そよ風つうしん

小さな自然の発見をご紹介してきましたが、転居で環境が激変。内容を一部変更し日々の雑感を綴ったりもしています

岸和田祭り・あれこれ

2018年09月14日 | どんぐり屋のつぶやき
写真が無いので、古いポスターを。

画面真ん中のだんじりの大屋根(おおやね)に乗っているのが「大工方」です。
昔は本職の大工さんが多かったです。
なんといっても、身軽でしたから♪
宮入の日には、それぞれにきれいな晴れ着(着物)を着ていて、とてもきれいでしたよ!!
自前ではり込んであつらえた人もいたでしょうし、町内会や贔屓の人から贈られたりもしたのでしょう。

大工方は、疾走するだんじりの屋根の上で跳んだりはねたりして、見ていると見事と言うほかはないです。
ですが、これがもし、走っているだんじりの上で「じっと立っていろ」と言われたら・・・さぞかし怖いというか、もしかすると不可能かも?

そして、
今は交通整理が行き届いてるので、狭い道でだんじり同士が鉢合わせするというようなことはありませんが、昔はしばしばありました。
どちらも、相手の町が道を譲るのが当たり前じゃ~と思っているので、当然喧嘩が始まります。

つかみ合いだけでは収まりません。
だんじりのブレーキ役になる、前と後ろの「てこ」という長い棒を引き抜いての殴り合い!
そうかと思えば、屋根の上から手を伸ばして、手近な所の屋根瓦をはがして放り投げたりと、色々危険ですが、そこがまた見所でもあり
私たち見物人は、それぞれ自分の町や贔屓の町を応援します「いてまえ~!!」なんて怒鳴りながらネ。
当然けが人も出ますので、おまわりさんや救急車は大忙し。

他にも、やり回しといって道の角をスピードを緩めずに曲って駆け抜ける技も、各町自慢です。
だけど、ついて行けなくて転ぶ兄ちゃんも。そんな時は、一瞬で誰かが曳き子の列の外に放りだすか、引っ張り出すか、場合によっては蹴り出してくれて、事なきを得ます。

学校では、先日紹介した歌を練習するときに、いろんな心得も習います。
その中に「だんじりを曳いているときにこけたら(転んだら)死んでも綱を放すな!!」と厳しく教えられました。それくらい気合いを入れて綱を握ってろ、ということです。

綱さえしっかり握っていたら、転んでいても引きずって行ってもらえるから、少なくともだんじりに轢かれて死ぬことだけはありません。
でもねえ・・・どんなに怖く、どんなに痛いことか・・・
命には代えられませんけどね。

そうかと思えば、たまにですが、夜なのに急に走り出したり、だんじり同士がぶつかったりして提灯が激しく揺れると、燃えちゃうこともありました。昔はローソクが入っていましたから!
2階から見ている人が気がついて、窓から水をぶっかけるとう事態も、まれに発生。
ローソクの頃は、提灯の中でゆらゆらと揺らめく灯がとてもきれいでしたが、たまにはそんな事故もあったわけです。

そんな小さなドラマを繰り返しながら、お祭りの夜が更けて
2日目の22時。
もうヨレヨレで声も涸れ果てながらも、だんじり小屋に無事にだんじりを納めると、しばしその場に座り込んでしまう人も・・・・

私は、自分の町のだんじりが小屋に収まると「ああ、一年が終わったなあ~」と感じていました。
岸和田っ子の一年は、だんじりを中心に時間が動いているのです。


興味のある方、懐かしい方は「岸和田祭り」で検索なさると、きれいなのやアクシデントを集めたのなど、いろんな動画が見られますよ~~!
コメント (4)
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