memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

乗組員のレベルの見直しを勧告   海難調査委員会

2010-05-31 10:48:59 | 海事
今年の2月に座礁したイケス船(サケ活魚運搬船)Ronja Skye の予備審査を調査員会MAIBが開始した(5月21日FUD) 

次席海難調査官は本船の運行会社であるSølvtrans Rederi ASにたいして文書により乗組員の技量の見直しを行うよう勧告、乗組員の怠惰によるリスクの軽減を図るべきとし、加えて夜間航行における十分な見張りが必要であると警告した。

2010年2月24日午前1時 Ronja SkyeはGeesgil島の養魚場からスコットランドのSouth Shianにある養殖魚加工場に向けて80トンのサケ活魚を積んだ。午前03時42分,一等航海士はMull湾(ニシスコットランド)トランジットを考えて進路を120º に変針。船の速力は9.3ノットであった。その後の午前07時38分,本船はMorvernの西の浜に座礁した。そのとき、本船の進路と速力は変更されていなかった。

船長は同じ会社の姉妹船Ronja Pioneer の支援を求めたので、その船は30分後に現場に到着。しかし沿岸警備隊にはこの事故を報告しなかった。潮が引き、本船は左舷に傾斜。乗組員は600トンの海水を魚倉からポンプで排出、これにより船はおよそ1メートル乾舷を復旧、これにより傾斜を修正できた。また本船は姉妹船Ronja Pioneerによりさらに深場に引き出された。このあと本船は,自力で港に向かうことが出来た。

調査によれば、事故発生時点で当直仕官は睡眠不足から職務怠慢の状態にあったと推測された。また、当時他の見張り要員おらず。船橋には警報装置はあったものの事故の際には使用されなかった。さらに貨物関連および航海関連機器の不備と機能不全も発見された。(本船はノルウエー船籍、497総トン、1500馬力)



オールフィッシュ    世界でもっとも長い魚

2010-05-30 11:22:32 | 水産・海洋
オールフィッシュは海蛇と間違えられやすい。しかしこの魚は間違いなくもっとも長い海産硬骨魚である、50フィートあるいはそれ以上にも成長する。活きているオールフィッシュはギネスブックによればその長さは36フィートであった。
この魚はめったに見られないが、熱帯や温帯の海表面から推進3,000フィートまでに生息する。この魚の生態についてはあまり知られてはいない。しかし表層にやってくるのは傷ついた場合や死にそうなときに限られると思われる。この魚の餌は小魚、エビ、無脊椎動物などであって、この魚は歯がないのでろ過して捕食する。この魚は銀色の体で頭には輝く冠状のものがあるのでリボンフィッシュとも呼ばれる。

陸上養殖枠を増大  アイスランド 

2010-05-29 10:57:50 | 水産・海洋
アイスランドが陸上養殖の許可枠を増大これにより同産業における収入の拡大を図ることが可能となるが、とくに夏季の効用が大きい。(5月18日FUD)

漁業大臣Jón Bjarnasonは2009年時点では4000トンであった底魚の枠を6000トンとすることに署名した。操業日は現在州4日間、月曜日から木曜日までとされている。沿岸漁業、これまた夏場の漁業と知られるが5月10日から15日の間に始まる。

このトン数は個々漁船には割り当てされず従来からの主流である大型トとロール漁船に割り当てられる。この6000トンが漁獲されると、操業は自動的に停止となる。沿岸漁業は昨年の夏に陸上の漁業と経済を支援すべく始められたものであった。しかしながらこの産業はイノベーションで分割された。あるものは大きな成功を得たし、生活に輝きを与えアイスランド沿岸に小さな漁港も生まれた。

その他においては恩恵を受けることもなく沿岸漁業枠が周年操業の大型の漁船で消化された。いっぽう、アイスランドの火山灰がアイルランドやスコットランドの航空機に影響を与えた。しかしアイスランドのレイキャビックから英国への魚の空輸便にあっては差ほど大きな影響はなかった。アイスランド加工業者らは飛行禁止による機器はおよそ2週間前まででこの産業に与えた影響は一日あたり10万ポンド程度という。


珊瑚の保護が漁業の利益につながる    調査結果が証明

2010-05-28 10:35:50 | 水産・海洋
野生生物保護協会は保護を行い漁具の禁止措置を行っている場所の調査結果から、結果として漁業収益や純利益が増大していることを確認発表した。(5月13日サイエンス・デイリー)

この画期的な発見はケニヤのナイロビで行われた生物多様性に関する会議で発表されたものである。このことによって漁業管理上の新しい解決方法として世界の海の景観を守る共同体に役に立つものと期待される。

12年間に及ぶ研究記録から、ケニヤの沿岸3地点での漁業から27,000尾の魚が捕獲された。
まずその第1は、漁業エリアに隣接した区域、
第2は保護地区から離れたところで地引網の禁止区域、
第3は禁止事項が無く禁止区域から離れた位置、となっている。
第1区での結果は保護区域からもっとも好ましい魚や大型魚も含めて回遊してきた。こうした魚はポンドあたり単価も高かった。保護の結果が収入の増大をもたらすことは漁民にとって驚きであった。さらにまた、第2区における地引網の禁止が漁業収入を増加させたことである。

野生生物保護協会の主席研究員であるTim McClanahanはオンライン専門誌Conservation Biologyでその内容を発表する予定である。今回の調査は漁業の保護と漁民の収入に関する長期的な研究としては初めてのものである。この結果が意味するところは漁業経済学モデルで利用される単純化モデルでは全体の一部しかあらわせないということである。

最上級の漁業専門科学者を派遣  米国メキシコ湾漏油問題

2010-05-27 10:13:35 | 海事
米国は最高の科学者をメキシコ湾に派遣したがこれをみてもこの地区の油漏れの与える影響が以下に深刻かが理解される。(5月13日FUD)

NOAAはBPプラントからの油漏れとその対応に使用される化学物質による魚への影響を含めた調査と試験の報告を早急にまとめたいとしている。NOAAの漁業科学センターでもっとも信頼の厚いNancy Thompsonとその同僚の科学者らが,メキシコ湾で漁業者や漁業関係会社に影響を及ぼす重要な魚種への油漏れの影響についての観測と調査を行う。油漏れの発生後は広い海域において漁業は禁止されている。

水のサンプルに対する反応速度の早い化学分析と、化学的感覚的な分析が魚類と貝類に対し行われる。これらは油汚染のすぐあとのサンプルとハリケーンのカトリーナとリタの後のサンプルとの比較が行われる。また科学者らは実際の現場のあるいは想定上の場所と、通常の場所との魚の比較も行う。また航空機による観測も行われ海獣類や海亀の一観測行うとともにその場所の魚や貝類の汚染分析も行う。

NOAAはこうした調査結果や分析結果BPの油漏れによる影響を受けた地域での漁業影響をいかに縮小するか、またそこでの水産物を消費して安全かどうかなどの判断に用いられるという。NOAAの活動はFDAや環境保護局EPAとも協力して行われる。

違法操業との戦い   ノルウエー

2010-05-26 09:32:29 | 水産・海洋
ノルウエーおよびロシア当局による集中的な努力がバレンツ海のマダラに対するIUU操業に対しておくなわれている。その数量は年間10万トンに及ぶと見積もられている。(5月12日TFSND)

昨年はマダラに対するIUU操業は発見されなかった。政府はバレンツ海におけるIUU操業防止を重要事項と決めその結果について、漁業および沿岸管轄大臣のLisbeth Berg-Hansenは語った。IUU操業はマダラ資源に対して重圧を与えるとともに深刻な影響を漁業と漁業によって成り立っている沿岸の共同体に深刻な影響を与える。205年から2009にかけて、ノルウエーとロシア当局の行動努力によって次第にIUUは減少してきた。

「これはノルウエーとロシアにおける環境と漁業管理の勝利であり、遵法的な漁民と共同体を含むすべてに対してのものである。海賊行為を行う漁業者とその犯罪的なネットワークは毎年10億クローネ以上の価値ある資源を略奪してきた。いまや、われわれはこの問題をわれわれの管理下におくことが出来、彼らはこれ以上の悪事を働くことは出来ない。魚は資源として海中にあり、順法的な産業や社会のためにある」とBerg-Hansen女史は続けた。
IUU 操業に対抗するため資源管理に関するノルウエーとロシアの共同管理戦略は重要であり、バレンツ海のマダラ資源状態の改善が重要であったが、現在は非常に満足すべき状態にある。実際のところ、この資源は世界でもっとも健全なマダラ資源とされ、ノルウエーとロシアの漁民に対して豊穣の漁獲を提供している。

そこには国際的な支援の仕組みも存在した。重要な要素はポート・ステート・コントロールPSC、直接的な二国間の協力とより多くの情報交換であった。
新しいEUの漁獲証明必要事項は、不法漁獲のEUへの水揚げを防止したり輸出を防ぐために非常に煩雑である。また、FAOを通じての港湾取り扱い条項も適用されている。こうしたことがIUU操業に対抗した活動を世界中でしやすくしている。ノルウエーが国際的な取り決めに向けて取り組む主な理由は、この問題が地球規模のものであり単にノルウエーや金利井の水域に限定されたものではないからである。


奇跡の海の禁漁措置  イスラエル

2010-05-25 11:15:20 | 水産・海洋
世界でおそらく最も神聖は漁場として知られるイエスキリストが水の上を歩いたとされるガリラヤ湖が禁漁となる(5月14日FUD)

イスラエル当局はほとんど荒廃しかけた資源に対する慢性的な乱獲防止のために禁漁に踏み切ることにしたもの。農業および地方開発省の漁業局長のChaim Anjioniは 「いまや破滅の一歩手前にある、よって禁漁を決めた。小魚を成長させるために漁業の中止が必要で、これにより湖の資源は回復するだろう」

ガリラヤ湖は大きな淡水湖であり、現在は200人以上のイスラエル人漁民がいて“聖ペドロの魚”として知られるテイラピアを主に漁獲している。 しかしながら集中的な漁労活動が資源を枯渇させ多くの漁民を困窮させている。この禁漁措置は漁民を落胆させ、多くは仕事から引き上げた。当局は漁民の数が多すぎ、網を使って小さな魚までを獲り尽くす、湖の漁業管理が無いことが問題としている。もちろんこうした禁漁措置は痛手ではあるが、問題解決の唯一の方法であるとしている。

クリスチャンにとっては、ガリラヤ湖はなんといっても大いなる意義のある場所である。福音書によればそこでキリストはジェイムス、アンドリユウ、ジョン、ピーターなどの弟子を募ったのであり、水の上を歩き回りそれから岸辺に上がったところでもある。キリストは5千人の人々に5個の大麦パンと2尾の魚を与えたのだ。

イラン国籍の違法操業船を拿捕   モザンビーク

2010-05-24 10:07:41 | 海事
PSC(ポートステートコントロール)とSADCのIUU宣言を実行中のモザンビーク漁業当局はイラン国旗を掲げた漁船を違法操業のかどでモザンビーク水域で拿捕した。(5月10日WFT)

モザンビーク漁業当局はイラン漁船PAYAM信号符字8895500,Shilat Chabahar船籍をモザンビークの港に連行した。本船は今日か無く領海に侵入し、3月10日にはInhambane港に入港している。本船はInhambane 地区漁業当局によって拿捕されたもの。

本船に対する尋問で船長はモザンビーク水域にはマダガスカル水域の方向から侵入下がその位置は定かではない、そのあとInhambaneに入港したと。また船長は本船の船主とマプートに在住するナイジェリア人の指示に従ったものだと供述。船長は8トンの魚を投棄したがそれらの魚をどこで漁獲したかは不明。この漁船は航海日誌をそのなえておらず、乗組員のIDカードも無い。流し網は9KM長さのものが検査官によって発見された。

PAYAMの船主と船長は漁業許可無くモザンビーク水域で操業を行ったこと、航海日誌が無いこと、モザンビークEEZ水域への進入と退去の報告がいい加減であることから罰金45,000ドルを命じられ、9キロ長さの流し網は没収され破棄された。
モザンビーク漁業当局は定期パトロールを行っている。

未公認の沈下した島を発見  ドイツの科学者がカリブ海で

2010-05-23 11:14:02 | 海事
ドイツの科学者が四月の深海探査でカリブ海に沈んだ島を発見したと、月曜日に発表した(5月11日メルコプレス)

ベネズエラ北部およびアンチル諸島での6週間に及ぶ水中調査でGreifswald 大学の科学者らは推進1,000米イカからの標本を採取分析した。この会行き来はヘスの急斜面Hess - Escarpmentとして知られ水中の崖が620マイルにわたって続いている。調査船METEOR号の乗組員は音波探査機で海洋底を調査。その結果、従来の海図記載とは明らかに異なる推進であることを発見した。実際のところ、海図に水中の海山として記載あるものがまったく見つからず、またほかの場所では平坦であるべきところが1,000米におよぶ隆起があったりした、と地質学者のMartin Meschedeは語る。

この探査チームの最大の驚きは海底から得たサンプルであり、本来浅い場所にしかないものが含まれていた。「 また、われわれは珊瑚の残骸も、巻貝や海藻など光に満ち溢れたレベルの海にしかいないものを発見した」とMeschede 氏は語る。こうした発見の結果から科学者らは沈下した海山の最頂部は海表面から800~1,000米下に位置すると推定。そこは火山島で今から4千~5千万年前に形成されたと、推定。

Greifswald大学のグループは環礁の一部であったものが玄武岩のプラットフォームの上に成長、その後の地殻変動によって海洋地殻として沈んだものではないかと。ドイツ科学者チームは水中ロボットROV KEIL6,000をつかって水中海山からの標本の採集を進めるという。


サケが戻ってきた   南米チリー

2010-05-22 08:55:58 | 水産・海洋
2010年のサケの生産はISA病の蔓延によって2008年の半分程度ではないかと予測されていたが、業界では2010年はこの予測を上回るものと期待している。(5月7日TFSN)

SALMONCHILEのジェネラルマネジャーは「ISA蔓延以前のレベルに到達するためにわれわれは協力して衛生管理を強化し管理しなければならない」と語る」すでにいくつかの会社では、回復の兆候が見られている。Intervec Pesquerea Mar de Chile社の社長Mario Montanariは2010年い600万尾の稚魚を準備11,000トンの生産を計画。

Pesquera Itataは不毛の2009年に続く2010年には750万尾の稚魚を計画。 2010年の前半には12,000トンの海水馴致分とトラウト1500トンを水揚げするという。このように各社が積極的に産業回復に努めていることは力強いとOdebret氏は言う。「われわれが目にしているものは生産者の確信である、それこそが投資者を力つけ、産業に資するものだ」

NASA衛星写真がメキシコ湾の膨大な漏油をとらえた

2010-05-21 09:22:00 | 海事
NASAの宇宙船TERRAに搭載された一組の機器がメキシコ湾で拡大を続ける漏油を5月1日に捕らえた。大きなイメージ写真はNASAのMODISによるもので汚染がメキシコ湾の沿岸近くであることがわかる(5月4日ScienceDaily)

図に挿入したイメージはNASAのTERRA宇宙船搭載の高解像度機器のASTERによるものである。
4月20日メキシコ湾の80KM沖合で操業中のオイルリグが爆発そのプラットフォームを破壊し実質的な損失とともに毎日5000バレルを海中に垂れ流している。巨大な漏油はミshシシッピ河デルタに向かっていて、ルイジアナ、アラバマ、ミシシッピ沿岸を5月3日朝には襲った。

このASTERによる写真は 北緯29度、西経88.3度のもので79.1x103.9Km(49x64.4マイル)平方でミシシッピ河口から32KMにしに位置し、陸地は入っていない。さまざまな白く見える影は濃度の違う油の反射による。油漏れの大元は写真下部の真ん中あたりの白いところである。油漏れの濃い部分がそこから垂直に延びている。うっすらとしたパターンは波や海流による油の擾乱の影響によるものである。

(写真の説明)The massive oil spill in the Gulf of Mexico is shown in these two images from instruments onboard NASA's Terra spacecraft. The left image is from the Moderate Resolution Imaging Spectroradiometer; the right, higher resolution inset image is from the Advanced Spaceborne Thermal Emission and Reflection Radiometer. (Credit: NASA/GSFC/METI/ERSDAC/JAROS, NASA/Goddard/MODIS Rapid Response Team and U.S./Japan ASTER Science Team)

漁業再編 漁獲枠の譲渡分割など  欧州大臣級会議をビゴで開催

2010-05-20 07:27:45 | 水産・海洋
欧州の漁業大臣らは年間7.5億ユーロに相当する漁業補助金政策について産業の持続のために意見交換を行うことに合意した。しかし、そこでは乱獲をいかに防止するかについての合意形成はなされないスコットランド漁業相のRich Lochhead はこの会議への出席の了解を得られなかった。(5月7日FUD)

スペインは欧州市場で漁業会社相互が漁獲枠の売買を自由に行う仕組みを支援することを明らかにし、この仕組みはアイスランドが数年前に適用したものと同じである。しかし、英国が反対することは明白であり、アイルランドとフランスはこれまた望まないとしている。

新しい漁業共通政策を構築するための2日間の話し合いで、漁獲枠の譲渡はフランスに導かれた多くのEU諸国で拒否された。フランスは欧州全般にわたる漁獲枠譲渡システムは、それぞれの国の事情によって異なるから反対としている。フランスの代表は「このことによってある国には棚ぼた的な利益が生まれる」とし、船団構造の違いがその理由という」 スペイン漁業者連盟のJavier Garat会長によれば「漁業は国内市場の中でそうした規則を当てはめられない分野である」と。

しかしながら、オランダとデンマークはEUのシステムに対して国内レベルで構築していて、巨大な海外資本がすべてを買いあさることに警戒を強めている。またギリシャのTheEU漁業コミッショナーの Maria Damanakiは譲渡可能な漁獲枠は国内レベルでの量的過剰の対策に有効」といい「過剰な集中を防止するためのセーフガードとしては」と付言。しかし、英国においては多くの漁業者は賛成しないであろう。

サケが頼り   カナダ

2010-05-19 09:35:54 | 水産・海洋
太平洋側の人々はひとつの食物資源-サケ-によってたって、それは彼らの歴史をつなぐ文化的肖像でもある(5月4日bclocalnews.com)

科学的な研究によればサケは健康的で、美味で、多くの栄養素をふくんでいる。しかしながら、多くの天然サケ重にあっては東海岸のマダラと同じような問題を抱えている。答えはよりよい方法で問題の魚種を養殖することである。B.C. 州の養殖ものと天然物のサケについては1980年代初頭から論争が続いてきた。

海の中に網を張った養殖物の場合天然資源を阻害することは明らかである。その危険性とは養殖魚の網からの逃避であり、主にアトランテイック・サーモンがそうで太平洋産の5種の天然サケと競合し、サケのいる養殖施設からの汚染とサケに規制するシラミの侵入がサケの生残に影響を与える。よって、この養殖法は意味が無い。

今われわれがなすべき管理とは将来の食料のために天然資源に関しての保護を行うことである。しかし、サケに対する脅威はさまざまなものがあり、乱獲、居住空間の逸失、気象の変動、など、それらのすべてを我々はいまだ把握しているわけではない。

サケを食べ続けることがサケ養殖を持続させる。サケ養殖によって天然ものと養殖ものとの相互作用をなくし養殖魚の悪影響をなくしてゆくしかない。サケ養殖の技術は依然新しいもので不明部分が多い。そこには挑戦があるのみ。ひとつの肝心な点はサケは肉食魚であるということで、ほかの海産魚を必要とするのである。

動力漁船の操業を禁止  インド

2010-05-18 10:03:53 | 水産・海洋
インドのチェンナイでは魚類の産卵を保護するために動力漁船を禁止したという(5月7日 ONLINEINDIA)

チェンナイの漁業者らは魚の販売の急落は地元政府が45日間の沖合動力漁船の操業禁止を施工したことによるものだと表明。この禁止措置は4月15日に始まり5月31日に終わる。Tamilnadu沖合漁業規則2001によれば、底引き漁船およびそのほかの動力漁船は、この魚が産卵を迎えるピークの時期には沖合い操業を行うことができない、と規定されている。しかし人力による小船や双胴船はこの規制対象にはならない。

市場の魚売りの女性Sakuntlaは、45日間の操業禁止措置は痛手であるという。魚を求める声は強いのに、漁師は海に出られず売る魚が無い。仮にそれが可能であっても値段が高すぎて買い手は魚を買わずに帰ってしまう。禁止措置が今回だけならばよいが・・・と彼女世は言う。

消費者らはどんな魚もキロ当たり200ルピア以下では買えないと批難している。消費者の一人Syed Ansariは、かつて魚はキロ当たり100ルピア以下だった、それがいまや200~300ルピアになった。こんな高値ではやってゆけない。一方同地の漁業局は禁止措置の終わるまで漁業者一人当たりに500ルピアを支給するという。


ペルーから漁獲枠を購入 中国水産

2010-05-17 10:14:01 | 水産・海洋
中国水産グループはその年間許容漁獲量を4.85%から7.11%へと増枠、南北ペルーにおいてそれぞれ5.08%および7.87%の増枠となる。このことは遠洋漁業の資本(株)の取得を通じて行われるもので北部ペルーの0.76%およびナンブペルーの0.76%の漁獲枠に相当する。この買収にはおよそ1800万ドルを要するものと見られるが内部調達した模様。(5月6日 TFSN)

この買収に関してこのグループの経営役員のNg Joo Siangは「より大きな枠の割り当てを得ることによってわれわれのグループとしてはペルーのカタクチイワシ漁獲量を増加することができる。このことはペルーにおける買収を通じて世界で最も大きな天然漁獲資源のカタクチイワシ漁獲の増大を図るという戦略に沿ったものである。

このところ、ペルーのカタクチイワシはもっぱらフィッシュミールと魚油の生産に用いられている。たんぱく質資源としての増大する魚需要にしたがって世界規模で魚類養殖業はこのところ明らかに成長している。フィッシュミール需要は養殖業と家畜生産の餌料として、その需要は増大しており、とくに中国は世界有数の養殖生産国となっている。

しかしながら、フィッシュミールの供給は書く数年間安定的であったに過ぎない。成長する需要と限られた供給というじょうきょうのなかでフィッシュミール価格は2009年の第3四半期の900ドルレベルからいまや1900ドルを超える状態に到っている。
「われわれは、長期的視点で見ても世界規模でフィッシュミールの需要は人口増大により養殖業と畜産業の需要により健全なたんぱく質として継続して増大している」「この買収によって、われわれはさらに好適な市場動向をつかむことができる。また、さらにペルーと同様に買収の機会を他の地区でも模索している。このことによって、成長する中国市場に優位な魚類製品の供給者でありたい」