memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

スペイン漁船が沈没  

2009-02-28 00:35:02 | 水産・海洋
  
22日現地時間午前10:30トロール漁船MONTE GALINEIRO (2005年建造、545総トン)がカナダ・セントジョンズ島の沖合い400KMで出火ののち救難信号を発し沈没した。幸いにも乗組員22名は沿岸警備隊によって救助されたが、あまりにも早い沈没時間に疑問の声もあると(CBC NES, Canada)

現場はグランドバンクス漁場で救難信号を発してからわずか10分で沈没している。カナダ新民主党のPeter Stofferはなぜかくも早く沈没したかに疑問を投げかけている。沿岸警備隊は船内火災の発生が原因としている。「なぜこうも早く沈没したのか」 「自分は海員ではないがこの沈没は偶然か?」とCBC NEWSに語った。 また翌日月曜日、セントジョンズ島で本船の船長と乗組員は機関室の爆発によって沈んだと発言。乗組みの中には眠っていたものもいたので本船脱出のためにはごく僅かな時間しかなかったという。もし仮にカナダの沿岸警備隊のLEONARD J. COWLEY号の到着があと5分遅かったら乗組員の中には洋上での死者も出ていたであろうと。同号が現場到着の際には乗組員はすでに本船を離脱していたとのことで、そのうちの一人は下着しか身に着けていなかったという。Stoffer議員は当局による査察を求めている。「政府は現場に機材をし派遣し、いかなる水深に沈んでいるのか、また、本船の調査が可能か、内部がどうなっているかの調査が必要と自分は考える」と同議員は発言。 

Monte Galineiro号は事故の際にはセントジョンズ島沖の公海域にあり、カナダ政府は排他的調査権を有してはいない。また、カナダとスペインは長年にわたりおびただしい紛争を繰り返している(これは今に始まったものでなく、まさに2世紀をこえる)カナダ政府が自国水域の主要魚種に1992年時点でモラトリアムを宣言してから後も、外国漁船がグランドバンクスの深場での操業を繰り返している。

このスペイン漁船は24日には漁場を離れスペインに向かうところであったというが、疑問が深まるその理由は:
・ 救助された乗組員は爆発音で目覚めたのではないと発言、非常ベルは聞いたと言う。
・ 沿岸警備隊が接近中に傾斜中の本船に火災の兆候は無かった。
・ ガーナ人のコックの話では本船で火は見ていない。
・ 火は見ていないが機関室で何かあったのだろう、海水が上がってきた。
などの発言にある。そこで「保険金詐欺」、「カナダ上下両院とEUの通商問題審議中の事故を避けるために沈没させたか」など取りざたされているがこの記事に対しては275件のコメントが寄せられている。


ホルモン丼

2009-02-27 00:22:02 | 
久しぶりに築地に出かけた。そして2年ぶりくらいにホルモン丼を食した。もちろんキツネヤの丼である。健康食品の範疇には入らないが自分は好物であり、ここまで煮込んだホルモンを丼で食べさせてくれる店は身近にないので、築地で気になる店のひとつ。午前11時前ではあったがお客は引きもきらず、店は盛況であり、不況などどこ吹く風。ホルモンは丼飯とともにでてきて一杯800円、牛丼は一杯650円。飯抜きのホルモンの煮込み(いわゆる丼のアタマ)もあるのだが、ホルモン単品のオーダーは受け付けないと注意書きにある。ご飯かビールか酒かなにかしらもうひとつを頼まないといけないと書いてあった。最低客単価を設定してあるようだ、10年前も20年前もこの店に、こんな但し書きは無かった。不況の風の影響を受けない店のセチガラサが見えた気がした。

南極でクルーズ船が座礁

2009-02-26 00:10:33 | 我愛船艇
乗客64名乗り組み41名を乗せた クルーズ船 OCEAN NOVA号は2月17日南極のアルゼンチンの基地近くで強風のため座礁した。緊急事態には至ってはいないが乗客は退船した。本船は2週間南極圏クルーズの8日目であった。本船への乗船地はアルゼンチンの最南端の町USHUAIAである。(2月23日)

Name of ship : OCEAN NOVA
Call Sign : C6US3
Gross tonnage : 2183
Type of ship : Passenger Ship
Year of build : 1992
Flag : Bahamas
This ship delivers clean, crisp Scandinavian styling and a reputation as an excellent ship in the Antarctic. Built to sail the ice-choked waters of Greenland, Ocean Nova's ice-strengthened hull has enabled the ship to park in the ice of the Weddell Sea!

ドジョウ 

2009-02-25 01:28:45 | 
わが町の魚屋の一軒にはかならずドジョウがある。一人で食べるには十分すぎる量のドジョウがいつもプラスチック樽容器の中で泳いでいる。個人客か、それとも料理屋が買うのか、必ずおいてある。自分はウナギは食べてもドジョウは一年に一度も食べない。
これまでに何度ドジョウを食べたか数えたら3回であった。ドゼウ鍋と柳川鍋で後者に味の軍配は上がった。豆腐にもぐらせる鍋がありこの方法は韓国も同じと聞いたがいまだ試したことは無い。田んぼが農薬で充満するとドジョウの住処がなくなるから今やドジョウの輸入もあると聞いた。昭和50年代の初めには年間1,000トンほどあった水揚げ量がいまや50トンを切っているというから、食べるチャンスも無いのは当たり前だとわかった。

沈没原因調査を要請

2009-02-24 00:09:28 | 我愛船艇

中国政府は中国が所有するシエラレオネ船籍の貨物船の沈没原因の解明をロシアに要請した。(MGN 2月20日)

本船にはインドネシア人と中国人が乗船していたが、ロシア国境警備隊の砲火を受けた後に離船し中国人3人のみ救出され残り7人は行方不明。2005年建造の2,855総トンの貨物船NEW STARがナホトカ港を許可無く12日金曜日に出港したのち、ナホトカ港外でロシア艦船による銃撃を受けたもの。ロシア当局によれば本船は密輸の疑いで拘束されていた。またBBCによれば本船の香港のオーナーであるJ-RUI LUCKY SHIPPING社は積荷である米の状態について論争に巻き込まれていたという。事故の再に撮影された写真によれば積荷は揚げ荷を終わった後でバラストをつんでいる状態と見られる。オーナーによればナホトカの当局は出港許可をのばしていて、本船は許可無く出港したものと言う。ロシアのFSB国境警備局の報道官によれば脱出しようとする本船に対して500発以上の銃撃を行ったという。ロシア外務省は死傷がでたことに哀悼の意を表明している。

無理な回頭

2009-02-23 09:00:04 | 我愛船艇
河港のサイゴン港、幅も狭くその河岸に岸壁があり、河幅の中央にはブイが打ってあって大型船も係留され荷扱いをそのまま行う。通航可能部分が限定されているが、小船や艀もひっきりなしに行き来する。塵芥や浮き草をはこんでくる強い流れがある。

ホテルの窓から何気なくみていると、大型船がその場で舳先を河口に向けるべく回頭をはじめた。もちろんタグボートもついてはいたが、河幅の半分以上を占める長さの船。河の流れに押されてなかなかうまくいかない案の定むこうの岸に接触した。あちら側は自然のままの岸で岸壁は無い、広告塔が林立するのみ、そのさらにむこうはゴム林かなにかの緑が広がっている。

もたもたと時間をすごした後、河の流れを舷側に受けその力に助けられてか、なんとか回れ右を完了した。船型からして外航のバルクキャリアーのようだが、どんなキャプテンと水先案内が乗っていたのだろう。(ビルの真後ろに回頭中のその船が見える***写真をクリックすると拡大されます)


包丁研ぎ

2009-02-20 09:01:59 | 避風塘 (雑想雑事滞留地)
昭和30年代の終わりころまでは、自転車やリヤカーに道具を積んだ包丁研ぎ、鍋釜の修理屋さんがいた。物を修理し手入れして使い続け使い潰すことは生活必須のことであった。今、包丁がこの世から消えたのではないのに研ぎ屋さんや修理屋さんは消えた。今丁寧に包丁を研ぐのは料理人だけになった。料理人の使い込んだ先の短くなった刃物を見ると感動する。

傘の修理などもどこに行けばよいかもわからない時代。物は大量に安価に作り壊れたら捨てる時代。もったいないと言う感覚が捨てられた時代。それでいてエコライフ・自然にやさしくなどと宣伝するから笑ってしまう。手間もかけずに安価に手にいれたものの寿命は短い。金融工学やFXとやらも同じではなかろうか。

造 船

2009-02-19 00:17:39 | 亜細亜海道

船は水に浮かぶ容器VESSELだから、水が漏れなければ目的を達することができる。また多少漏れたにしても役目をはたす。竹の筏等がそうである。しかし水に濡れる船では人や貨物の運搬には不都合が生じる、そこでドライな容器が求められ、現代の船舶が出来上がったのだろう。鋼鉄製の船であってもポンプを積み常に海水を汲み出している。船つくり・造船は自分の大好きな仕事で、見ているだけでも満足できる。

子供のころに川崎の造船所に父親に連れられて見に行った記憶がある。爆撃を受けたままの桟橋に穴が開いていたことも思いだす。長じて造船所に仕事で通うようになって、あの溶接の際の鉄のこげる匂いが好きになった。潮風と、ペンキと溶接の匂いが交じり合う、これが造船所の匂い。それにくらべFRPの造船所のあの独特の樹脂臭いはいつまでも好きになれない。加えてガラス繊維の粉末が肌に刺さり難儀する。

写真はかつてのベトナムの貨物船の建造状況。船を転倒して工事し、ある段階で正立状態に立て直す。資材を満足に調達できなかったこの国では出来合いの型鋼は使わず、板材から切り出してすべてをつくる。だから時間がかかるが、人手はたくさんある。又、あわてて作ることも無いという背景もあったであろう。ところがその国にも船舶建造需要の大波がやってきていまや万トン級大型船を建造するようになっている。まさに韓国や中国の後を追いかけ始めたのだ。勤勉で手先の器用なベトナム人のこと遠くない将来にアジアの造船国になることも不可能ではないだろう。


ザブトンクラゲ

2009-02-18 00:11:59 | 
こんな名前のクラゲはいない、自分がつけた名前である。南シナ海に面したベトナムの海岸では座布団サイズのクラゲが当たり前のように見られる。中央の厚みが20センチもあるものもある。これを集めてコンクリートのタンクの中に入れて塩漬けにして、干して色が黄色く変わり、だいぶ収縮したものを袋詰めして輸出するのだ。
中華料理の前菜の冷盤三品などとして出てくるのだが、それは輸出されてからのことで、現地の浜の食堂でクラゲの酢の物はついぞ見たことがない。そういえばソフトシェルクラブも同じで産地であるベトナムで食べたことはない。外貨に換えることの出来る産品は地元民の口には入らない。


原潜が衝突

2009-02-17 00:06:11 | 我愛船艇

英国海軍は英国の潜水艦 HMS VANGUARDがフランスの原潜LE TRIPMPHANTと今月はじめに大西洋で衝突していたことをはじめて明らかにした。ソナーを装備しているにもかかわらずいずれの側も相手を探知していなかったことを意味する(BBC 16日)

英国国防相はこの発表の中で放射能漏れはないと。VANGUARDにははっきりと視認できる凹みと傷があり英国のFaslaneにある基地まで曳航される必要があった。双方の潜水艦は重装備の武器を搭載していた。本潜水艦は1992年に進水、トライデント核ミサイルを搭載する4隻のうちの一隻で、排水量16,000トン、長さ150m。乗組員は240名。2024年には退役予定の艦である。

もしこの2隻が破壊されたならとてつもない放射能が拡散されるところであった。

砂上市場

2009-02-16 08:12:30 | 亜細亜海道
地引網での漁獲が砂にまみれている。このくらいの量では消費地の市場まで届けられることはなく、すべてが地元消費。少人数の顔見知りどうしが売り買いするからあまり大きな声を立てることもない。平和的取引と言える。

サイゴンのベンタン市場ともなれば妙齢の女性同士が値段が高いの安いのとやりあいで、怒号の交換、やがては木製の椅子を投げつけたり・・・もよく見られるのだが。この浜辺で見られるこうした魚のいくつかは浜辺に立てた葦簾ばりの店の炭火の周りに並ぶ。竹を割った棒に挟まれて焼き魚となる。(ベトナム中部の海岸にて)

豆乳と油条

2009-02-15 07:15:24 | 
この二つは中華圏に出かけたときの朝の必需食品である。ところが西洋式のまともなホテルに泊まると、ない場合がある。あっても見掛け倒しで期待の味がしない場合が多かった。バイキング方式でほかにたくさんの品が並んでいるようなホテルの朝のレストランではこういった基本素食を期待する人は少ないのだろうか。

したがってホテルを抜け出し、雪ですべる道に足をとられながら最寄りの小市場までわざわざ出かけて食すことになる。単純な食品でありながら豆乳が焦げくさかったり、油条がパリッとしていなかったりという変化を楽しむ。それに饅頭のひとつも食べれば満足することができてまことに結構。朝のせわしい町の様子が副菜となる。


船舶事故は絶え間ない

2009-02-14 00:06:21 | 我愛船艇
船舶事故は絶え間ない

日本ではまず報道されることのない、船舶事故に目を向けている。船舶事故ワッチャーというべきか。しかし事故が好きなわけではない。原因や背景を知りたいのだ。それを続けることで見えてくるものもある。フェリー事故の多発するインドネシアの場合、明らかに安全と生命に対する関心の薄さが官民ともにうかがえる。ソマリアの海賊は自分が犯罪行為を行っているという認識はない。自分たちの海が略奪されていることに対する警備行動とまで言っている。西アフリカからは多くの難民がスペインに向かい当然のように海難事故にあう。

・  釜山からウラジオストックへ向かうグルジアの貨物船が途中で火災発生(2月5日)
・ SOUND ADVICEとタグボートVELMA CがMISSISSIPI SOUNDで接触、SAは処女航海の途中現在投錨中だが復旧できる見込み(2月5日)
・ SEA SHEPHEREDの船が日本の勇新丸に無理やりに接触(2月5日)これは明らかに犯罪的行為。
・ ROYAL CARRIBIAN ラインの豪華客船EXLORER OF THE SEAがドミニカ共和国でプロペラを不明物体にぶつけて損傷(1月29日)
・ リベリア船籍のコンテナ船PANGALがロシア船舶KHOLMOGORYとアントワープ港の近くで接触。損傷は両船ともに軽微の模様 (2月4日)
・ 米国ポートランドで長さ45フィートの漁船STELLA G が沈没、船橋部のみを海面上に出している。(2月6日)
・ 曳船が石炭を積んだ台船バージを曳航遡河中橋脚に衝突、ケンタッキー州(2月5日)
・ イランの100人が作業中のオイルリグABでガス漏れが発生火災に、日産6万バレルのリグであるが人身事故はない(2月3日)
船の種類や海域を問わず事故は絶え間ないが、シーシェパードの船舶のように体当たりまでしてくるのは海の規則を守らぬまったくの無法者の行為といわざるを得ない。
(写真はEXPLORER OF THE SEA、クリックすると拡大されます)

衝突でタンカー火災発生

2009-02-13 08:50:00 | 水産・海洋
ドバイ沖の船舶通航路でコンテナ船と衝突したタンカーが火災を発生した。タンカーの乗組員2名は海中から引き上げられたが受傷、その他の死傷者はないとドバイの港湾オペレーターDP WORLDの報道担当が発表。火災はすでに鎮火した。アラブ首長国連合発(AP通信ほか 2月10日)

港に向かっていたタンカーがコンテナ・フィーダーに衝突したのはJABEL ALI港の5海里沖合。報道担当によればタンカーの積荷はプラスチック製造のための液体という。本タンカーの損傷具合はいまだ不明。遊覧飛行の航空機が撮影しAP通信に提供された写真では本船の右舷側が相当の損傷を受けている。火炎は水線部からタンカーの上部に広がり黒煙が数百フィートの高さにまで昇っているとドバイのSEAWINGS AIR CHATER社のパイロットCAMERON LESLIE氏が伝えた。粘性の高い物質がタンカーから流れ出し水面の上で燃えている。また衝突したコンテナ船も燃えているとの事。警察のヘリやボートが救援活動をおこなっていると当局が発表。また本船は航路から引き離されたため航路の通航は平常に戻ったという。マルタ船籍のタンカーKASHIMIRはおよそ3万トンの凝縮物質を積んでいるという。またもう一方の船名はSIMA SABA(シンガポール船籍)であると同国のWAM通信社が伝えている。JABEL ALI港はドバイの南西に位置する大型主要港農地のひとつで、世界第4位の政府が80%を所有するDP WORLD社が運用に当たっている。AFP通信によるとタンカーのタンク22区画のうちのひとつが損傷。原因は現場海域の視界不良が考えられるという。

Name of ship : KASHMIR
Call Sign : 9HQA7
Gross tonnage : 27611
Type of ship : Chemical Tanker
Year of build : 1988
Flag : Malta
Status of ship : In Service



夜のオデン

2009-02-12 00:17:24 | 
台湾にも韓国にもオデンがある。台湾の場合は「黒輪」と書きオデン。原料はカジキ主体のようである。よってノボリ旗や看板には「旗魚黒輪」とある。この種の店は決して建物の中で営業するものではなくて交差点などの道端に建物の庇を借りている。この旗魚オデンは油で揚げて串に刺してくれるがなかなか旨い。汁に入ったものより揚げたてのものを、そのまま売ってしまったという感じの店が多い。

東京のオデン種にはマグロやカジキの格外品が使われるからこれと同じだが、小型のナママグロ漁船で混獲されるカジキの鮮度が良いためか台湾のほうがもっと旨い。これに似たものがシンガポールのストリートベンダー店網の老曾記(OLD CHAN KIY)かもしれない。こちらは串刺しスリミ揚げで1串がおよそ1シンガポールドル。

一方韓国では鍋に汁を張った日本と同じようなオデンである。夕方に開店し、たまに朝までやっている。ただしこちらの主原料はいちおうスケソウダラ。同時に海苔巻きやうどんを売っているオデン屋台が街角に立つ。釜山のこの通りには偽ブランド品の屋台あり、果物をリヤカーに乗せたオジサンがいて、客引きのおばさんも立っている。なんでもこの通りだけで用事が済んでしまう仕組みだが、残念ながら年々近代化され消えてゆく。

さて、ここのオデンはすべてが長尺(30センチ以上)の串に刺してある。明らかに澱粉過多、魚肉節約タイプの(経営側の立場にたった)オデンである。どのオデンを食べても、円筒の竹輪状も扁平な板状も味はまったく同じである。そのまま食べるのではなく丼に用意された生の唐辛子入りのカンジャン(韓国の醤油)に漬けるとピリカラとたちまちリアクションがくる。そしてプラスチックの碗でオデン鍋から汁を掬い取り飲む。どういう訳か韓国式定食やで夕食を済ませた後なのに、たちよって一,二本を食べたくなる。雪でも降っていればなおさらのことで、冬がもっと寒かった釜山の夜の風物詩は自分にも染み付いてしまった食の記憶。これをつまんでこそ釜山に実在の感覚が得られ、これを食わずに帰国できたことは今までに一度もない。(写真は釜山の屋台オデン)

***写真はクリックすると拡大されます***