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自然日誌 たかつき
自然についての問わず語りです。
アファンの森の哺乳類 2
2016年08月31日
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アファンの森
16.4.15
動物は写っていませんが、4月の中旬になって雪が解けた森のようすです。雪のあったときといかに違う環境になるか、改めて印象に残ります。
若いオスジカ 16.5.30
そして植物が一気に伸びて遠くが見にくくなります。キツネやタヌキはここではもう写りません。若いオスジカが写りました。
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アファンの森の哺乳類1
2016年08月30日
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アファンの森
さて、本来の自然日誌にもどります。
6月にアファンの森に行きました。去年の暮れにセットしておいた自動撮影カメラを回収しました。
イノシシ 15.12.1
暗くてわかりにくいですが、イノシシが写り、目が光っています。12月1日、雪はまだありません。
キツネ 16.1.27
12月下旬に雪がつもり、たくさんのイノシシのほか、キツネが写りました。テンも写っていましたが、角度がよくありませんでした。
イノシシ 16.2.24
2月になると雪も深くなり、凄みのあるような写真になりました。
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デザート
2016年08月29日
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家族
昨日は歌で、今日は家族の話題なので、「自然」日誌になっていませんが、ご容赦を。
小学生も大きくなってくると、なかなかみんなの日程が調整できないですが、きのうはそれがうまくいって孫たちが勢ぞろいしました。みんなが集まると、とくにチビちゃんたちはうれしくて興奮状態です。せまい家を大声で走り回っていました。おじいちゃんの部屋には動物の骨や図鑑や顕微鏡やなんだかふだんみかけないようなものがあるので、興味津々ですが、ここではあまり暴れてはいけないというのはなんとなくわかるみたいで、緊張気味に顕微鏡をのぞいたりしていました。
やがて夕食になり、そのあとでお楽しみのデザートです。なんと1年生になった紅一点がつくったプリンでした。いや、あれはプリンとはいわないのかな、牛乳とヨーグルトとなんとかをまぜたゼリー状のもののうえに、ブルーベリーかなにかのジャムのようなものがトッピングしてあり、
「おいしぃー!」
「マジ、うまい!」
と大人もおどろくできばえ。
そもそも配るときからして、
「私が作ったのよ、ちゃんと待ってなさい、私が配ってあげるんだから」
という顔で仕切っていました。ついこの前までヨチヨチ歩きをしていたのに、早いものです。
写真にはその本人は写っていませんが(下にこの4月の写真)、配ってもらった男の子たちが写っています。1歳になった大地くんがちゃんと食べれるかなあという表情ですが、それはまったくよけいな心配というもの。鼻につけたり、半分くらい唇のそとにつけたりしていますが、しっかり味わっています。
1年生になった「あかね」ちゃん。歯がぬけたんだ。
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うれしい拾い物
2016年08月28日
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うた
突然ですが歌です。私は歌がすきで、現役時代は研究室でよくうたったものです(そのことを書いてくれた人がいいます。
東北時代の学生
、
東大時代の同僚
、
麻布大学の学生
)。いまは自宅で顕微鏡を覗いたり、単純作業をするときに、CDを流したりしていますが、最近はYouTubeを聞くこともよくあります。YouTubeでよいのは「拾い物」があることです。お気に入りを検索して聞いていると、関連のカバーや同じ曲を別のアーティストが演じているなどがみつかり、そうしたものの中に、思いがけない発見というか出会いがあるのです。
最近の「拾い物」は「ひで&たま」という夫婦のデュオで、どれもいいのですが、あえて選べば「
ホームにて
」です。
この女声の天性の声がすばらしい。伸びがあり、それを6割くらいの声で淡々と歌う。投球でも全力で投げるとコントロールが落ちるように、声もシャウトすると音程が悪くなるし、歌詞が伝わらないものです。その点、力を抜いた歌いかたがこの人の場合、実によい。とりわけ高音部のつやは、「この人が本気でうたったらどんなにいいだあろう」と感じさせながら、結局最後まで全力でうたわない。
それに加えて「ホームにて」という歌そのものがまたいいんだわ。都会人にはわからないでしょうが、まだ新幹線が東海道にしかなかった頃の「汽車」(地方では電車とはいわない)には、この歌のうたう世界がありました。私は鳥取県の米子ですが、そこから仙台に行くとき、故郷を去るさびしいような、苦しいような思いと、仙台での生活への希望のようなものが交錯する感覚、当時の汽車は窓が開けられたので、見送ってくれる友達と交わす別れのことば。そういえば、駅の風情も違っていた。駅ごとに駅校やホームの作りも違い、柱や屋根などが板作りだった。なんだか駅の匂いがした。そういったものが、この歌を聞いていると、ありありと思い出されるのです。中島みゆきはことばの魔術師です。
その歌をこの声でうたわれたら、心がゆさぶられないではいられません。
「
なごり雪
」や「
時代
」などもなかなかいいです。
書き添えないといけないのは、ご主人のギターもすばらしく、文字通り「二人の合作」だということ。
だまされたと思って一度聞いてみてください。
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今年はちょっとスペシャル
2016年08月27日
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モンゴル
明治大学の森永先生の仲間にいれていただいているおかげで、このところ続けてブルガンに行っています。実に風光明媚なところで、よい経験をしています。数年前は自分の研究費で研究室の学生を連れてきました。とてもよい思い出になりました。そのときの学生が私の最終講義のときに集まったのをきっかけに
「もう一度モンゴルに行かない?」
ということになり、あれこれ調整して、それが去年、実現しました。卒業後5年ほど経って社会人になった人たちが1週間の休みをとるのはたいへんなことだと思いますが、それを実現したのだからたいしたものです。そのときも忘れがたい思い出になりました。
今年は私たち夫婦にとって結婚40周年ということもあり、私も定年退職したので、あと何年調査ができるかわからないという気持ちもあり、おもいきってカミさんにも同行してもらうことにしました。ふつうの観光旅行ではなく、研究者といっしょですから、よいようなよくないような感じだったと思いますが、皆さんやさしく対応してくださったので、楽しかったようです。私は群落調査の記録をしてもらい助かりました。
というわけで、今年もちょっとスペシャルなモンゴルになりました。
オルホン川沿いの草地にて
群落の刈り取りのあいまに
折尺で遊ぶ
以上、モンゴルの体験を駆け足で報告しました。
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調査
2016年08月26日
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モンゴル
馬乳酒の研究を本格的にしようとすると、なかなか大掛かりになります。馬乳は馬が生み出しますが、それはきっと馬が食べる草に影響を受けるだろうし、草は土壌や水に影響を受けるでしょう。一方、生み出された馬乳は発酵過程をへて馬乳酒になりますから、もちろん加工技術も関係します。私たちが調査対象としたブルガンという地方はモンゴル中で馬乳酒がおいしいところとして有名ですが、それはなぜかを多面的に解析しようというのがこのプロジェクトです。
今年はそのほぼフルメンバーが現地でそろい、いっしょに調査地を巡りました。面々は筑波大の土壌関係(これをカタく土壌関係といわないで土班ということにしました)、鳥取大などの水班、私が草班、それに馬乳酒の分析や人の健康の専門家(酒班?)、人の社会や歴史の人班、気象の専門家(空班)であり、全体の統括もする森永先生などです。写真には数人のモンゴルの人が混じっていますが、わかりませんね。
それぞれに興味が違うので、ひとつの場所に行ってもいろいろ教わることが多く、楽しい時間をすごしました。
私と水班の多田さんです。おもしろい話満載の人です。
丘の上から谷まで土壌や水や植物がどう変化するかを調べるために、ラインをとります。日本ではありえないことですが、車で丘の上に登り、そこから谷を目指して
「あそこまで行こう」
とただ直線をとればよいのです。これで1キロほどあります。
作業のあいまのランチタイム。もっていったイスが実に快適でした。
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鳥
2016年08月25日
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モンゴル
「ハクチョウとは冬に見るもの」という「常識」は日本のもので、ハクチョウの一年を考えればそれは寒すぎる土地を一時的に避けているにすぎません。よい季節は北の国で繁殖するわけで、モンゴルはそのひとつです。だから「緑の中のハクチョウ」という、私にとっては不思議な違和感のあるものを見ることになりました。
ハクチョウに対してこちらはクロハゲワシ。大きくて驚きます。飛んでいるようすはなかなか凛々しくすばらしいのですが、地面に「立って」いるのは人ほどの大きさがあり、グロテスクです。家畜が死ぬと降りてくるようです。
コメント
風景
2016年08月24日
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モンゴル
モンゴルでの楽しみのひとつは、光の違いでしょうか。乾燥しているから遠くまですっきり見えて気持ちがいいです。空気が違うから光が違う。とくに太陽の光が違います。ある日の朝焼けです。
こういう景色も日本では見ません。山というより大きな岩が地面からニョキッと突き出ています。木がないので大地は草の薄緑色で覆われています。雨が少ないので川もなく、平地の起伏は木の遠くなるほど長い時間をかけて風化した土砂が風によって運ばれたのだと思います。目の前にある景色が現実のものでないような感覚を持ちました。
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子供2
2016年08月23日
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モンゴル
子供といえば、ボロさんという牧民のゲルに1泊お世話になりました。そこの孫息子は3歳。去年は髪が長くピンクの服を着ていたので、てっきり女の子だと思っていました。
去年のようす。どう見ても女の子
今年は髪を切ったからだけでなく、大きく、たくましく、どう見ても男の子なっていました。お父さんは大男でこのあたりの相撲のチャンピオンです。そのお父さんに憧れているのでしょう、「鷲の舞い」ができるとにこにこしながらやってました。私たちのドライバーのジャガさんは子供扱いがじょうずで、負けてあげたので大喜びでまた「鷲の舞い」をしていました。無邪気でかわいい。
あるゲルにお邪魔したとき、例によってお菓子と馬乳酒がふるまわれました。それはいいのですが、驚いたのは、それを1歳くらいの赤ちゃんに飲ませ、子供もそのまま飲んでいたことです。たしかにアルコール度は低く、私でも飲める程度ではありますが、それでも私の場合ほろ酔いになります。モンゴルのおとなは丼で何倍もゴクゴク飲みます。どうも生理的に全然違うみたいです。
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子供
2016年08月22日
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モンゴル
ソ連時代のサナトリウム、といっても病気の人が療養するというのではなく、休養施設のようなところに滞在しました。ゲルもあってバンガローという面もありました。食事はモンゴル料理としてはあっさりしていて、とくに朝夕はおかゆだけみたいなものが多かったです。家族連れも多く、子供が遊んでいます。みていると初めて会った子もすぐにいっしょに遊び始めます。大人もはじめて出会った人が旧知の仲のように話をするので、そういう文化なのでしょう。
挨拶していたらなついてきてうちのゲルに遊びにくるようになりました。
この子は西のほうの遺伝子が多いみたいで、人形のようにかわいかったです。表情もいきいきしていて、元気に遊んではほっぺを真っ赤にしていました。
ようすを見ていると、大人が子供をいつくしむし、子供は明るく、のびのびと無邪気です。私たちはモンゴル人の無骨さや無愛想という面をとらえがちですが、それはむしろ私たちが対人的なことに過度に気をつかっているせいだと思うようになりました。そんなことはどうでもいいことです。その無骨、無愛想なおじさんが子供に注ぐ眼差しのやさしさの落差におどろくというか見直すというか。こういう大切なことに私たちは鈍感で、むしろ知らないおじさんがにこっとしたりすると「なによ、このへんなおじさん」と見られます。どう考えても私たちは大事なこととそうでないことを取り違えているように思えます。モンゴルの子供たちを見ていて、そんなことを思いました。
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自己紹介
東北大学、東京大学、麻布大学を歴任し2015年3月に定年退職。麻布大学いのちの博物館名誉学芸員。ニホンジカをはじめとする野生動物の生態を研究。生き物のすばらしさを広く伝えたい。
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