memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

6300万ポンドに相当する漁獲詐欺で漁業者らに罰金 スコットランド

2012-03-07 00:02:16 | 水産・海洋
彼らは水産加工工場3社とともに6280万ポンド相当の違法水揚げを認めた(2月24日SKYNEWS)

彼らは "闇の魚"を大量に水揚げ、EUの漁獲制限を覆すために精巧な計画を実行していた。
巧妙な操作で計量機を調整、取締官の目を誤魔化すため過剰漁獲分をサイフォンを使って隠ぺいしていた。ある段階ではスコットランドの北からの漁船の半分がこの犯罪に関与していた。表層魚漁船はスコットランド漁船の中でも最大かつもっとも儲かる仕事である。それぞれに対する罰金は3,000ポンドから8万ポンドに及ぶ。Alexander Buchan 社は報告しない魚の水揚げで船長の手助けをしたことで24万ポンドの罰金。LorTumbull 判事はこの詐欺は表層魚業界の“ 恥のエピソードだ”と。また彼は「シニカルで洗練された」操作で「異なる利害関係者が暗黙のもとにっかわっていた」と。漁船が港に戻ればその漁獲は加工工場に水揚げされ、その後販売され輸送される。

この犯罪に加担していたのはシェットランドの Shetland Catch Ltd社、Fresh Catch Ltd 社およびPeterheadのAlexander Buchan Ltd 社であると。検査官がFresh Catch社を調査すると、岸壁の下にパイプがあるのを発見、これは魚を船殻工場に運ぶためのものであった。隠されたメカニズムを利用していた。移動式の小屋の中のレバーで操作されていた。これにより取締官のチェックを受けずに水揚げを増やしていた。検査官が調査のため訪問すると、工場のスタッフはタンク室と書かれた部屋の前に魚の箱を積み上げていた。この部屋は魚を保管する場所であった。

この部屋に繋がるほかの扉は外から開けることができないようにロープで結ばれていたこれで検査官は調査ができない。 Alexander Buchan Ltd社では計量システムの操作方法が詳細にスタッフにマニュアルで与えられていた。検査官が質したとき法もに会社の役員が秘密の計量機のあることを告白した。(中略)

重量の操作は技術担当の部屋で行われていた。計量機から十分にはなれ位置にあったので漁業局の係官に見つかることがなかった。この詐欺行為は漁船の財務部門を担当するエージェントの支援を受けて船長らと工場側が連絡を取り合ったものである。彼らは水揚げのたびに二つのインボイスを交換、一つは水揚げ申告されのこりは申告されなかった。スコットランド漁業保護局はKPMGの会計士によるこれら3工場に対する帳票の監査を行い、その証拠を見つけた。警察による操作も始まった。(以下省略)


洋上での奴隷労働  インドネシア

2012-03-07 00:00:54 | 亜細亜海道
漁業会社がいかに準法律的な借金を負う貧しい人々を束縛しているかについての実話。こうした行いを我々は奴隷と呼ぶ(2月24日BUSINESS WEEK)

Yusrilが約束の月給$260とボーナスを魚の荷揚げでもらう約束は絶望的である。彼の若い妻はいま8か月の妊婦で、彼は9か月前に申込書に自分の名前をサインしていた。8時間バスに乗りジャカルタに着くと彼は義兄から借りた$225 の手数料を仲介表者に渡した。ほかの漁民らは手数料のために高利貸から金を借りたり、中には家畜や土地を売って金を作った人もいる。仲介者は急いで契約書にサインを迫ったが、その中の一つは英文でYusrilは理解できなかった。

最初の契約書の条項が本物で、これが後に彼に憑りつくことになる。すぐ卯ことになるこの契約書には何の権利条項も記載されていなかった。加えてYusrilは毎月彼の月給の30%を仲介者に支払うことになっていた。この条件は仕事が完了するまで継続する。最初の3か月間彼には一銭も支払われなかった。また会社の満足を得られるような仕事ができなければ家に送還されその航空運賃1000ドルを負担しなければならない。そこでいう満足とは漠然としたものである。契約書はYusrilは漁船の運航者の命に従い何時間でも働かねばならないのだ。

契約書の最終条項には太字で、もし彼が船から逃げた場合には家族が$3,500 を負担するとあった。この金額は彼の純益よりも大きい。このため彼はその担保として彼の土地を差し出すと事前に約束していた。また彼は彼の家族の名前と住所を伝えていた。彼はロックされた。
その後のことについてYusril と数人の船の仲間により確証のある内容である。彼らは漁船Melilla203での8か月間の試練を命じられた。この間インドネシア人漁船員が船の運航者による身体的性的暴行を与えられた。彼らの“君主たち”は文句を言うな反抗するな、もしそうすれば彼らを家に送還する、仲介者がその義務としてそうするのだと脅した。結局のところYusrilとほかの23人はこの漁船がNZのLyttletonに入港した際に抗議のために脱船した。こうした強制労働は現代の奴隷であると国連は犯罪であると規定している。Melillaの船主はコメントしない。

これはYusrilとおよそ20人以上の虐待から生き延びた人々の話であるが、人々を暴力の脅威のもとで無給あるいはわずかな金で働かすことで世界で850億ドルの利益を得ているという。米国の多くの水産会社や販売業者はこうした労働による供給を扱わないとしているが事実は以前不透明である。水産物を食べたいという満足のために国際的な規制の届かないところで人権侵害が日常行われている。悪徳の漁獲が我々の食卓に来ているかもしれない。. . .


西アフリカの欧州漁船

2012-03-07 00:00:17 | 水産・海洋
EUとギニアビサウは政府間漁業協定を延長した(2月21日ロシア漁業者新聞)

この協定に基づきEUはギニアビサウ共和国の経済水域内での操業に年間920万ユーロ(1220万ドル)を支払うことになっている。EU委員会によればこの総額の3分の一はギニアビサウの漁業支援政策に充てられるという。新しい協定の期限は3年間で2012年6月15日に更新される。現在のEUの支払金額は750万ユーロである。

西アフリカ諸国とEUの協力でEU漁船、主にスペイン、フランス、ポルトガル漁船の操業が許可され、領海水域でマグロ、貝類、エビの漁獲を行う。この協定に基づき欧州船主は入漁料をギニアビサウに支払う必要がある。まき網やマグロはえ縄船は漁獲物1トン当たり35ユーロ、エビは307ユーロ、甲殻類229ユーロなどとなっている。

ギニアビサウの経済は漁業とカシューナッツ栽培が基幹である、これらによる収入が予算全体の4割を占める。協定の延長にともないさらなる管理手段の改善強化のために共同調査委員会を立ち上げるとなっている。また電子ログによる漁船管理も行われる。また協定には人権についての条項も含まれている。