リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

ゴジラ -1.0

2023年11月16日 21時30分13秒 | 日々のこと
近所のイオンシネマ桑名でゴジラ -1.0を見てきました。詳しい内容についてはネタバレになるので書きませんが、とても面白い映画でした。実はゴジラの映画は一度も見たことがなく、この作品がゴジラ物では最初です。何でもゴジラ物では37作目、実写版でも30作目だそうです。

舞台は戦争末期から終戦後の時代。サンフランシスコ条約により日本が主権を回復するまでの間の出来事として描かれます。ゴジラが日本を襲ってくるが、アメリカ軍はソ連を刺激することになるので助けてくれません。

そのような状況で、旧軍に属していた人たちを中心に組織された兵力でもってゴジラを殲滅するという筋書きです。使われる兵器は、大戦で生き残ったものや開発中であったものが使われます。大戦中大きな損傷を受けなかった巡洋艦雪風も出てきます。四式戦車、戦闘機震電もでてきますが、これらは実戦配備はされていなかった兵器です。映画では史実とは異なり大活躍しています。

日本を襲うゴジラに立ち向かうのは全て日本人が製造したものや開発したものばかりです。もちろん震電は開発が終戦で途絶えてしまいましたので、どんな性能になるのかはファンタジーの世界ですが、そこはゴジラ映画ですから。この映画はいろんな受け止め方があるでしょうけど、私は自分たちの国の危機は自分たちが作った物を使い自分たちで守らなければならない、というメッセージだったような感じがしました。

音楽はアニメや映画音楽で売れっ子の佐藤直紀が担当しました。モチーフに伊福部昭のゴジラ音楽を少し使っていましたし、最大のクライマックスでは伊福部の音楽がそのまま使われていました。二人の作曲家の音楽は全然別のスタイルですが、違和感がないよう作った佐藤の力量が評価できます。それにしても伊福部の音楽は今更ながら力強く説得力があると思いました。