柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

徹底

2009-05-03 07:26:27 | Weblog
パンデミックじゃ~と学者やら政治家やらが警告しているというのに、マスクした多くの人が感染地へ旅立っていきます。韓国へアメリカへ。メキシコへはさすがに行きませんかね。この時期に重なったことも巡り合わせでしたが、連中必ず帰ってきますよ当然。持ち込んでくれます。渡航者から陽性患者!なんて記事が踊って、どうして行った?!って非難が起こる。どうして行かせたんだ国も!ってね。みんな軽い気分ですわ、マスクしておけば大丈夫だろうってノリ。だってずいぶん前から予定していたことだし、楽しみにしていたことなんだもん!水際でしょう?ここが。未だにスペイン風邪を例に出してる新聞もありますが、今回のは映画「感染列島」に描かれたようなとんでもない殺人ビールスじゃありません。だからこれでいいんだって話なんでしょうか。出て行くのをフリーにすれば同じだけ帰ってくるのにその手間たるや甚大。帰りの関門だけ厳しくする馬鹿馬鹿しさですか。確かにWHOは国境封鎖などの封じ込めはもう効果がなかろうと何日か前に言ってました。でも不要不急の際たるケースですわね。海外渡航禁止なんてお触れはなかなか出せないとは承知しますが、観光業界、旅行業界、運輸運送業界の反発を抑えながら、国民の安全安寧を守るという大義を押し通してみてもよかったですね。こんなこと言ってる場合じゃないんでしょうが、選挙へもいい印象ですよ。なかなかやるじゃないの、って。もちろん補償問題が必ず出てきますし、憲法違反だとか何とか言う輩も必ず出てきましょう、これ思うと二の足踏みますし、あれこれ考えているうちに時間が経って、この問題ばかりは決断の速さこそが命ですから、結局現状維持、出を構わずに入りを厳しくです。首相がお題目のように唱えている「水際で防御する」も、これでは半分です。個人の自由を制限する勇気もハラもないのでしょう。いえ、彼はそこまで必要ないのだときっと言いますがね。
 忌野清志郎が亡くなりました。拓郎の方が先なのかなとなんとなく思っていましたが、彼が先でした。何度か復活ライブなんてのをやってました。あれをやりだすといけないという皮肉ですか。彼はあの独特な声、節回しで有名な歌い手です、元祖ヴィジュアル系と言うか、化粧してケバケバしいキラキラの服を着て走り回ってるイメージが強いのでしょうか。坂本龍一とコンビで素敵なルージュマジックなんてスマッシュヒット飛ばしてもいました、あのイメージの方が強いのでしょう。ちょっと見ると、聞くと、何?この人、という人です。元々はRCサクセションという古いバンドのヴォーカルです、私達にはこっちのヒット曲のほうがなじみがあります。このバンドでやってた時代からギンギンの化粧だったんですが、売れない時代を経て(この時代のことは私は知りません。フォーク全盛の時代に前に出られなかったバンドです)、「雨上がりの夜空に」でブレイクしたのでした。「Please」というアルバム(LP)持ってます。学生時分によく聴きました。「スローバラード」「トランジスタ・ラジオ」もいい曲です。今これらを聞きながら書いてます。このバンドはローリングストーンズのように(こんなビッグバンドにはとても比べようも無いのですが、ビートルズとの比較論の対象として)聴いているとじわじわ毒が回ってくるテイストです。ビートルズは聴いた途端にパチーンと頭を張られる態です。このバンドのもう一人のフロントマン、ギターの仲井戸麗一がまたすっかりローリングストーンズのキースリチャーズを気取っていて、仕草や服装やらそのままでした。今は知りません。この人別名をチャボといって、古井戸というフォークバンドでヒット飛ばしたことのある人でしたね。忌野清志郎、ちゃんと読めますか、いまわのきよしろうです、はソロアルバムも多く出していて、私も何枚か持っています。それこそ彼の毒の回ったうちの一人でしたから。でも、最近の彼が良い悪いじゃなくて、私にはRCの彼でしたし、雨上がりの夜空にやトランジスタ・ラジオの彼でした。58歳ではやはり早い死でした。合掌。
コメント
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