柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

責任

2008-07-01 08:42:39 | Weblog
国の失敗は誰の責任でもない、とはよく言われることです。教育問題然り、今回の諫早干拓問題然り。失敗だと多くの者が認めても止められない、被害がどんどん拡がっていく、それでも止められない、そこで利を得ている者もいる、いまから巨利を得ようと企んでいる者もいる、決められた工事は進むばかり。干拓地はまさにその典型でしょう、びっくりしましたがこの工事、素案は昭和27年にできたものらしいです、一旦始まると見る見る海が汚れ死んでいくのを指をくわえて眺めるだけ、環境に優しくのへちまのと叫びながらこの無体です、この閉鎖門の所為で海が汚れて魚介類やら海苔やらの収穫ができなくなったのだと漁師達が訴えれば、国は屁理屈並べて応ずる。漁師達が正しいに決まっているんですが、なかなかに話が進まない。今回の地裁の判決は極めて分かり易い理に適ったものと思います、試しに5年間門を開けて海水の流れを元に戻して見ようというものです。どちらの言い分が正しいかはっきりするでしょう。海水が再び流れ込んで状態が元に戻るにしても相当の時間がかかるだろう、そこを見込んでの5年でしょう、いい判断と思います。が、一方でこの干拓地にはすでに農家が入っているわけです、そういう目的の干拓ですから当然です、これがなければそれこそ問題です、その人達への影響が次に出るわけです、農作物に海水がいいはずもないことです、すぐに枯れてしまいます、塩害は当地では身近な出来事です、よくわかります。こっちをどうするのか?!そうですわね、入植した人達への補償が要ります。誰がこんな事考えたんじゃい?となるでしょう、で、誰でもないんです、誰かが言いだして議員達が手を挙げて決めて役人に渡して金がばらまかれて業者ががっちり食い込んでそういう流れだけです。そして一旦動き出すと止まらない、止めようとしない。だから動き出すまでが勝負なわけです、そこまでにどれだけ時間と金を掛けるか、そこに大儲けの匂いを嗅ぐ者達が群がるという図です。九州新幹線、長崎まで届くやつ、あれが現在進行中の利権大工事、あれもなんとか動き出しましたから、金を降りかけてきた連中は安堵していましょうね、後は入ってくるばかりですから。でも、止められる筈なんです。全てはトップの肚一つなんですが、トップになった途端に大金握らされて大概がヘナヘナになってしまうというわけです。さてさて、誰が役人になっても同じことという謂もまさに真実真理であるわけです。やれやれ。
コメント
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