アフリカ沿岸諸国が違法操業対策に取り組む

アフリカ沿岸諸国からの代表者らは英国に参集、違法操業（IUU）対策構築に取り組むため。IUU操業は魚資源や海洋環境を破壊し、職の安全や経済発展をも阻害する。（8月19日MP）

南半球の海洋はしばしば目標とされるが、IUU操業はアフリカ沿岸諸国の管理の脆弱さゆえに、漁獲物の水揚げの際に利用される。本件に対応するため英国海外及び英連邦事務局の局地ユニットが提案、8月3~6日ケープタウンで作業部会を招集することに成功、豪州政府、南アフリカ、アフリカ漁業開発の新しいパートナーシップ、南極海洋生物資源保護委員会（CCAMLR）などが協力体制を組んだ。

作業部会はCCAMLRによって設立され、その資金は2001年に英国によって寄付されたもの。その資金はサウスジョージアとサウスサンドウイッチ諸島海域での水IUU漁船の漁獲を押収し、販売した金による。アフリカ沿岸12カ国からの代表者は作業部会への参加申し込みが殺到した。この集まりの目的はアフリカ諸国の挑戦についての相互認識にあり、IUU漁業対策や問題点の改善にある。代表団は港に関連した情報や旗国対応、入港先での漁船の検問などについての情報を提示した。

代表団は港湾管理強化、FAOのPSC関連取り決めへの署名、関係政府間の通信連絡改善、地域的協力強化などについても取り扱った。このような介入がIUU操業を収束させる衝撃となることが期待されている。この会議に参加したのはベニン、コンゴ共和国、ガーナ、ケニア、モーリシャス、モザンビーク、ナミビア、ナイジェリア、セイシェル、南ア、タンザニア、トーゴーなどである。

CCAMLRは南極条約の一部として1982年に発効。南半球の海洋生物の保護を、魚資源の配分的利用と維持可能な漁獲により行うことを目的としたもの。この条約海域は南緯45度から60度の海洋の12％を占めている。

ベネズエラのマグロまき網漁船と遊漁ボート ( 続報）

スタリカの大統領Laura Chinchillaはコスタリカ水域の中で米国の遊漁ボートに攻撃を仕掛けたベネズエラのまき網漁船いついての調査を行うよう命令を下した。（8月11日）
Chinchilla大統領はマイアミに本部を置く釣り人の団体であるBillfish 財団からの疑惑の攻撃に関する書面を受けた後に調査を命じたもの。同財団はベネズエラ国籍のまき網漁船が8月1日コスタリカのGarza沖で米国の遊漁ボートに攻撃を行ったと発表。
まき網漁船が進路を変えてボートに向かって直進、一方本船搭載のヘリが飛来し、ボートが現場から去るよう焼夷弾のようなものを投擲した。
同財団によればこの攻撃は過去2年間で10回目の事案であるという。このまき網漁船は現在、コスタリカの太平洋岸の主要港であるCalderaに滞在しているがドライドックやメンテナンスを済ませたあとには、ペルーのカヤオに向かうという。

ニシンとサバ1500万ポンド相当を密漁 シェットランド・トロール漁業者

漁獲割当量違反を認めた漁労長6人が無制限の罰則と数千万ポンド相当の没収命令に直面している。（8月26日英国Guardian）

このシェットランドのトロール漁業者たちは違法に1500万ポンド(およそ16億円）相当の価値のあるニシンとサバを魚資源保護のために策定された厳正な漁獲枠をだまし水揚げしたもの。
この6人の漁労長らはLerwickの人たちで、虚偽の報告を行っていたことを認めた。その虚偽報告は2002年から2005年の間のおよそ200航海についてのもので 恋に自己の年間漁獲枠より過少に申告していたもの。

彼らに対する有罪判決は警察とスコットランド漁業保護部局の長期間に及ぶ調査の結果であった。またこの調査によってLerwickの卸売会社Shetland Catch Ltd からも水揚げ報告が虚偽であったとの有罪証言を得た。

本件は過去最大の“黒い水揚げ”とも呼ばれるべきもので、違法行為がスコットランドの港に広がっていたことが明らかになった。漁労長は漁獲枠に違反した魚を意図的に漁獲し水揚げしていたもので欧州の資源保護対策にまさに反抗したもの。スコットランド検察局のScott　Pattisonは同じような事例に対する調査が今も続けられているという。「これは犠牲者のいない犯罪である。このような規模の乱獲の結果は魚類資源と海洋環境に衝撃を与えることで、壊滅的影響の潜在性を含んでいる。法制度は海洋環境すべてと漁業のセーフガードの保護をなすことである。（中略）

グラスゴー高等裁判所での公判の後6人と関係トロール漁船3隻による違法操業の詳細が発表された：
Robert John Polson, 47歳, 違法水揚げを46回実行、漁獲物の価値368万ポンドまたDavid Kay Hutchison, 64歳 違法水揚げ 49回、価値370万ポンド・・・これらはトロール漁船CHARISMAによるもの。

Thomas Sutherland Eunson, 55歳, 違法水揚げ 18回、価値146万ポンドまたAllen Magnus Anderson, 44歳,違法水揚げ4回、価値44万ポンド…これらはトロール漁船Sereneによる。

John Arthur Irvine, 66歳,違法水揚げ56回価値369万ポンドまた Allister Irvine, 61歳,違法水揚げ25回、価値183万ポンド…これらはZephyrによる。

欧州および英国の漁業法は漁獲の量をふくむすべてについての申告を魚種も含め水揚げから48時間以内に行うことを求めている。その際の精度は80％までを許容している。これら6人は11月に無制限の罰金判決を言い渡される。
おりしも英国の担当大臣と業界はアイスランドとファロー諸島に対する強烈な漁獲枠一方的設定に関する批判を行っている状況にある。（写真はCHARISMA）

海上の対決？ コスタリカ

コスタリカの遊漁船の持主がベネズエラのマグロまき網漁船に脅迫されたと。まき網船からはヘリが飛来、焼夷弾のようなものを投擲してきたという。その目的はイルカが好むその場所からボートを排除しようとしたもの、イルカの下にはマグロがいるとされる。
（8月4日AM Costarica）

本件は大型漁業会社と遊漁船との最近の対決となった。この事件はNicoya半島のPlaya Garza 沖合い20海里で発生したとボートオーナーは伝える。彼、Gary Carterとその持ち船はSilver-Rod-Oである。彼は名を成したスポーツフィッシャーマンとして1980年代以来コスタリカに在住。彼は今回の漁船がなした行為を自国水域で行わせたコスタリカ政府には立腹している。この対決は日曜日に発生。

マグロまき網漁船はLa Rosa Mistica でありCarterによればこの船は国旗を井掲げていなかった。この事件はまったく予想外のことだったと彼は言う。「我々の釣り客の一人が本人初めてのカジキの釣果を祝っていたら、まき網漁船が進路を急に変えて我々のボートに向かってきた。そしてヘリが我々の頭上で旋回、イルカの群れに向けての行動のようだった。そしてまき網漁船が接近、網を海中に投下し始めた。ヘリは我々といるかの周りに焼夷弾とおぼしきものを投下してきた。（焼夷弾ではなく、まき網操業の際に用いられる魚群尾逃避防止用の発音弾・チェリーボンブと思われる）そのうちのいくつかはぼーとから５０メートル以内に落ちてきて、水面からは煙が渦巻いた」

「我々はその場所で釣りを続けることにした。しかし、まき網漁船のほうは我々に向かって直進してきた。我々がいるかの群れから離れなければ、我々の船を網の中に入れるか海に引きずり込もうとした。客人を危険にさらすことは出来ないので我々は後退し漁船が網を閉めるのを確認、乗組員らは不快にも、彼らの勝利を喜んだ」Carterによれば漁船のベネズエラ人船長は無線での連絡を消し、ボートからの呼びかけにはこたえなかった。

ヘリから投下された爆発物はイルカ追尾のためのもの。このようなことは今回が初めてではないとCarterはいう。「コスタリカ水域でこのようなことに遭遇したのは初めてではない。しかしこうしたことに対しては何らかの措置があるべきだ」と彼は言う。また本船La　Rosa　Misticaのような大型漁船による強度な操業で大型マグロが減少しているという。いまや100ポンドを超える魚はめづらしく、ほとんどが25~35ポンドだという。

北米に設立されているBillfish 財団によれば2008年の釣り目的の米国人旅行者力者は5.99億米ドルをコスタリカにもたらしそれはコスタリカのGDPの2%に相当するという。ゲームフィッシングのほうが商業的な漁業より金を生んでいることになる。
また、Billfish 財団、Southwick 協会およびコスタリカ大学による2009年の研究では283,790人の釣り人がコスタリカを訪れる。そのうちの22%の人々は特別な目的を持った釣りをするという。

5.99億米ドルのほかに、7800万米ドルの税金、63,000人の雇用を生みコスタリカに寄与している。

セネガルの魚を空輸 エミレーツ航空

9月20日からエミレーツ航空のスカイカーゴは西アフリカのダカールと中東を結ぶ貨物便の運航を開始。これはセネガルと中東を結ぶ唯一の直行便である。（8月20日SS）　
ドバイに本社を置く同社では年間3500トンの水産物がセネガルの首都ダカールから中東に運ばれると期待している。この貨物便は週に5便運行される。対象はアラブ首長国連合のほかに湾岸協力審議会に参加している6カ国＝バーレーン、クエート、オマーン、カタール、サウジアラビアＵＡＥ＝にもエミレーツの航空網を利用してつながる。また同様にアテネ、ラルナカ、ローマ、ミラノ、マドリッド、パリ、ベイルートも。

「非常に大きな鮮魚の需要にたいしてダカールはエミレーツ航空の漁場となる。セネガルはすばらしい海産物で有名でありエミレーツはそれを喜んで受け容れるとともに漁業の振興にも協力している。さらに多くの人々がアフリカの美味を体験することになる」と同社の航空貨物担当副社長のRam　Menenはいう。

サバ紛争 ファロー諸島が抗議文を発信

ファロー諸島は先週サバ漁船Jupiter号ピーターヘッド港での水揚げ阻止行動を受けたことに関し,スコットランド政府に強い抗議書面を送った（8月23日FUD）

ファロー諸島の外務大臣Jørgen Niclasenはスコットランド第一首相の Alex Salmondに書面を送った。そのなかで「すべての適切なステップを取ること」を求め更なる阻止活動の抑止を求めた。舌戦が書面として送られ過熱している。

ファロー側の大臣は、漁船船主はピーターヘッドの会社と彼らの漁獲物の売買契約をしており、その数量はおよそ1150トンのサバ鮮魚であった。ところが岸壁での民間人の抗議行動と地元関係当局の不十分な対応が漁船の水揚げ作業を不可能にしてしまった。 また、この遅れにより、人の口に入るべき魚がフィッシュミール用となってしまい、かわってファローで水揚げされることになった。

この書面で Niclasen 大臣はSalmond 大臣に対してファロー諸島とスコットランドは最も近い隣国として、さまざまな分野での活動でも互恵関係を築いてきていて、とくに漁業及び漁業生産物の貿易面でその関係が見られることを認識すべきとした。したがって、ファロー政府はスコットランド当局者に対し先日見られたような閉鎖的行動に対し大目に見たり容認することなきよう求めた。

Niclasen大臣はスコットランドの第一首相にあてた手紙の中で、この地区のそれぞれの国のサバ漁獲に関してはいかなる意見の相違に関しても 、国際協定による維持可能な漁業を確実にするためにはファロー、EU,ノルウエーおよびアイスランドによる共通のコミットメントによってのみ解決できると。しかし、すべての漁業会社が阻止に賛成しているわけではない。先日の行動はTorry所在の水産会社J Chralesは英国のスーパーマーケットはアイスランドやファローからの供給がなくなればその7割が 欠品することになるという。

浅場の生息地はサケマスの幼生にとって必要

Gothernburg大学の研究によれば高年魚との競合においてはサケマスの幼生は浅場に退避を求める。こうした生息地の保存は幼生魚にとって重要である。（8月23日Science Daily）

北Gothenburgの水路での現場研究とデンマークとスコットランドの研究室の実験からGothenburg大学動物学部門の研究者Rasmus Kasperssonはアトイランテイックサーモンとブラウンとラウトについて異なった年齢層間の競合について研究した。

＊浅場に押し込まれる
サケマスの幼生は遊泳力がないので水流速度が遅い浅場にとどまるのだと以前は考えられていた。Rasmus Kasperssonの研究では, むしろ高年魚による生息場所の競合によるものであり、高年魚が幼生魚に浅場の使用を強いているという。Rasmus Kaspersson'sの実験によれば若年魚は自分よりも高年魚の数が減るとたちまち深場に移動するという。「このことの意味は若年魚も実際は深場に生活したい。そこでは水の流れが速く、餌の発見も容易であり、鳥やミンクなどの動物からも守られるからだ」とRasmus Kasperssonはいう。

＊資源の数が生残を決める
自然界では、老いも若きもすべての個体が存在する。そして浅場は幼生さかなにとって避難所の機能を提供する。若年魚の体重と体長はその場所から高年魚の個体が移動すると増加する。つまり、水路にいるサケマスの高年魚の密度は間接的に若年魚が成熟することに関係している。

＊保護された生息場所がさらに必要
Rasmus Kasperssonの論文のなかでスエーデンの水の流れの緩い水路の浅場の保全と再生がイカに重要であるかを論じている。それによって幼生魚に保護された生息場を与えることになる。

壮大な船積み 2隻のフェリーがハンブルグからモンバサへ

ドイツのベルーガ海運会社の16隻の持ち船の旗艦ともいえる800トンと1400トンの吊り下げ能力の有るクレーンを搭載した新重量物運搬船BELUGA SINGAPORE、積載トン数20,000トンは2隻のカーフェリーを搭載するためそれらを吊り上げた。これらのカーフェリーの能力は搭載人員1500人、車両数65台である。（7月4日BP.C）

赤い、太っちょのかさばる船体・・・2隻の姉妹船はハンブルグのDradenauターミナルで吊り下げられた。ドレスデンからきたこの2隻はその人生最大の航海を待っている。LIKONIとその姉妹船KWALEはすでに青と白の船体の多目的貨物船に横付けされ、モンバサに向かうこところであった。この2隻の貴婦人は一日に何度も1500人の乗客と車両65台を運搬するフェリーである。このためにはまず彼女ら自身が運ばれる必要があるのだ。これらを運ぶ本船BELUGA SINGAPOREの長さは166メートル。

真新しいフェリーボートの積みつけはカスタムメイドの傑作といえる。（中略）

Beluga SingaporeはBeluga Shipping GmbH社の69隻の船のうちの一隻であり重量物運搬における革新的かつ特別目的に使用される。本船は新たに建造された16隻のうちのひとつで超近代的P1/P2シリーズのこの船は800トンと1400トン能力のクレーンをタンデム使用できるように装備している。

又搭載される“Likoni“ と “Kwale“は本船の重要な“船客”でありSchiffs- und Yachtwerft Dresden (SYWD)で建造のはじめてのフェリーであった。同社はモンバサにある国営のケニアフェリーサービス社から注文を受けた。

サバ漁獲枠問題の解決を

英国海産物当局のSEAFISHとWWFはサバ戦争を解決すべきと。WWFは合意された管理計画と科学的助言尊重の欠如がEUとノルウエーによるアイスランドとファロー諸島の攻撃につながっている。（8月19日FSND）

WWFスコットランドの海洋政策担当職員のLouize Hillは「複数による交渉に失敗し,一方的な漁獲枠を設定したことが我々の貴重な水産資源に死刑宣告を与えたことになった」　
「　3カ国の政府とEU当局は地域的漁業協定に関して関係者とともに科学的助言をくみながら大規模なサバ資源についての厳しい交渉を行うべきである。サバは回遊魚であり、地球の温暖化によってアイスランドの南西海域まで広がるようになった。サバが温暖化に対応したことを非難するのではなく、我々の指導者はサバ資源尾全体についての管理の責任を持つべきである。柔軟性のある管理プランが必要だ。」

SEAFISHの環境問題責任者のPhilip MacMullenは「その分布が長期間で変動することの理解の下に地区漁業管理機構はこうした高度回遊魚に関しては柔軟性のある方式を当てはめるべきだ。各政府が一方的な漁獲枠を設定する場合には包括的な管理公式に従うことを前提とすべきである。魚資源は最良の科学的助言に従い責任を持って管理されねばならない」

「この紛争はいくつかの不確実性と資源保護と経済的影響を包含している。北大西洋サバ資源の紛争に関与する当事者は問題解決に向けての交渉をすみやかに準備すべきである。我々の貴重な魚資源の責任ある管理方式については 最優先の検討課題であり、話し合いの開始に当たりそのことを促進すべき」

フィレー作業熟練者の不足 英国・グリムスビー

フィレー作業など、伝統的な魚の扱い熟練者の不足に対応するための動きが起こっている。（8月16日FUD）

グリムスビー魚商協会(FMA)はハンバー水産物研究所とグリムスビー職業訓練所とともに魚のフィレー作業と魚商の仕事に関する半年間のパイロットコースを始めた。FMAのエクゼクテイブSteve Norton によれば「我々の応用コースは好調であり、数週間後には採用受付を始める」と。「自分は将来を見ている。我々は折に触れてフィレー作業者の不足について聴いていたが、それは各社によって異なるもので、いそがしさによっても違う」　「とはいえ、我々はフィレー作業者の要請を公式的には行ってこなかった。また我々の仲間も高齢者が増えている。つまり、数年後には伝統的な魚屋のスタッフはリタイアしてゆく。そこで若者に来てもらい代替することが大切。特にグリムスビーが英国の魚扱いの中心であろうとするのならば」

Steve氏は訓練プロジェクトに一定期間かかわっており、産業のためにこれが重要と感じている。3年前には、ヨークシャーとハンバー・シーフード・グループとの共同で、魚処理における白身魚コードの実際を提案、基準の改善のためとした。

米国大西洋産ニシン漁獲枠

米国のNOAAは2010年2011年4および2012年の大西洋ニシンの採集漁獲制限を発表。年間漁獲制限は9万トンで昨年尾漁獲よりも10%すくない。（8月13日FNEWSEU）

制限いっぱいの漁獲をするには過去の漁場よりもさらに沖に出た操業の必要がある。この制限はニューイングランド漁業管理カウンシルによって勧告されたものである。
「歴史的に、メイン湾の沿岸部は漁船にとって主要な漁場であった、この海域での漁労を制限することは多くの事業体にとって厳しいことだ」NOAA漁業サービスの北東地区行政官のPatricia　Kurkulは言う。「漁業界が沖合いでの漁獲比率を増やせば、そこで漁獲枠いっぱいまで獲ることはなく沿岸部の漁獲低減による経済効果が出る。

大西洋ニシンは沿岸部も沖合も単一の系統群と見なされている。
そこには4つの管理区画がありそれぞれの区画毎に許容漁獲量が設定されている。全体としての資源量は乱獲されていないし、また乱獲は発生しない。しかしながら沿岸部の資源要素はニシン資源の18%であり、もっとも漁獲努力にさらされている。沿岸部に偏っている漁獲努力とその資源の長期間にわたる影響について審議会は不安視している。

そうした心配と資源の健全状態維持のために、審議会は2006～2008年の米国とカナダ漁船の平均漁獲レベルまでの減少を勧告している。過去3年間の漁獲データは可能である。また、2010年~2012年には調査のための禁漁期間も勧告されている。大西洋ニシンの漁獲は暦年で管理されている。新しい漁獲枠が設定されるまでは前年度分が有効である。

南氷洋オキアミ 中国

中国漁船　KAI LI と　AN XIN HAIは20101年漁期に南氷洋で23日間の試験期間に2,000トンのオキアミを漁獲した。これは換算すると一日あたり100トンとなり、当初の予定の3倍に相当する。（7月30日INFOFISH）

これは中国による初めての南極オキアミ漁獲である。2009年9月中国は南極海洋生物の開発と利用という5カ年計画を立ち上げた。この計画の一環として中国はすでに88箇所の調査を実行した。水温、オキアミの分布、プランクトンの密度などがこの調査で集められた。

オキアミ産業の発展は、海外からの輸入に多くを頼っている畜産や魚類養殖での国内需要に資することが大いに期待されている。オキアミとその副産物は食料、生化学薬品、農業及び環境保護の多方面で期待されている。

サンマ不漁、日本市場に影響

日本人にとってなじみの深いサンマが今年は供給不足となっている。全漁連によれば8月7日時点までの水揚げはわずかに878トンと昨年同期に6,900トンあったものと比べて激減。（8月17日シーフード・ソース：この記事は外国人記者が海外向けに報道したもの）
サンマ・秋刀魚は日本の秋の代表的な食材である。一般的には塩をしたものをそのまま焼き、大根おろしとともに食す。その身はDHAやEPA不飽和脂肪酸に富み、心臓病の予防に有効である。

サンマの幼生は春に北太平洋へと回遊し、晩夏から秋にかけてその成魚が北海道と本州の沿岸に沿って南下する。海水温の低下とともに魚群は本州の三陸地方へと南下するがそこの宮城県の気仙沼港はサンマの年間水揚げ日本一を誇る。漁期は通常10月まで続く。
より北方で漁獲されるサンマほど脂肪にとみ美味である。これらは鮮魚で扱われる。サンマの冷凍ものは一年中販売される。一年尾今の時期は、ロシアが占拠している国後島の東沖合いで行われる。しかし、水温は１６～17℃とおよそ2℃平常よりも高温であるため魚群は北方に張り付いた形となっている。今年の本格漁期は9月になるのではないか。

東京築地市場の卸売価格はキロ当たり2030円と昨年比で2.5倍、原因は不漁と17日月曜日の読売新聞は伝えている。一方消費者市場ではサンマは通常一尾100円で販売される、と覚えるのが簡単。一尾のサンマが一人分である。新鮮なサンマの価格はある店では一尾500円となり、この価格では買う人も少ない。しかし、神戸のCOOPスーパーマーケットでは2尾で298円のものがあった。

その他の大衆魚も値段が高くなっている。8月第一週、日本のマイカとイワシは昨年の2倍であった。

日本の水産庁はサンマの資源を昨年の351万トン出会ったものが今年は221万トンと推定している。日本沖合いのサンマ資源は着実に減少している、と水産庁はみている。日本国内で販売されるサンマは国内生産によるが、一部は韓国にも輸出される。

トロール漁船はピーターヘッドを出港 英国

サバ騒動の中心にいたファロー諸島の漁船がPeterhead港（スコットランド）を出港、漁獲物を載せたまま海に戻った。（8月18日FUD）

抗議に参加した人々はトロール船JUPITERの港での荷揚げを阻止、ファロー諸島が行った一方的なサバ漁獲枠85,000トンの設定に反対してのもの。同じ怒りがアイスランドの自主漁獲枠13万トン設定についても渦巻いている。

この動きはEUやノルウエーからの非難を受けてのもので、これら2カ国からの水産物の全面的輸入禁止（マダラやハッドクなどのような白身魚を含む）についても議論されている。しかし、今のところはどこの政府や当局者もそれについては言及していない。

スコットランド漁業者連盟(SFF)はアイスランドとファロー諸島を強く非難。SFFメンバーの生計にも大きな衝撃を与えると警告している。今回のPeterhead での出来事はファロー諸島船籍のサバ漁船に対しては過去数週間で2度目のもの。

昨日本船はおよそ1000トンの漁獲物の陸揚げを阻止しようとした数十人による岸壁でのバリケードに遭遇した。警察官も配備されたが講義は平和裏に行われた。JUPITER 号の漁労長であるEmil　Pedersenは「最悪」の状態と語り、この問題は政治家が扱うべき政治問題だと。
これまでのところ、アイスランド及びファロー政府のいずれも譲歩する姿勢を見せておらず、漁船船主の団体も漁獲枠を堅持する模様。その理由は、国際交渉の場からは2カ国とも欠場しており、法的にも同義的にも問題はないとしている。

農産・牧畜・魚類養殖部門、洪水の発生で甚大な損失 パキスタン

2500億ルピー（パキスタン・ルピー）に相当する甚大な被害が発生していると地元の専門家と国連報道官が伝えた(8月13日FSND)

DAWN紙によれば食料農業大臣の Nazar Mohammad Gondalは「正確な数値の把握は出来ないが、被害は甚大」　「 洪水は綿花、米、サトウキビ、タバコなどでその価値は数十億ルピーに及ぶ」 作物保護協会（CPA）の先の代表のJaved Saleemとパキスタン農産協会（ＰＡＦＡ）の Ibrahim Mughal会長は1700万エーカーの農地が水没、実った米、綿花、サトウキビなどが破壊された」と。又、10万頭以上の牛、水牛、ヤギ、羊、馬、ラクダ、ロバが流され、3000の養魚場と2000の養鶏場が破壊された。Ｓｉｎｄｈ　では現存した作物が10万エーカーにわたり被害を受け950億パキスタンルピーの被害。綿花と米が打撃を受けた。また、Khyber Pakhtunkhwaでは325,000エーカーが没水作物被害は296億ルピーに及ぶ。

Mughal 会長によれば保管して会った小麦100万トンが流されたという。「およそ1000台のトラクターもなくなった」とかれは付け加えた。