柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

位置

2009-05-29 08:11:51 | Weblog
神戸市長が安心宣言出しました。WHOはまだ終息宣言出していません。と言うことは厚労省も、関連学会も、です。が、危険時期を過ぎたとの判断でしょう。判断基準はいくつかあって、限りなく零に近づかないと、あるいは水質汚染の基準のように実際の安全濃度のさらに1000分の1、あるいはもっと桁大きく小さい数値を要求する、いわゆる公衆衛生的、学者の言う安全域と、神戸市長が焦れて焦れてやっと出せた「早く観光に来てくれ!」基準とは違うのです。実際の危険は、市長の拠った基準で避けられる筈です。有馬温泉(ここが有名ですから)などの観光地が風評被害に対する保障せよと文句言いに行ったそうです。これもどうかなと思いますが、宣伝効果とあらばこれもありかなと。この市長のこの判断、英断でしょう。
 昨日昼、郷ひろみがNHKのトーク番組に出てました。あら、顔が変わってる。爺さんになったということなんでしょうが、不細工になってます、崩れてます。特に目元が。「いじった」んでしょうか。体の年齢が26歳と出たって喜んでましたが、そんなことは魅力でもなんでもないんですがね。いや、NHKの朝ドラに西条秀樹が出てます、こっちはいつもの顔です、変わらない顔、うまく歳をとった顔です。好対照です、そう思いました。途中「花道」を歩いていく場面があるんですが、これでもかとおばさんファンがやってきていてキャーキャーうるさいこと、でも当人不機嫌です、きっといつもの顔々なんでしょうね、追っかけ有閑オバチャン達。うんざりって顔でした。三十何年って言ってました、それほど長くキャーキャー言われてきた人です、こういう顔も理解できることですが、えらくあからさまでしたよ。この業界も長くやると色々なんでしょうね。
 「諸君!」が休刊になります、最終号は分厚く読み応えがありますが、小林秀雄を評するに、知の巨人などではない、巧みに巧んで正しい位置に心を置いた人なのだとうくだりがあって、深く感じ入ったのですが、知識を詰め込むだけではならぬということとまずは凡たる私は身構えるのです、で、産経新聞に西尾幹二が、今現在北朝鮮に対して日本やアメリカが処している経済制裁は、大東亜戦争前にABCDラインで日本が受けたそれに変わらないじゃないか、日本は侵略戦争したのではない自衛のために立ち上がったのだなんて理屈言うなら、そのまま北朝鮮に当てはまらないのか?と書いてます。おお。びくっとしました。私はいわゆる自虐史観に反する意見を持っています、つまりあの戦争は日本にも十分に理があることなのだという考えですが、こういう返しは考えたことなかったです。経済制裁は向こうの無体に対するものであって、こちらから仕掛けていることではないという理由からですが、西尾さんのような見方も確かにできます。順はどうであれ、窮鼠猫を噛む図には違いないようです。もう一つ、「新潮45」(最近この本、編集長が変わったからでしょう、うんと硬派になっていい本になりました)今月号に、バカの壁の養老孟司が寄稿してます。こちらも「目から鱗」系です。心を正しい位置に置く。右に寄った考えを元に、ニュートラルに戻す、そのきっかけになる文章に出会うとあっと思うわけです。そして本は読まねばならぬと痛感するわけです。是非ご一読下さい。
コメント (4)
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