空母ヴァリヤークVaryagの試験航海が間近 中国

中国はVaryagの改修工事をほぼ完了した。この空母はソビエト時代のものを1998年にウクライナから2千万米ドルで購入していたもの。メデイアに対する発表ではこの国初の空母の試験航海はまじかであるという（7月19日SNT）

「この空母の改修工事はほとんど完了、試験航海が人民解放軍設立記念日までに行われる“と中国Global Times のウエブ版が月曜日に報じた。この情報はWenweipo やフェニックス衛星TVなどいくつかの香港報道でも取り上げられた。
中国は2005年以降本艦の工事に着手、新しい名称は17世紀に台湾を制圧した提督にちなみ “Shi Lang” 施琅となる。Global Timesは先週木曜日にいくつかの写真を掲載 、艦橋部はほとんど完成し、足場はすでに撤去されている。また別の写真ではライフボートやその他の装備が取り付けられているのが認められた。

「 Varyagの外舷の塗装色は中国海軍の明るいグレーであり、回収作業は最終段階にあると中国インターネット・メデイアが伝えている。また2万トンクラスの海軍艦が万国旗を掲げVaryagの隣に繋がれている。そこでは数千人に及ぶ兵士による空母公式就航の式典に備えてのリハーサルが行われている。また制服を着た女性兵士のグループがVaryag見学のために乗艦している。中国ワッチャーによれば試験航海が人民解放軍記念日の10月1日より前に行われるとみられている。 Varyag はレーダーほかの航海装備を備えているが武装はいまだ取り付けられていない。

水産物輸出19億米ドル増加 ノルウエー

ノルウエー水産物の今年上半期の輸出金額は250.9億ドルとなったとノルウエー水産物輸出審議会が報じた（7月9日WFAN）

この記録は半期のものとしては過去最高となった。 「6月の下降傾向にもかかわらずノルウエー水産物の輸出は実際には上半期衰えなかった」と審議会の市場担当理事Merete N. Kristiansen は語った。「今年は今日までの間いくつかの品目が成長をみせこれが全体に貢献した。しかしながらノルウエーサーモンについては依然強い抑制がかかっている」と。年初以来5か月間の成長に続いて、6月は金額で前年同月対比で4.26億クローネ減少、全体で38億クローネとなった。

＜サーモン輸出＞
上半期のノルウエーサーモンの輸出は150億クローネで前年同期比で12億クローネ8.6％増加した。これは6月の輸出が3.26億クローネに落ち込んだものの達成されたもの。この魚の単価は原魚ベースで39.08クローネで、前年同期は36.14クローネであった。6月の平均価格は32.77クローネ。ノルウエーサーモンの輸出総量は
362,000トンで、前年は359,000トンであった。フランスとポーランドがこの魚種の輸入先となっている。一方フィヨルド・トラウトの輸出は下降し1.02億クローネとなった。数量も19,000トンから14,000トン位減少した。フィヨルド・トラウトの輸出先はロシアと日本である。

サケの病害の再発防止について討議 チリー

伝染性のサケの病気ISAのアトランテックサーモンでの再発防止についてチリーのサケ業界でどのような対策が必要かについての討議が行われた（7月19日Santiago　Times）

この病気はサケにとって致命的なものでインフルエンザと同様にたちまちのうちに蔓延する病気であるが、1984年にノルウエーではじめて発見された。その後世界各地で認められ、環境的また経済的に甚大な被害を与えるものである。チリーではこの魚病との戦いが新しい課題となっている。2007年から2009年の間にこの蔓延が数百万尾のサケの死滅をもたらした。特別立法がなされサケ養殖業者への銀行の貸し付けが行われた。

この病気の蔓延のあと世界の生物学者や環境主義者らがチリーのサケ業界を批判した。特Salmon Chile (この業界のロビーグループ)と国立漁業サービス（国立のサーモン業界の規制機関）はイケスの中のサケの密度の高さがISAの蔓延を招いたという。それ以降Australis Foods社などはより厳しい健康と安全の基準を提唱した。しかしこれについては異論も出ている。改革を支援するものの中には病害の蔓延を防ぐためには稚魚の生産を他の魚から離れた陸上の隔離された場所で行うべきと主張。しかしそのためにはコストの負荷が大きくなる。チリーの漁業を監視する行政機関によればそのような施設の建設には1か所あたり600万ドルのコストがかかるという。
稚魚生産をイケスで行うことが禁止されれば現状のイケス56基の停止につながり、稚魚生産の再構築のために3.36億ドルが必要になるという（以下省略t）

サメ漁を禁止 バハマ

フカヒレのためにサメ漁を行うことに反対するキャンペーンに押されて、バハマは火曜日サメの商業的漁獲禁止を発表した。（7月5日UPI）

農業海洋資源省のLawrence Cartwright大臣はスポーツフィッシングによるサメ釣りをも含めた禁止法案に署名した、とワシントンポストが伝えた。バハマはホンジュラスによる6月24日のサメ漁業禁止に続いて2番目の国となった。バハマは29の島嶼とおよそ3000以上の小島や岩礁からなり、領海は24万平方浬である。ここでは40種類のサメがいる。
バハマナショナルトラストの専務理事Eric Careyはフカヒレスープのために輸出をするよりもこの魚を保護すべきとバハマの人々は認識。この国のGDPの6割は観光によるもので観光客はサメの見物のために年間8千万ドルを消費するという。

事故調査後は廃船となる ボルガ河の遊覧船引き上げ

ボルガ河遊覧客船 Bulgariaの事故では少なくとも114人が亡くなった。事故調査が終了すれば本船は廃船となると運輸省次官が語った（7月24日NOVOSTI）

「本船は切断され、処分される。誰もこのような記念碑を必要としない」と河底20メートルからの本船の浮上回収作業にあたるViktor Olersky氏は言う。廃棄処分の費用は船主ないしはタタールスタン政府が負担する。本船は土曜日遅くには浅い場所まで運ばれており、日曜日に排水作業が行われる。この事故では少なくとも114人が死亡、79人が救助されたが依然8人が行方不明となっている。

サメ捕獲を国立公園内で ガラパゴス

ガラパゴスの公園域内で357尾の死んだサメが船上で発見された。これは公園の歴史上最大規模で、およそ30人の漁師らは裁判にかけられる（7月22日MSNBC）

公園レンジャーとエクアドル海軍艦艇が月曜日の夜、ガラパゴス海洋保護区の20浬のなかで船を拘束したと公園当局が発表した。サメ漁は他の漁業と同様に公園内の海洋保護区での操業は禁止されている。ノースカロライナ大学の海洋生物学者でガラパゴス科学センターにJohn Brunoは公園史上最大のサメの捕獲であるとブログで伝えている。

「悲しいことではあるが、公園当局に違法操業を探知し逮捕する能力があることが示され、勇気づけられた」と。発見されたサメは 286尾の bigeye thresher, 22尾の blue sharks, 40尾の Galapagos sharks, 6尾の hammerhead sharks, 2尾の tiger sharks, 1尾の mako sharkであった。

エクアドルおよびその他の国でのサメ漁はアジアにおけるフカヒレスープ需要に供されるものである。この操業により多くのサメに圧力がかかり、その中のいくつかの種は絶滅に瀕している。ガラパゴスでは違法なサメ漁とフカヒレ採取が地元のナマコ漁業が破たんした後、1990年代に始まった。

1週間に2頭のクジラが座礁 中部ベトナム

ベトナム中部のQuang Nam省の漁村に2頭のクジラが座礁したとDan Tri が木曜日に報じた。（7月22日TNN）

Nui　Thanh地区のPhuoc　Loc村の漁師が300キロの大きさのクジラが生きて浜辺に打ち上げているのを発見し海に戻した。 3m長さのクジラは座礁した際疲れていた様子と漁師は語った。座礁した後に死亡したという。地元当局者は伝統の儀式に乗っ取り埋葬されると語った。この3日前にNui Thanh地方のLoc Dong村でも100キロのクジラが漂着し座礁したが埋葬された。

IUCNのマグロに関するメッセージに反論 スペイン

スペイン漁業界はマグロ資源に関するIUCNによる終末論的メッセージに反応した（7月22日WFT）

国際自然保護連盟IUCNは絶滅の危機にある5種類のマグロのリストを公開、これに対してスペイン漁業界が反論している。IUCNは緊急なさらなる保護が必要とし、これら魚種の中にレッドリストも含まれる。その5種とは：

1) ミナミマグロ：絶滅が危機的状況
2) 大西洋クロマグロ: 絶滅状況にある
3) メバチマグロ：Bigeye tuna: 脆弱
4) キハダマグロ：脅威のもとにある
5)　ハガツオ：脅威にさらされている

スペイン漁業界はIUCNに直ちに反論。スペイン漁業連盟CEPESCAの事務局長Javier Garat は5種のマグロの資源状態に関する表明は“終末論的である”と嘆く。また魚類および甲殻類缶詰製造業者協会の事務局長(Anfaco-Cecopesca)Juan Manuel Vieitesは, “消費者は心配することはない”スペイン製の缶詰は持続可能な資源によるものであると表明。

IUCNの調査では脅威にさらされている魚種のすべてが商業的に価値のあるものと警告。研究報告の共著者であるMaria José Juan Jordáは状況は“深刻”とこれら5種について発言。早急な対策が必要であり,さもなくば経済的な禍根を残すという。同氏は漁船数の削減と漁期の短縮を主張している。 season.

魚の投棄は間違いなく犯罪だ 英国

　　　
EUの漁獲枠を満たすために死んだ魚を海に戻すことは“犯罪だとNorforkとSuffolkの漁業者の代表はいう（7月13日BBC　NEWS）

Angila漁業者協会会長のPaul Linesは, 「この嫌なことはこの段階に来た」と発言。EUの漁業規則改革により”投棄“禁止に関わらず、示された提案による利益はいくつかしかないという。「事務所に座っていての仕事ならば、その効力はあるだろう」とLines氏（53歳）はいう。　
今日つ漁業政策の改定のため欧州委員会はそのなかに漁船の漁獲枠を含め少なくとも15年間は保証するとした。漁獲過剰による投棄は段階的に廃止される。枠を超過することを回避するため漁獲された半分の魚が投棄されていた。

＜持続性＞
「それは漁業者らがいかに魚を仕分けするかにかかっている」とパートタイム漁業者であり、沖合の風力発電に船舶をリースする会社の役員であるLines氏はいう。「もし漁獲した物すべてを陸揚げしたら選別ができない。このことが販売上の問題となる。販売先を見つけることができないからだ」

「あまた多くの種類とサイズの魚があるから販売が難しい」　「船に積んだ魚に多くの漁獲枠を使うことになり、これでは価値がない」
Lines氏は産業の持続性は“未来の世代”のために魚を残すこととして重要なことは認めている。しかしEUは何十年前から指摘されていた多くの問題の解決にあまりにも時間がかかりすぎたという。「答を得るために40年間も費やしたが、いかなる決定も強力な漁業国であるオランダによって却下されてきた」Great Yarmouth とLowestoft はかつてはニシン漁業で儲かった、しかし今や岸壁から出漁する漁業者にフルタイムのものはいない。

東イングランドの議員Vicky FordはEUの決定を「良いスタートだ」と歓迎している。

政府は漁業改革を要求 英国

英国政府は“基本的に壊れている”EU漁業規則の深刻な改定をEU委員会の新提案に先駆けて呼びかけた（7月11日PA.UK）

EU漁業委員会は共通漁業政策の改定を今週提案するが、長引く交渉を背景にした提案は今後2年間に対するものとなる。漁業大臣の Richard BenyonはEUは欧州の地域差を反映した管理をなすべきでブラッセル（漁業委員会本部のある）による些少な管理はやめるべきと発言。

また同大臣は“投棄魚”の廃止についても言及。漁業者が手持ちの漁獲枠をより価値ある魚種に使うために商業的に価値の低い魚種の投棄が行われている。しかしながら“投棄魚”禁止のためには実際的な対策が必要であり、さもなくば漁業者をして陸への水揚げを増やすに過ぎなくなる。英国はいくつかの対策があり、魚の投棄をしない漁業者に対してはより大きい漁獲枠を与える、大目の網の使用で小型の魚や未成熟魚の漁獲を防ぐことや、消費者に新らしい魚種の食用を勧めるなど行っている。

英国政府はEUの商業魚種資源の3分の2が枯渇し、多くの部門で採算低下が発生している。ブラッセルは資源管理に意味のない規則や規制を持ち込み、コンプライアンスの欠如を招いているという。当局は投棄魚に関する行動の実行、より地区的な漁業管理、海洋生物の保護のための環境政策をも含んだ漁業政策の統合化を要求。EU漁船がこうした対象を漁獲せぬように求めている。

Benyon大臣は「CFP共通漁業政策の設定以来、漁業委員会が共通漁業政策は基本的に壊れていることを認めたことは良いニュースだ」と語った。共通政策の見直しは10年間に一度のチャンスであり「あまりにも多くの漁業集落がその爪でぶら下がっている」というのが英国の現状だと彼はいう。同大臣はより科学に立脚した長期間の計画により漁業者や漁業集落をして資源保護に力を注ぐことを支援できるようにしたいという。

米国は禁輸制裁も辞せずと警告 捕鯨問題で

米国はアイスランドが捕鯨枠を増加していることに対し禁輸政策を課すことも辞さないと警告した。またこれにはアイスランドの魚類の米国への輸入禁止も含まれる。（7月21日ＦＵＤ）

この警告は昨夜、外交的言辞として2国間で交わされたもので、もしこれが実行されればアイスランドの脆弱な経済にとっては脅威となる。米国はアイスランドにとってマダラ、ハッドック、貝類の主要市場である。この動きは米国通商相のGary Locke, によるもので、Pelly修正案により行動するものであるが、米国外ではこの法制についてあまり知られていない。
米国漁業保護法案に対しPelly修正案は「米国通商省または内務省は外国が国際プログラムが規定する絶滅危惧種の交易に関わっていてその減少に影響を及ぼしている場合はその事実を大統領に報告する。大統領は対象国に対し適正な期間いかなる製品についても禁輸を賦課する。これはGATTの規定に基づく」

オバマ大統領はどのような禁輸策をとるか2か月間の間に決定するこの行動はアイスランドに対するサバ問題によるEUの禁輸策より決定的で迅速である。この事態はアイスランドの各方面にとって怒りと驚きを与えた。漁業大臣 Jon Bjarnasonは「まったく驚いた」と発言。アイスランドの捕鯨は科学的根拠に基づく持続可能ン亜門尾であると。アイスランドは資源個体数7万といわれるミンククジラの216頭のみを捕獲している。同大臣は捕鯨と鯨肉の貿易は国際規則に基づいた完全に合法的なものであると指摘した。

Bjarnason大臣は米国の主張はダブルスタンダードによるものだと非難。米国政府はナガスクジラの捕鯨を批判しながら、他方ではアイスランドが米国のアラスカ北部沿岸での捕鯨を支持している事実を無視していると。あるレイキャビックの関係者は依然ノルウエーに対してもPelly修正案を根拠に同様のことが行われた。しかし実行はされずに終わった。貿易と外交的制裁については2か月後に明らかになるだろうと。

漁船の沈没 フランス

長さ25m250総トンの漁船 Jean Ricciardiが故障その後フランスSete港沖で沈没した（7月22日SNT）

Jean Ricciardiは深夜に機関出力停止に見舞われ、燈火もなく漂流した。港の近くの崖に座礁するまでの間は本船は漂流していた。この状況を発見した商船が当局へ通報した。同商船はライフボートに載っていた乗組員2人を救助した。本船は曳航されて港に向かったが港の入口まで800mのところで沈没した。

報告によれば本船の船殻は座礁により著しく損傷、海水の侵入により傾斜したことが原因であるとされる。排水不能により沈没した本船は現在水面下17mの深さにある。負傷者の報告はなく、油汚染の発生もないという。

EU新共通漁業政策で仕事を失う 英国

スコットランドの漁業者のリーダーは長年待ち望まれていたEC漁業共通政策の改定で1000人の雇用と400隻の漁船が仕事を失うと警告した（7月14日Herald Scotland）

この怒りは、漁獲の半分を投棄しているといわれる漁業者にその禁止を発表したことにより巻き起こったもの。新提案は漁獲した魚のすべてを陸に持ち帰り、EU加盟国の漁船が新規則に従っているかどうかの監視が必要であるというもの。

沈んだ観光船Bulgariaの引き上げは日曜日に ロシア

救助隊は2番目の引き上げ索を取り付けられれば日曜日にもボルガ河底からの引き上げが可能であると運輸次官Viktor Olersky が発表した。（7月17日NOVOSTI）

本船は7月10日ボルガ河で沈没、114名が死亡、右舷側に傾いたままで20メートル水深の川底に横たわっていて岸辺からの距離は3㎞である。本船引き上げの作業はモスクワ時間の午前10時に開始。作業者らは本船の2層の甲板が水面上に現れたらポンプによる排水を開始する。本船が浮上したのちはKubyshev桟橋まで曳航されるとOlersky次官が語った。

長さ79メートル、1955年建造で30年前に改修された本船は雷鳴の中で右舷側に傾斜しわずか数分で沈没し、多くの乗客は船内に取り残された。2層甲板の本船には208人が乗船していたが、依然15人が行方不明である。ロシア当局は本船は乗客を乗せる許可を有しておらず、左舷側の機関が故障していた上に、乗客を乗せすぎていたという。

揚子江に10億尾を放流

総計13億尾の魚が揚子江に放流されたと中国農業省が報じた。このプロジェクトは干ばつに襲われた揚子江の漁業資源回復を目的としたもの（7月12日新華社通信）

放流されたのはコイ、ソウギョ、などでこの計画には135,000畝（9,000ヘクタール）におよぶ水草の植え付けや2100万個の貝類の散布なども含まれる。この計画は農業省が江西省、湖北省、湖南省、安徽省、江蘇省などと共同で行ったものでこれら5省は中流から下流に分布している。こうした中下流域では今年の初め以来干ばつが続いていて河の生態に損害を与えている。

東部に位置する安徽省では火曜日に9つの湖に1億尾の魚が放流された。
湖の水域は劇的に干ばつにより下降し水棲資源に影響を及ぼし、安徽省水産局は148,000トンの魚の損害があったと報じた。中部地区の湖北省では同日23の湖に3億尾の魚が放流された。洪湖は同省で最大の湖で水面が4,475ヘクタールまで縮小、通常の面積の12.6％になったと水産物局は報じている。干ばつにより湖の水草の80％、魚の90％が失われたと報じられている。この事態の復旧のためには10年以上
を要すると専門家はいう。