自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

はじめに

2024年12月31日 | ごあいさつ Greetings


3歳の私と母 1952年鳥取県倉吉市

これは<扉>です。最新の更新はこの下をご覧ください。

 このブログは日々の自然観察などを紹介するもので、基本は野外で撮影した写真を主題に話題を提供しています。ときどき自然についての思いや、家族のことなども書いています。それから、歳をとって世の中の気にくわないことも多くなってきて、「がんこおやじ」でつぶやいたりもしています。たまにですが、「ことば」や「歌」について書くこともあります。
 2015年の3月で大学を定年退職しましたが、自然観察に定年があるわけもなく、天気がよければ自然観察、雨の日は論文執筆、そして日々、分析や標本作りをし、ときどき講演にお招きいただいて話をしたりしています。これを私は「晴行雨筆」と呼んでいます。
 研究に関心のあるかたはこちら、「玉川上水の生きもの調べ」はこちら、「玉川上水花マップ」はこちらをどうぞ。
このほか東日本大震災の時にアメリカの研究者から送られた詩を訳した「がんばれナラの木」もあります。


緊急のお知らせとお願い
玉川上水でも特に良い状態の樹林があり、シュンランなどの野草も多く、コゲラを代表とする鳥類も豊富です。ところがここを分断する道路が予定されています。私たちはこの場所の樹林伐採を見直してもらいたいと願い、都知事に要望書を出し、その署名をお願いすることにしました。以下のサイトをご覧いただき、ぜひ署名をお願いします。こちら

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ギャラリー 青らんぎ

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実におかしなタイトルの映画ができて、どういうわけか私が出演しています。そのタイトルは「うんこと死体の復権」といい、監督は友人と言って良いでしょう、グレートジャーニーの関野吉晴さんです。私がシカやタヌキの糞分析をして論文を書いていることはこのサイトでも紹介していますが、思えばこれは天職と言えるかもしれません。その糞分析に象徴される、私の「生き物のつながりを解明する愉しさ」を描いたのがこの映画です。


そのベースにあるのは、たちが隠そうとするうんこや死体は、考えてみれば私たちの生きることそのものであるにもかかわらず、それに触れようとしない現代社会の存り方に対する疑問です。現代社会は口ではSDGsなどを叫びながら、うんこや死体のことに蓋をしています。私と交流を始め、嬉々としてタヌキのうんこを分析する私を見て、人生の意味を考える関野さんは大いに触発され、映画作りに挑戦したくなったようです。思い込めば徹底的にやるのが関野さんですから、私たちの心配をよそに完成しました。観て「いいものを作ってくれた」と思いました。
 その野外上映会(無料)があります(こちら)。ぜひどうぞ。



新しい本が出ました。読んで欲しい本です。アマゾンなどでも買えます。
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今年の抱負

2024年01月02日 | ごあいさつ Greetings
今年一番望むのは「あいかわらず」の平凡な日々が続いてほしいということです。そのことははなはだ心もとないとも思います。政権は、ことの重大性をどれほど理解しているのか(しているとは思えない)、深刻な決定を国会にかけることもしないで決めています。議論する能力がないため、適不適がわからず、内容の検討を避けて内輪で決めてしまいます。政治を司るものが、自分の主張を持たず、「説明は控えます」と空虚な言葉を繰り返すような国がどこにあるだろうか。私は改憲さえしかねないと懸念しています。今日、北陸で大地震がありましたが、原発が多いところで、事故が起きはしないか、本当に心配です。これだけ地震の多い国で、この上なく危険な原発をなぜ再稼働するのか。これも納得できる説明をしません。暗澹たる気持ちになります。そういう心配がリアリティを持つだけに「あいかわらず」の保持を余計に強う望みます。

分析と執筆、それにスケッチをする「あいかわらず」の毎日を続けながら、玉川上水の観察や保全活動をし、アファンの森や乙女高原に行ければ他に望むことはありません。

ささやかな具体的な抱負としては、アサココに連載しているシリーズが3月で完結するので、それを「玉川上水の野草たち」という小さな本にして出すことです。

表紙のイメージ
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元旦

2024年01月01日 | ごあいさつ Greetings
「あいかわらず」は変化がなくてよくないこととして言われます。そうでしょうか。
 去年が苦しい年であったことの全ては「あいかわらず」が破壊されたことによるものでした。私は凡々としてよくないように言われる「あいかわらず」こそ大切なことだと思っています。その意味で今年が「あいかあわらず」の年であってほしいと思っています。

 私が「あいかわらず」何をするかというと、分析と執筆です。分析は各地のシカやタヌキの糞、フクロウの巣材に含まれるネズミなどです(こちら)。分析とは少し違いますが、若い頃に集めた大量のシカの標本を東大の博物館に置いているのですが、その整理をしています。後の人が使えるようにしないといけないので、整理してラベルをつけ、一覧表を作ります。この作業を始めて5年ほど経ちますが、まだ終わりません。しばらくは「あいかわらず」東大に通います。

執筆は若い頃に調べて論文にしていないものがあるので、それを論文にすべく執筆しています。今は投稿がデジタル化して、年寄りにはやりにくくて困りますが、なんとか乗り越えながらゆるりゆるりと、しかし休むことなく「あいかわらず」書いています。去年は3冊の本と20ほどの論文を書きました(こちら)。


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大晦日

2023年12月31日 | ごあいさつ Greetings
 今年も終わろうとしています。みなさまにとってこの一年はいかがだったでしょうか。私は大学を辞めて8年が経ち、いろいろ衰えを感じながらも、コツコツと研究活動を続けています。

今年は念願の本を2つ出すことができました。

高槻成紀. 「都会のくらしと野生動物の未来」岩波ジュニア新書
高槻成紀. 「もう木を伐らないで」彩流社

また、哺乳類学会創立100周年記念の「日本の哺乳類学 百年のあゆみ」の中に「群集の中の哺乳類」と題して共著を書きました。

高槻成紀・田村典子・中下留美子. 2023. 群集の中の哺乳類. 「日本の哺乳類学 百年のあゆみ」日本哺乳類学会編, pp. 292-316, 文永堂出版

論文は相変わらず動物の食べ物を主体に、まずまず頑張ったかなという感じです。

シカ
Takatsuki, S., E. Hosoi and H. Tado. 2023. Food or rut: contrasting seasonal patterns in fat deposition between males and females of northern and southern sika deer populations in Japan. Mammalia, 2023aop. 
(色気か食い気か−ニホンジカ南北集団の雌雄の脂肪蓄積の季節パターン)こちら

Takatsuki S, Tsuji Y, Widayati KA, and Suryobroto B. 2023. Seasonal changes in the dietary compositions of rusa deer in Pangandaran Nature Reserve, West Java, Indonesia. Austral Ecology, 2023; 00: 1-8. (インドネシア西ジャワのパンガンダラン自然保護区のルサジカの食性における季節変化)こちら

タヌキ
Takatsuki S and K Suzuki. 2023. Bone growth and body weight patterns in juvenile raccoon dogs in Wakayama Prefecture, western Japan. Mammalia; 
(和歌山のタヌキの若年個体の骨と体重の増加パターン)こちら

Takatsuki, S. and Kobayashi, K. 2023. Seasonal changes in the diet of urban raccoon dogs in Saitama, eastern Japan. Mammal Study, 48: 1-11. 
(東日本のさいたま市の都市ダヌキの食性の季節変化)こちら

Takatsuki, S., Inaba, M. 2023. Food habits of raccoon dogs at an agricultural area in Shikoku, Western Japan. Zoological Science, 
(四国の農業地帯のタヌキの食性)こちら

フクロウ
高槻成紀・福地健太郎. 2023. 宮城県東松島の復興の森のフクロウの食物. BINOS, 30: 1-5.

モンゴル
Takatsuki, S., Purevdorj Y, Bat-Oyun T, Morinaga Y. 2023. Responses of plants protected by grazing-proof fences based on the growth form in north-central Mongolia. Human and Nature, 33: 39-47. (モンゴル中北部における放牧排除柵内の植物の反応−生育型による)

その他
高槻成紀. 2023. 都市孤立樹木の結実パターンと鳥類による種子散布:舗装を利用した種子回収の試み.  保全生態学研究, 28: 165-176. こちら

以下の論文は玉川上水で動植物を調べた仲間との共同研究で、市民科学として認められたもので、大変嬉しく思いました。

大塚惠子・鈴木浩克・高槻成紀. 2023. 玉川上水の杉並区に敷設された大型道路が鳥類群集に与えた影響. Strix, 39: 25-48. こちら

高槻成紀・鈴木浩克・大塚惠子・大出水幹男・大石征夫. 2023. 玉川上水の植生状態と鳥類群集. 山階鳥類学雑誌,55: 1-24. こちら

シンポジウム「小平の玉川上水の自然が危ない」の記録. 緑の風, 277: 4-8. こちら

そのほか、解説的な文章も書きました。

高槻成紀. 2023. フクロウの食物の識別の試みとその教材利用の可能性. BINOS, 30: 23-28.

高槻成紀. 2023. 鳥類群集のデータから多様度と類似度を求める方法. BINOS, 30: 17-21.

読みたい論文が送りますので、あればお知らせください。

おかげさまで、風邪もひかずに過ごした一年でしたが、国内外とも気持ちのふさがることが多くていけません。それでも新しい年には、私たちの社会が少しでも生き物にやさしく生きることができるものになるために、自分で何ができるかを考えながら、できるだけ明るい気持ちで過ごせるようにしたいと思います。みなさまもよい年をお迎えください。
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今月を振り返る 12月

2022年12月31日 | ごあいさつ Greetings
サッカーワールドカップに一喜一憂しました。12日に73歳になりました。論文執筆、タヌキの糞分析、シカの頭骨測定とラベルつけは日課にしています。
執筆:今月は浦和商業高校のタヌキの食性、岩手県のシカの年齢別妊娠率などの論文執筆をし、以下の論文の査読対応をしました。
1)玉川上水の植生状態と鳥類群集(山階鳥類学雑誌)、
2)玉川上水の杉並区に敷設された大型道路が鳥類群集に与えた影響、
3)都市孤立樹木の結実パターンと鳥類による種子散布:舗装を利用した種子回収の試み(保全生態研究)
4)タヌキの成長の論文(Bone growth and body weight patterns in juvenile raccoon dogs in Wakayama Prefecture, western Japan, Mammalia)

12月22日にモンゴルで調べた草原の柵内外を比較して放牧の影響の効果を調べた論文(Responses of plants protectefd by grazing-free fences based on the groeth form in north-central Mongokua)のゲラ校正が届きました。

小平霊園での鳥類による種子散布の論文(Binosへ投稿)の最終ゲラ校正を終え、公表されました(こちら)。

12月16日に「植生学会誌」が届き、そこに私のシバとススキの論文が掲載されました。これは30年も前に、3年かけて野外実験した労作で、やっと日の目を見て嬉しかったですこちら

なお、今年公表できた論文は文末に示しました。

+++ 分析など +++
タヌキの糞分析:浦和商業の12月と、愛媛県松山の11月, 12月分を分析しました。
シカの頭骨測定とラベルつけ:岩手の1988年分を終わりました。1日と8日に東大に行きました。
アサココの「玉川上水の野草たち」は次の二つが公表されました。
12.01     ガマズミ、アオツヅラフジ こちら
12.15     ムラサキシキブ、ご挨拶 こちら

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12/3に八ヶ岳のフクロウ・サンプルが8つ届いたので、一時処理をしました。その一つからヤマネの死体が見つかり、骨格標本を作りました。こちら
12/11に玉川上水の観察会をしました。こちら
12/14 玉川上水の保全についての連絡協議会があり、樹林と野鳥について発表しました。
12/15 東松島(宮城県)のフクロウの巣材が届き、足輪が入っていて驚きました。こちら

+++ 2022年に公表した論文 +++
高槻成紀, 2022.    植物量と草食獣の密度の関係の説明について. 植生情報, 26: 4-7.            
高槻成紀, 2022.    記載的な論文と査読のあり方について. 哺乳類科学, 62: 279-283.         
高槻成紀 , 大貫彩絵, 加古菜甫子, 鈴木 詩織, 南 正人. 2022. 八ヶ岳におけるヤマネの巣箱利用―高さ選択に注目して―. 哺乳類科学, 62(1): 61-67          
高槻成紀・望月亜佑子, 2022. スギ人工林の間伐が下層植生と訪花に与える影響  —アファンの森と隣接する人工林での観察例—. 人と自然, 32: 99−108.        
高槻成紀・鈴木和男, 2022. 和歌山県におけるタヌキの体重の季節変化. 哺乳類科学, 62: 133-139. 
高槻成紀・立脇隆文, 2022. 東京近郊のタヌキの体重の季節変化 – 暖温帯との比較.  哺乳類科学, 62: 233-237. 
Takatsuki, S. and S. Suzuki. 2022. Food Habits of the Japanese Dormouse in the Yatsugatake Mountains, Japan. Zoological Science, 39: 1-5. 
Takatsuki, S. 2022. Long-term changes in food habits of deer and habitat vegetation: 25-year monitoring on a small island. Ecological Research, 37: 92-101. こちら
Takatsuki S, Tsuji Y, Prayitno B, Widayati KA, Suryobroto B. 2022. Seasonal changes in dietary compositions of the Malayan flying lemur (Galeopterus variegatus) with reference to food availability. Mammal Research
高槻成紀, 2022. 生け垣を利用した種子散布の把握 – 東京都小平霊園での観察例.  Binos, 29: 1-7.          
高槻成紀, 2022. ススキとシバの摘葉に対する反応−シカ生息地の群落変化の説明のために.  植生学会誌, 39: 85-91.
     
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11月を振り返る

2022年11月30日 | ごあいさつ Greetings
日常的にはタヌキの糞分析とシカ頭骨の計測をしながら原稿を書いたり、ブログにアップしたりしています。今月は玉川上水でナラ枯れ調査をしました。
 タヌキは浦和商業と愛媛県松山市郊外、アファンの森のものを分析しています。5日には関野吉晴さんが作っている映画の撮影をしたいというので、一緒に浦和商業に行って理科室で糞を水洗するところを撮影してもらいました。12日にはアファンの森に行きました。13日と16日には玉川上水のナラ枯れ調査、17日には予定している「木の実、草の実、タネ調べ」の下見をしました。27にはそのイベントがあり、楽しいものになりました。こちら

成果としては次のとおり。
- 山と渓谷社から出た「ニホンオオカミの最後」(遠藤公男著)の解説を書来ました。こちら
- 汐文社の小学生向け「動物愛護を考えよう」の監修をして、子供用と保護者用に文章を書きました。こちら

論文関係では「Mammal Research」に出したヒヨケザルの論文(Seasonal changes in dietary compositions of the Malayan flying lemur (Galeopterus variegatus) with reference to food availability,  「マレーヒヨケザルの食物組成と供給量の季節変化」)のゲラが届き、オンラインに公開されました(こちら)。また「植生学会誌」の「ススキとシバの摘葉に対する反応 – シカ生息地の群落変化の説明のために」も校正が来ました。これは1990年ごろにとったデータで、古いノートをひっくり返してまとめたものです。内容は こちら。それから、去年、小平霊園で調べた種子散布の論文(生け垣を利用した種子散布の把握 – 東京都小平霊園での観察例、「植生学会誌」)もゲラが届きました。内容は こちら

11月7日に一般社団法人全国山の日協議会の「山の日レポート」に「山とシカ(下)」を送りました。山とシカ(上)」は こちら

 今月受理された論文はありません。
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10月を振り返る

2022年10月31日 | ごあいさつ Greetings
10月は3日に玉川上水の小平に作られた狂作について現地視察回を実施しました。(こちら)。15, 16日には桐生で群落調査の講義と実習をしました(こちら)。19、20日にはアファンの森で群落調査とタヌキの糞回収に行きました。22, 23日と29, 30日は玉川上水でナラ枯れ調査をしました(こちら)。
 日常的には時々東大の博物館に行ってシカの頭骨標本を自宅に送り、ラベルつけと計測をしています。またアファンの森と浦和商業のタヌキの糞分析(こちら)をしながら、論文執筆をしています。

 アサココに連載している「玉川上水の野草たち」は順調に公表されました。
 執筆関係では岩波ジュニア新書の企画が決まりました。タイトルは未定ですが、都市生活をするようになった若者へ自然とどう折り合いをつけるかを考えてもらうものにする予定です。

 論文関係では。インドネシアのヒヨケザルの食性論文がフランスのMammal Research誌に受理されました。
Seasonal changes in dietary compositions of the Malayan flying lemur (Galeopterus variegatus) with reference to food availability
 モンゴルのモゴドという場所に設置した柵により、群落がどう変化したかという調査をした論文が「人と自然」に受理されました。Responses of plants protected by grazing-proof fences based on the growth form in north-central Mongolia.
 小平霊園で調べた「生け垣を利用した種子散布の把握 – 東京都小平霊園での観察例 −」がBinosに受理されました。

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終戦記念日

2022年08月15日 | ごあいさつ Greetings
今年ほど戦争をリアリティを持って考えたことはありません。必要論が醸成されて戦争になるということもないとはいえないし、それ以上にそういうことにお構いなし、議論も考える余裕もなくいきなり始まるということがあり得るのだと感じています。この日はいつもの書き込みを休んで、戦争について考える日にします。
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今月を振り返る

2022年01月31日 | ごあいさつ Greetings
論文関係は形になったものはあまりありませんでした。
望月さんと調べた成果を「スギ人工林の間伐が下層植生と訪花に与える影響
– アファンの森と隣接する人工林での観察例」という論文にし、公表されました。こちら
また鈴木さんと調べた八ヶ岳のヤマネの糞分析を論文にしました。
Takatsuki, S. and Suzuki, S. 2022.  Food habits of the Japanese dormouse in the Yatsugatake Mountains, Japan . Zoological Science, 39(2) online    こちら 

 若い頃、東北大学にいた頃にシバとススキの比較をしたくて圃場で実験を始めて、1年のつもりが3年かかってしまった実験結果をひっくり返して論文を書いたのですが、それが査読されて、修正するように戻ってきたので、修正して再投稿しました。
 最近、自宅近くの霊園で鳥類による種子散布のことを調べて書いた論文も査読が戻ってきて、修正して戻しました。同時に、同じ霊園で、種子散布の次の段階として、生垣に生えている若木を調べ、モチノキ、エノキ、トウネズミモチなどの種子が鳥によって散布されていることを示し、論文を投稿しました。
 和歌山のタヌキの体重季節変化の論文は受理されましたが、同じ調査を神奈川県でもしていたのでそれを和歌山との比較としてまとめ、投稿しました。

 今月一番力を入れたのは、玉川上水の野鳥調査と樹木調査のデータを整理して論文にしたことで、そのエッセンスをパンフレットにしました。



 その後、論文として原稿を完成させました。また関連のものとして、大塚さんが取られているデータ解析をお手伝いして論文にまとめました。
 八ヶ岳のフクロウの食べ物を10年ほど調べてきましたが、その分析と、データの整理をしました。
 埼玉県の浦和の市街地のタヌキの糞が確保されたので、分析を進めています。
 杉並の知人からキジバトの死体をもらいうけて骨格標本を作りましたが、その時に左脳を見つけていろいろ調べました。こちら

 16日に子供を集めてフクロウ の食べ物のことを勉強してもらいました。楽しい集まりになりました。こちら
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謹賀新年

2022年01月01日 | ごあいさつ Greetings
元旦を迎えましたが、現役時代に正月休みで通勤から解放されてのんびりするのが非日常だったことに比べれば、今はそういう意味のメリハリはないので、日常の連続という感じが強いです。それは呑気なような、ちょっと寂しさもあるような感じです。
 とは言え、お節料理をいただき、餅を食べ、年賀状をみると正月気分になります。
 相変わらず論文関係のことをしていて、書きかけの原稿をいじっています。
 午後になって狭山丘陵の一角に足を伸ばしました。年末に来た時に道が分かりにくいので、丘の上のベンチに座っていた老人に訊いたら、「よくわからない」と答えて、付け加えて「ここは富士山がよく見えるんです」ということだったので、それを確認しに元旦に来たというわけです。午後だったので逆光ではありましたが、確かに富士山が見えました。今度は午前中に来ようとカミさんと話しました。
 思えば私は元旦に富士山を見るのは初めてです。あとは鷹と茄子とはいかず、見たのはハシブトガラスと白菜でしたが、ちょっとめでたい感じでした。


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