柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

大計

2008-06-03 08:43:44 | Weblog
簡易採血器具の使い回し事件、どんどん拡がっていきます。島根の診療所では採血する針そのものの使い回しで、これは年寄りならいざ知らず(いえ、許されるという意味ではなく、昔はどこでも注射針も注射器も熱湯消毒で使い回してましたからという意味と、一人一回限りの使い捨てはやはり何とももったいないことでありますから)少なくとも我々辺りから下(若い)医者はビールス感染が血液を介すること知らないはずもないこと、決して許されることではないのです、感染症を恣意に拡げる行為と指弾されるべき事です。が今あちこちで挙げられている事例は、感染する危険がないとは言えないから複数症例に使用不可(使い回しはいけない)とされている器具、採血時にあるいは血液が飛び散って汚れるかも知れない部分を取り替えない器具にまで範囲が拡げられています。数多く今後挙がってくる(公表される)でしょうが、針自体を使い回さないのであれば感染のおそれは殆どないものと思います。危険が皆無ではないというだけでやんやと騒ぐは実態にそぐわぬ煽りのように思います。もちろん吉兆事件と同じ「使い回し」という言葉遣いですから、マスコミも食いつき易いというわけでしょう、そこの呼吸はわからぬではないですが、閾値(カットポイント、足切り点)を一番低く設定すると味噌も糞もという色合いになって、役所の悉皆調査という目的だけが満足される不毛の結果になりかねませぬ。いけないものはいけない、のですが、そこまで言わずとも大丈夫よという幅も必ずあるものです。医療行政、公衆衛生行政としての立ち位置と、実際の感染の機会という観点とは自ずと違うわけです。身に覚えのある方もすぐに大変だというわけではないことです、よくその医者にお尋ねなさいませ。
 タスポに関する事件第一号で紙上囲み記事です、15歳の塗装工見習いが41歳清掃員の母親のタスポを使って(身分偽装して)煙草を購入した、いけないじゃないかという記事です。母親は正直です、中学時分から息子は喫煙していて、たしなめても聞かないから最近は買い与えていたそうです。タスポの不正使用摘発第一号というわけです。馬鹿馬鹿しいこと、今から(今でも日本中あちこちで)こんなこといくらでも起こりますよ。こんな事で未成年者の喫煙を減らそうなんて考えが間違ってるんで、結局この機械を作る会社のためにこの制度を作ったという事実がいきなり露見するのです。製作会社の勝ち(たっぷり金ばらまいたんでしょうから元を取らねばなりませぬ)なんですが、本当に禁煙させたいなら一箱千円にしたらいいです。がったり減るでしょう、これが一番でしょう。でもやらないです、この業界儲かるんでしょうから。嫌煙権と基本的人権(煙草吸って何が悪いか?!)の争いなんですが、まだ儲かっているからJT潰れないんですわね。そしてこの第一号事例、なんとも切ないですねぇ。おそうじおばちゃんと不良息子。煙草ってそんなに悪いことかい?そんな気になります。
 町村さんが食糧危機を鑑みて減反政策を見直すなんて言って、農水族がワーワー反発しているそうです。ここで私も書きましたが、農林水産業を今こそ見直す時期だと思うんです、資源のない国なんですから。戦争中やら戦後すぐの時期のこと、食い物がなかった時代のこと、あの事態が戦争なくしてやってくるかもしれません。少しずつ第一次産業への補助を手厚くして自給率を上げないとと思うのですが、農水族達(あの加藤紘一がこれなんですって、知りませんでした、イメージ違いますよねぇ)は減反止めたら米価がまた一段と落ちて農家は立ちゆかなくなると。米価ってどうやって決められてるんでしょうね。補助をするにもこのご時世どこにも財源がないとこれまた一つ覚えのお題目。そんなことないこと、もう国民はわかってますよ、山ほどの無駄遣いしている口が何を言うか!?目先のことしか考えないんです、すごいですねこの連中の頭の中は。加藤さんも中国ばかりに擦り寄ってないで、こっちのこともっと大局的に見たらどうなの?リベラルなんでしょう?びっくりしますね、我が事になると途端に今の既得利益優先ですから。さて国家百年の大計やいかに、何処に?
コメント
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