラをセットしているところです。


そうしたら、いろいろ写りました。

シカ


シカ


キツネ


アナグマ
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8月2-4日の群馬県神津牧場 3

2014年11月25日 | 研究など research
ワナといえば、糞虫の捕獲もしました。牧場ですから、ウシの糞はいくらでもあります。小さなバケツに糞をいれた袋(ティーバッグ)をぶらさげておくと、糞虫が集まってきます。それを牧場と林において種類や数を調べました。オオセンチコガネというコガネムシくらいの大きくてきれいなのと、エンマコガネの仲間の小さくて黒いのが来ていました。

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8月2-4日の群馬県神津牧場 2

2014年11月24日 | 研究など research
ネズミをとるワナで野生のネズミの捕獲の実習もしました。院生が説明をしています。




これを木の脇などに置き、中に餌を入れておきました。


翌朝、ワナを除くと入り口があいたままのもの、これは入っていない証拠なので、餌を追加します。中に、入り口の蓋が閉まったものがあります。なんらかの刺激でしまった場合もありますが、中にネズミが入っていることもあります。わりあいよく捕れました。多かったのはアカネズミで、観察、計測をして逃がしました。



中には違うものもいました。これはハタネズミです。


群落の違いと捕獲率などを比較しました。

これはネズミの体重を測定する私です。


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8月2-4日の群馬県神津牧場

2014年11月23日 | 研究など research
8月上旬に群馬県の神津牧場というところで実習をしました。この数年、ここを使わせてもらっていますが、いわゆる牧場実習ではなく、牧場で野生動物の生態学の実習をさせてもらっています。牧場には家畜がいるだけでなく、周囲の森にはさまざまな動物がいるし、その一部が牧場に出てきて、それが問題にもなっています。また野生動物を調査するには生息地の地形や植生も知らなければなりません。そういうことを考えると、宿泊施設があって数日滞在し、さまざまな動植物の調査法を体験させるには牧場はたいへん都合がよいのです。
 この写真は牧場に出て来るシカの密度を評価するために、一定面積の枠をつくって、そのなかの糞密度を調べるための手順を説明しているところです。


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おまる

2014年11月22日 | 家族
1歳と8ヶ月になった孫が木の根元にすわってごきげんです。枯葉を拾うのが楽しいようでした。このくらいになると、言葉は片言ですが、ずいぶんいろいろなことがわかるようになるようで、ときどき驚きます。



 先日、我が家にきてあそんでいましたが、おもちゃの小さな「おまる」を見つけました。長さが5センチくらいの小さなものです。それをみて、なにか訴えていましたが、私にはわかりません。母親はわかるらしく、服を脱ぎたいということでした。脱がせるとおむつも脱ぐといっているようで、すっぽんっぽんになりました。何をするか見ていたら、どうやらその「おまる」が自分の家にある本物のおまると同じものだということがわかり、<ここがおもしろいのですが>そこにウンチができると思ったみたいです。おもちゃのおまるの上にしゃがんだようすがおかしくて、私たちは「かわいいー」といって大笑いしました。
 ところが、です。その子が突然トコトコと早足歩きをして、壁に向いて「ワーッ!」とつっぷして泣いたのです。どうやら、みんなが笑ったことにプライドを傷つけられたということのようです。そんなことがこの小さな子の心の中に起きているなんて思いもしなかったので、びっくりするやらおかしいやら。
 だって1年前はこんな感じで、目の前に反応するだけ、いってみればおっぱいを飲んで、排泄し、そのあいだに泣いたり笑ったりしているという感じだったのだから、その生長に驚かないではいられません。



荒っぽいことが好きで、このところ「少年」の片鱗を見せるようになりました。
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7月29日の福島 3

2014年11月21日 | その他の調査地
そうした田んぼの中にヤナギがあって驚きました。4mくらいの高さがありました。ほかにもオオバヤシャブシ、ヤマハンノキなどが入っていました。
「これで復田ができるだろうか」
と心配に思いました。


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