リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

バッハのリュート曲995タブ化メモ(ついに最終回)

2009年04月14日 10時49分21秒 | 音楽系
第2ガヴォットです。そうそう、サラバンドのところで書き忘れましたが、この曲でこそ、低いソ(コントラG)の音が欲しいですねぇ。たった2回しか出てこないのですが、1オクターブ上ではなんかさびしい感じがします。重く深遠な感じの音をバッハは意図して書いたんだと思いますが、まぁ残念ですが仕方ありません。

さて第2ガヴォットですが、リュート曲としてはとてもバスがよく動いています。でもこのくらいはヴァイスにもありますね。音として出しにくいのは、後半12小節目の、ミのナチュラルです。この音は9コースの1フレットを押さえて出しますが、トップヴォイスもミドルレンジに来ているので、超難しいというところではありません。ま、難しいには違いありませんが。(笑)

終わりから5,6小節目は、上声部をバレを使って演奏するように書いてしまったので、結構大変になってしまいました。6小節目はローポジションに持っていった方がいいかもしれません。バッハのタブ化は演奏しながら、ポジションや運指をしょっちゅう変更していますが、ここもその対象ですね。もうこれで変えることはないだろうと思っていた楽譜も、何年かしてまた弾いてみると、また変更したくなってくる、そんなもんです。

だらだらととりとめもなく書きつづったバッハのタブ化、組曲ト短調(BWV995)のシリーズはこれでおしまい。読んで下さった方には感謝します。ただでさえ、バロックリュートを弾いている人しかわかりにくいことのオンパレードで、しかもタブ自体を示していないので、余計わかりにくかったかも知れません。ただ、このタブはウェブで公開するつもりはありませんので、タブをご覧になりたいかたは、ウチまで来て頂ければお見せします。炒りたて挽きたてのおいしいコーヒーもごちそうしますよ。(笑)