リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

Sibelius サブスク

2023年11月17日 17時14分19秒 | 音楽系
Sibelius は有名なフィンランドの作曲家ですが、その名を冠した楽譜作成アプリの名でもあります。私は20数年以上前、まだヤマハが取り扱っていた頃からのユーザーです。

その頃は買い取り制でしたが、いつ頃かは忘れましたがサブスクになり今に至っています。毎年11月にサブスクを自動更新することになっています。とても直感的に使いやすいアプリで、古楽のいろんな表記にも対応しています。リュートタブにも対応していて、結構細かい処理も可能です。ただリズムサインは昔式のものは使えません。ヴァイスのロンドン写本みたいなリズムサインが見慣れているのでいいのですが、それだけは不可です。リズムサインは現代式で、隙間なしにリズムサインが書かれます。まぁイギリス式に近いと言えば近いですけどね。

あと作曲やアレンジにも応用ができます。ギターの合奏や二重奏のアレンジを時々頼まれることがありますが、全てSibeliusで作っています。楽器を弾くことはなく、使うのはSibeliusのみです。楽譜を書きながら音で確認して進めていきます。完成したあかつきには音源ファイルを作ることができます。楽譜はスコアの形で編曲を進めますが、スコア完成と同時にパート譜も出来上がっています。音源もエクスポートできますので、クライアントの方には完成版と同じ感じの音で聴いていただくことができます。

孫のチェロの先生からの編曲依頼は、チェロの音源で音を出しながら進めていきます。一か月前に編曲したSilent Nightはチェロ3パート、ピアノ、コーラスですので、お渡しした音源はその音でお渡しをしました。

Silent Night (最終バージョン)

年間1万4千円くらいのサブスクなのでちょっとお高いかもしれませんが、楽譜をたくさん書く方ならその有益性、時短効果などで元を取ってあまりあります。もったいないからとタダで手に入るアプリを使うひともいらっしゃるようですが、それはそもそも楽譜をあまり書かない人向け。そういう方はむしろ手書きの方が時短です。よく楽譜を書く(タブも含めて)方なら低機能な無料アプリなんか使わず、迷わずSibeliusですよ。