今年も クチナシの花が咲き 雨が想い出をつれて来た
あれから 何十年になるのだろう
人生の岐路に立ったとき 幾つかの選択肢があって
考えあぐねて 相談しても
あなたは 冷たかった
そういうのは、自分で選ばないとね・・・と
選んだ道を 必死で歩いて つまづいて 転んで
どん底の暮らしの中で 思い浮かんだのは
口惜しいけれど あなたのことだった
泣きながら書いた手紙に
思いがけず すぐに返事をくれた
「この道が良いと 自分で選んだのだから
どんなに歩きにくかろうと 真っ直ぐ行くしかないんだよ
それでいいんだよ・・・」
ただそれだけの内容だったけれど
わたしは また歩き出せそうな気がした
それから あなたは
とても愛していた幼い子供を亡くし
忙しすぎて病気になり
長い入院の後に出社すると
お気に入りだったポストに 机はなかった
それらの出来事の後に
私は どんな手紙を送ったのだろうか
いつも元気が出る便りをありがとうと
あなたが書いてくれたハガキは
角っこが 少しまるくなっているけれど
今も私の手元にある
クチナシが好きだった あなた
雨の雫の中に
あなたの笑顔が見えるような気がして
じっと見つめる
あれから 何十年になるのだろう
人生の岐路に立ったとき 幾つかの選択肢があって
考えあぐねて 相談しても
あなたは 冷たかった
そういうのは、自分で選ばないとね・・・と
選んだ道を 必死で歩いて つまづいて 転んで
どん底の暮らしの中で 思い浮かんだのは
口惜しいけれど あなたのことだった
泣きながら書いた手紙に
思いがけず すぐに返事をくれた
「この道が良いと 自分で選んだのだから
どんなに歩きにくかろうと 真っ直ぐ行くしかないんだよ
それでいいんだよ・・・」
ただそれだけの内容だったけれど
わたしは また歩き出せそうな気がした
それから あなたは
とても愛していた幼い子供を亡くし
忙しすぎて病気になり
長い入院の後に出社すると
お気に入りだったポストに 机はなかった
それらの出来事の後に
私は どんな手紙を送ったのだろうか
いつも元気が出る便りをありがとうと
あなたが書いてくれたハガキは
角っこが 少しまるくなっているけれど
今も私の手元にある
クチナシが好きだった あなた
雨の雫の中に
あなたの笑顔が見えるような気がして
じっと見つめる