自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

10月の乙女高原 9

2023年12月25日 | 乙女高原
追伸的な内容です。井上さんから調査の前日にホソバノツルリンドウを見つけたと写真を送ってくださいました。私は見たことのない花なので、気が付かずに残念でした。


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10月の乙女高原 8

2023年12月24日 | 乙女高原
乙女高原に行くようになってかなり時間が経ちました。最初は植原さんから「乙女高原に綺麗な花が咲いていた時代に比べると、最近はススキだけが多くなってしまった。その時期がシカが増えた時期なので、シカのせいだと思うが、一度見にきてほしい」ということで行ったのでした。その前にシンポジウムでシカと植物の関係について講演をしました。私は現地に行ってすぐに「これはシカのせいだ」とわかりましたが、そのことを誰でも納得できる形で示さないといけません。そこで高橋君に卒論テーマとして、10メートル四方の柵の内外の植物にマーキングして、春から秋まで追跡してもらいました。そうしたらススキは内外であまり違いがないのに、他の多くの双子葉植物は外で草たけが低いことがわかりました。もう一つ行ったのは、代表的な植物を春にマーキングして半分を地表で刈り取りをし、追跡しました。これによって同じ刈り取り、つまりシカの採食を受けても、ススキはダメージが小さく、双子葉草本はダメージが大きいことが説明できました。その結果を報告したら、植原さんが山梨県に報告してくれました。そうしたら県の観光課が乙女高原を柵で囲う予算をつけることになりました。
その頃、もう一人の学生の加古さんが訪花昆虫を調べてくれました。その時のデータと柵を作って8年目の2023年のデータを比較したのが次のグラフです。これをみると、特に夏に大幅に増えたことが一目瞭然です。


訪花昆虫が見られた花の種数は39種から69種の1.7倍に、花の数は348から、実に4985の14.4倍に増えました。

このことはシカの影響を排除したことにより元々の豊かな植物が戻ってくると同時に、その花を利用し、また花の生活史を約束する授粉をする昆虫が戻ってきたということです。行政では生物多様性という言葉があまり理解されないままに喧伝されていますが、乙女高原で示されたのは、このような生き物のつながりが適切な管理によって実際に回復したことが示された好例だと思います。その時に、地道な調査が役立ったことは生態学研究者として嬉しいことでした。
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10月の乙女高原 7

2023年12月23日 | 乙女高原
6月から始めた訪花昆虫の調査も10月7日でいよいよ最後になりました。初めに結果を出しましょう。8月までどんどん増えてピークになり、その後どんどんと減っていきました。7月にはヨツバヒヨドリが多く、8月になるとヤマハギ、ノハラアザミ、シラヤマギクなどが増えました。9月になるとアキノキリンソウが過半数になるという変化を示し、いわば「月替わり」に変化しました。




 これに対応した昆虫の推移を見てみます。昆虫の方も大きく変化し、7月まではハエアブが多く、8月になるとハエアブも多いもののマルハナバチが増えました。9月になると甲虫が増えました。これは花の変化に応じて、その月に多かった花にくる昆虫の数が変化するからです。


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10月の乙女高原 6

2023年12月22日 | 乙女高原


今回は少し少人数になりました。

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10月の乙女高原 5

2023年12月21日 | 乙女高原

ヤマラッキョウ、ウラナミシジミ
ヤマラッキョウは市場の速なって咲くようです。私はこれをみるとモンゴルの草原を思い出します。

リンドウ


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10月の乙女高原 4

2023年12月20日 | 乙女高原

ミツモトソウ

ヤマアワ

ヤマボウシ



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10月の乙女高原 3

2023年12月19日 | 乙女高原

ハバヤマボクチ

ヒメノガリヤス

マツムシソウ、ウラナミシジミ


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10月の乙女高原 2

2023年12月18日 | 乙女高原
残っていた花を紹介します。

アキノキリンソウ

ツリガネニンジン

ノコンギク
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10月の乙女高原 1

2023年12月17日 | 乙女高原
6月から始めた訪花昆虫の調査も10月7日でいよいよ最後になりました。花はさらに少なくなり、枯れススキが目立つようになりました。



ススキの穂は陽を透かしてみるとハッとするほどきれいなものです。

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9月23日の乙女高原 6

2023年12月13日 | 乙女高原

お昼になったので、調査を終えた人からロッジに集まりました。お昼を一緒に食べて、談笑しました。みなさん、話がおもしろくて笑いが絶えません。山梨だからいつも果物があって、美味しくいただきました。


手伝ってくださった人と記念撮影
左端が植原さん


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