相撲協会が所轄の文科省に報告書を出したそうです、先の弟子のリンチ殺人事件を受けて。笑いますよ、稽古場には竹刀など凶器を置かない、外部役員を登用する、が目玉ですって。北の湖理事長の弁です、暴力はいけないこと。・・・。ダメだわ、ここ。力士出身者ばかりが集まって、国技なんて言われて補助金まみれの、特別扱いの、が続いてきて腐っているなんていうレベルじゃなく何が常識なのかがわからなくなっているんです、この理事長の一連の行動や言動が雄弁に物語っています。千代の富士から若貴時代はわんさか人がやってきてそっちに誤魔化せてました(所詮は金儲けですから)、あるいはあの時代から何人か死んでいたかも知れませんが闇から闇、せっかくのブームに水を差すなとかなんとかで政治家が動き公安を抑えのお定まり、ありがちでしょう?親方が全国回って15、6の子供を親とつるんで(結構金が動くんでしょうねぇ、となれば人買いですわ)連れてくる。世間も知らぬ、智恵も知識もない、ガタイだけの大きい子供をしごき倒す。黙って言われることをしておけって。殴られるだけ殴られて我慢する。この業界に生きている者全てが(全員力士だったんですから)そうやって過ごしてきたんですから、何をどう改善しろというのです?彼らに何を改善しろと?悪いことと思ってないんですから、どうにもなりませんよ。怪我したり死んだりしたら、そっちが悪いという世界ですわ。叩き上げがトップになるとこうなるという見本のような組織です。キャリア、ノンキャリアとよく区別しますね、ノンキャリア組は叩き上げるしかないのです、辛酸をなめてやっと上がる、すればきっと報復が始まります。お前らにも俺らの辛さを味わわせてやる。そうなりますね。話に聞く軍隊の新兵いじめのような。エリート連中はそんなえげつない感情持ってないでしょう、自分がやられてないですから。そうなんです、人は自分の人生(経験)しか手本にできないんです。偉人伝やら誰々の伝記読んで云々なんてのは巷間よくあるサクセスストーリーですが、それは周りを見るだけの余裕(そして周りを見ようとする才能)があった人か、周りを見ずには済まないほどに失敗挫折した人か、そういう人なればこその出来事であって、例えば北の湖とか千代の富士とか貴の花とかこの業界でこのやり方の中で叩き上げて成功した人にとっては「この俺様」が手本なんです。俺がやってきたようにどうしてできない?それだけが基準です。俺が進んできた今までの人生に何の不都合もなかったんだから、何を今さら変えなければならないんだ?彼らはそう思っています。一代年寄りが許された人達ならば当然のことでしょう。一般社会との乖離?そんなこと一等初めからの大前提でしょう、中学出る前から相撲ばかりの暮らし、そこから既に乖離してます。ああ、そんな暮らしもあって、そういう生き方もあっていいんだよなぁと世人は思ってます、こちらもあくまで自分が基準ですから。そして自分の方が普通だよなと安心しています。いわば特異な社会としての認識です、自分たちと違えば違うほどいいわけです、面白いんですから。しごかれて殴られて蹴られて、そういう毎日も特異の一様態です、そう認識します。半殺しの目にあって青息吐息の姿見ても、大変じゃのう、ああやって強くなるんじゃのう、なんて呑気に。が、死んでしまうと一変します、なんて酷い!!なんて常識のない社会なんだ、旧態依然、閉鎖された暗黒世界、かわいがるという名のリンチなんて、初めて気づいたように口を極めて誹りますマスコミども。乖離。もともと一般社会とは大きく乖離しているんです、業界の構造も、中にいる人間の認識具合も。北の湖理事長の今回のコメントが、何とも人を食ったというか、稽古させることは悪いこととは思ってないよと改めて居直っているようでよーく教えてくれます。外部人を入れることに最後まで抵抗したんですって。そうでしょうね、こんなにうっとうしいことはないでしょうからね彼らにとっては。こっちもよーくわかります。その意味ではこの人の頭の中はとっても分かり易いんです。狡くないんですね。それはそれでいいことなんでしょうけれど・・。
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