柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

交渉

2009-05-13 08:11:38 | Weblog
プーチンが来ていて麻生さんと会談しています。折から日本テレビが何でも国後か択捉かに上陸取材するのにロシアのビザを取って行ったんだそうで、外務省から「北方四島は日本の領土だと主張しているのにそれではロシアの主張を認めることになる」とえらく怒られてます。これ、東条英機の遺族(孫のお婆さん)がA級戦犯の靖国からの分祀に反対する理由に、それは東京裁判を認めたことになるからという考え方を挙げるのに似ています。日テレは釈明してます、実効支配しているのはロシアであり、トラブルを避ける為に行なった処置だ、北方四島が日本の領土であるとする外務省の認識に逆らうものではないと。平謝りの態です。でも、確かに実効支配しているのはロシアですからね。太平洋戦争(大東亜戦争)終戦時のどさくさにソ連が分捕って行った領地です。スターリンが日露戦争の仇討ち意識で、原爆が落ちて日本に抵抗の術のなくなったことを確かめた上で不可侵条約を破って満州朝鮮で略奪陵辱の限りを尽くした、そのこちら版です。ま、戦争という尋常ならざる状況での話です、平時の常識はおそらく通りません、そこは十分に理解しますし、固有の領土なのだから返還しろという理屈もどこまで正当なのかこれは不確かです。政治の流れというか世界のトレンド、もっと言えば政争の具に使われていくのが宿命ですが、ロシアもはいそうですかとは行かないことではありましょうね。相手が欲しがっているなら価値があるわけです。石油や何やらの資源がなくても、地勢的に利の少ない場所であっても、相手が気にしている場所ですから値を吊り上げられます。そういう交渉事です。竹島はどうです?韓国が言うほどこっち(日本)が熱くなってないのは、正式には日本の領土であるからでしょう。ロシアの北方四島と同じ理屈です。韓国も古文書引っ張り出してきてあれこれいちゃもんつけてますが、日本には日本の古文書があるし、です。今持ってる方が強いわけです。もちろんそれを重々分かった上で何十年も前から返還交渉がなされてきているのですが、ゴルバチョフやエリツィンならあれでも何とかなったかもしれませんが、復古主義者プーチンです、そして今のトップ(大統領)はプーチンの子分なんでしょう?麻生さん何を交換条件にして交渉するのか知りませんが、相手が嫌がる欲しがるの差こそあれ、北朝鮮の核と同じ「人質」です。プーチンがはいどうぞとは言わないこと、あの顔見ていると誰でも分かりますよね。大事なカードですから。
コメント (2)
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