memories on the sea 海の記録

海、船、港、魚、人々、食・・・などなんでもありを前提に、想い出すこと思いつくこと自由に載せます。

南極オキアミの交尾がビデオカメラでとらえられた

2011-02-27 06:14:38 | 水産・海洋
南極オキアミの自然環境での性行動が初めてカメラにとらえられた。エビのような形の創造物の受精行動は今まで考えられていたよりも深場で行われていた(2月21日MP)

豪州の南極部門の科学者らは深海ビデオカメラを用いて海面下700mの状態を南極大陸の東側でとらえた。オキアミ生物学者So Kawaguchi博士はその映像からオキアミの驚くべき生態が明らかになったと。,「現在に至るまでオキアミは0~200mという表層に生息しそこで繁殖するものと考えられていた。しかしビデオの映像からは生息と繁殖がもっと深場で行われていることを映し出した」と。

ビデオカメラは昨年1月に水深400~700mに16か所設置された、そのうちの14か所でオキアミの高密度群が認められた。「ビデオカメラを何時間も曳航したのち、ビデオの一つから507mの水深で3尾のオキアミが熱狂的な動きをしていた。それは1尾のメスを2尾のオスがとらえようとしているものだった」と博士は語る。「交尾の儀式の全体はわずか12秒であったが、そのなかに追尾、探査、抱擁、屈曲、押す・・・の5つの異なるステップがあることを認めた」

オキアミは南極海の食物連鎖全体で中心にあり、植物プランクトンを捕食し、クジラ、アザラシ、海鳥などにとっては重要な餌となっている。「調査の当初の目的は南氷洋海洋生態系におけるオキアミのライフサイクルの解明とオキアミ漁業の管理であった」オキアミの交尾の様子はLisa Robertsによってアニメーション化された。この調査結果はプランクトン調査誌でも発表される。

国に見捨てられた船体と乗組員

2011-02-26 11:30:39 | 海事
国家所有のベトナムの貨物船が船主と運航者に見捨てられ、チェンナイに停泊して6か月、乗組員は救援を要請している。(2月16日)

国家所有の貨物船BIEN NAM積載トン数4374トン、2008年建造18人の乗組員が救援を待っている。本船は水も食糧などの補給もなく、代理店も補給を停止しているがこれは国が支払いをしないためで、ベトナム大使館は問題解決に取り組んでいる。
「何も食べるものがない・・・持っているものの85%は腐っている。関係のある代理店も補給を停止した。どうか救助をお願いしたい」という乗組員のメッセージが届いている。船内に停船して以来6か月、18人の船員が乗っている。2月14日時点では水が無くなってから10日が過ぎた。本船の種機関は故障、油水分離機は故障し、発電機の使用も不可能という。

本船の船主は破産。船主との契約によれば本船の市内の代理店が食糧ほかの物資については過去何か月かは補給をしていたという。この補給が止まったのは先週船主の支払いが行われなかったためと。港湾当局は船舶関連機関もなんの法的規定もないため、人道的立場に立つにせよ支援はできないという。ニューデリーのベトナム大使館は問題解決にあたるという。

漁業が資源消滅の原因ではない

2011-02-26 08:43:58 | 水産・海洋
NZや世界の海の魚類資源は商業的漁獲によって消滅の危機にあるものではない、著名な漁業科学者が昨日NZのネルソンで発表した。(2月22日TFSND)

ワシントン大学漁業科学のRay Hilborn教授が,世界の漁業資源が2048年までに消滅するという広範な報道がなされているが、証拠事象からはその反対のことが読み取れると。The Nelson Mailが報じている。

2006年に同教授が開始した3年間にわたる研究結果からは、魚資源のデータが利用可能な諸国の試料から、「商業的に漁獲されている資源は、安定ないしは増加していて、減少していない」と。乱獲がなされていない海域はNZとアラスカであるという。Hilborn教授はNZの漁業水産物審議会に1990年以降かかわりを持ちNZの魚類資源調査モデルの確立について支援している。

教授は商業的漁業の資源維持についてはいくつかの間違った概念が広まっているという。SEALOAD者が主催した昼食会で、教授は調査データと資源解析の両面から1980年以降商業的漁業が破たんし停止した事案においても資源は急速に回復、島嶼資源量の30%という維持可能なレベルまで到達しているという。
「世界中で伝統的に最も乱獲されていた海は欧州、米国東岸、カナダ東岸などであり、そこではマダラの破たんを見た。しかし現在安定を確認でき減少してはいない」 
世界マグロ資源は消滅しつつあるという認識がある、と教授。「多くの集積したデータからはマグロは1950年以降およそ25%減少した」 「クロマグロの減少は明らかで疑問の余地はない、しかしマグロ類全体-太平洋のカツオやキハダ-までを含めると、マグロ資源は60年前のそれと同じである。

「漁業の与えた衝撃を世界的にみるとNZが世界で最も良い状況にあるといえる」 平均的にみると、資源に対する圧力は維持可能な値以下であり、資源の豊かさも維持可能レベルよりは上にある」 海洋資源に関する誤った概念がみられる、と教授は指摘。
教授はある海域が漁業を停止することに異論をはさんでいるわけではなく、これは海洋生態系の保護のための保証にはならない。魚資源の広範な減少につながるという。
「海洋生態系への脅威とはなにか?それは海洋の酸性化、海洋温暖化、海面上昇、無造作な管理されていない操業、異種の出現、汚染による死んだ海域、違法操業などである」

「NZや米国のような国では漁業規制をしているが海洋保護地域ではこれら脅威から生態系は保護されていない」 「ある海域での漁業を禁止すると、魚は保護水域に入り少ない魚を押しだすことになる」 「海洋保護区は魚を消費しない人々により豊かな資源をもたらす。それはダイバーや、海洋生態学者、大学などが主であり、魚を消費する人々、遊漁者や漁業者から魚を奪うことになる」 「漁業はもっとも環境にやさしい食糧生産の方法である」と教授。

農業では自然の生息地を開拓し、当初の種類とは異なる異種を導入することになる(作物の植え付け)。これとは対照的に漁業においても原住生物の変化をもたらすであろうが、それそのものを破壊することはなく、維持可能であり、NZのような優れた管理を行えば資源の再構築は可能で、減少はない。漁業は二酸化炭素消費量の面でみても、家畜生産に比べて低く、有機野菜の生育よりも環境コストが低い。漁業は大量の真水、肥料、農薬、抗生物質などを必要とせず、死の領域を拡大することもない。また土地の浸食や水の汚染も起こらない。と教授は解説した。

投棄魚の悪夢を阻止  欧州漁業委員会

2011-02-25 10:10:36 | 水産・海洋
先週木曜日欧州海事漁業委員のMary Damanakiは漁船が余剰な魚を押収の海に投棄することはもはやできないと報じた。(2月9日INTRAFISH)

ただちにこれに対応した、EU大臣審議会による乱獲防止法がEUの漁業者に対し交付される。理由のいかんを問わず漁獲したすべての魚を水揚げすることが求められる。ガーデイアン 紙のインタビューに対してDAMANAKI女史は現状はこれ以上持続できず、「漁獲を投棄する悪夢は終わりだ」と語った。専門家の意見としてDamanaki女史の発言は40年間続いてきたEU漁業政策の明らかな変革の実行であると。これは海洋資源の理不尽な利用に対してかつてない規模のメデイアによるキャンペーンが行われることになると。

稼ぎは金利支払いに   ベトナム養殖業者

2011-02-25 00:09:54 | 水産・海洋
養殖ナマズは高値ではあるが、メコンデルタのナマズTra養殖業者の利益は銀行借り入れの金利で食われている(2月23日Saigontimes)

Dong Thap省の養殖ナマズの価格はキロ当たり VND24,000-25,000 (USD1.16-USD1.2) および VND23,000-24,000であり、前者は白、後者は黄色に対してのもの。このうちキロ当たりVND6,500が業者の利益で銀行金利を含まない値。
Hung Ca社専務Tran Van Hungは金利支払いにほとんどの利益が吸い上げられるという。もし価格がキロ当たり VND23,000であればおよそVND1,300が利益となり販売価格の6%に相当。一方銀行金利は7%であるという。この省では今月2万トンのナマズを収穫、前年対比で7%増加、しかしながら水産加工業者の需要増大には追いつけないという。地元のナマズ輸出業者によれば、この地区では今年中に5万トンの生産を期待している。これは昨年の漁の半分である。デルタ地区の30%を占める養殖業者は最近の安い販売価格と高値の餌代に対して様々な挑戦をしてきた。

カントー市のThoi An 水産物組合のNguyen Ngoc Haiは養殖ナマズTraの価格は,旧正月以降毎週キロ当たりVND1,000上昇しているという。しかし業者は餌代の高騰と高金利から繁殖をためらっているという。
養殖グループや組合経営のみが養殖会社と餌供給の契約をし、事業に投資をしているという。デルタ地区では5,000ヘクタールがTra養殖にあてられ、Dong Thapが 2,000 ヘクタール、An Giangが 1,500ヘクタール、Can Tho市が1,000 ヘクタールであるという。
写真:養殖いかだからナマズTraをとりあげる少年。

サケ盗難との戦い

2011-02-24 09:38:09 | 水産・海洋
チリーのサケ産業は年間6000~8000万ドルをサケ盗難のギャングによって失っているという。(2月17日TFSND)

この撲滅のため政府は警察と法的な責任追及により行動を起こすことを決定した。内務省公衆安全部局のCristobal Liraおよび Salmonchile の社長 Cesar Barroはチリーにおけるサケ盗難被害防止に積極的に乗り出すと発言した。
Lira氏は「こうした振る舞いは養殖エリアに対する投資の阻害要因であり、失業にもつながる。我々はふたつのグループにより状況分析を素早く行い、解決にあたる」

またBerros氏は「Salmonchile 社は政府の対応について感銘を受けた。我々サケ産業は警察、法務システム、二つの作業グループと手を組んでサケ盗難の調査と管理にあたる必要がある」
作業は今後数週間かけて二つのグループで同時に行われる。南部地区における犯罪行為の解消を求め、市内のレストランやホテルにおけるサケ取引の監視も行う。



シシャモ卵操業が進行中

2011-02-24 00:00:03 | 水産・海洋
凍結シシャモ卵の操業が始まりHB Grandiの Akranes工場には Lundey NS が接岸し1100トンのシシャモを水揚げした。漁場は港から遠くなく、最後の操業から2時間で港に着くという(2月17日WFT)

調査船Árni Fridrikssonの航海では今シーズンの漁獲枠拡大の良い理由が見つかったという。海洋調査研究所は漁獲枠を65,000トンふやし、325,000トンから390,000トンにするよう大臣に提言した。最近の数値では資源規模は790,000トンで産卵群としての400,000トンが残るという。大臣は科学者の助言に従い漁獲枠をおよそ100,000トン増やす見込み。およそ半分はすでに漁獲され、残りは28,000トンという。

IUU対策  FAO

2011-02-23 11:44:09 | 水産・海洋
各国は責任ある漁業を実行すべく番号登録をすすめている(2月10日MP)

この活動はすでに15年になるが依然関連性がある。しかしながらさらなる努力が必要であるとしてFAO漁業委員会の29回会合で参加者に呼びかけた。委員会は番号登録の原則には国家政策、法制、その実行などより広く包含されるべきと。これにより漁業と養殖に対する生態的な適用がより広く行われることになるとし、FAOが技術的な支援を行うこととくに内水面漁業を含め小規模漁業問題との対峙に役立つと。

この会議は大規模な集まりで565人の参加派があり、115のメンバー国と国連の関係部局、オブザーバーさらに70の政府間機構および国際的機構、NGOの参加があった。委員会はIUU漁業は長期間にわたる漁業の維持に対して世界規模での脅威になり、とくに開発途上国においては著しいと受け止めている。

FAOの2009年ポートステート規制(PSC)に関わることなく、委員会はPSCはIUU漁業に対抗する強力かつコスト効率の良い対策であると合意し、旗国のパフォーマンスに関する今回のFAOの技術コンサルテイングを歓迎するとした。
また世界規模での漁船の記録の開発のための支援も行われるが、オンラインによる漁船に関連した情報がデータベースとして供給され、IUU対策の強力な武器となる。この会議の期間に委員会は・養殖に関する認証・内水面漁獲による魚類および漁業製品へのエコラベル・混獲管理と投棄魚の減少の3件を採択した。

小規模漁業の役割は小さいが、5.4億人の生計を支えている。委員会はFAOに対して小規模漁業に関するガイドラインの準備を要請した。またメンバーらは1999年のサメ類の保護に関する国際行動計画の実行に関する報告の準備をも要請している。
写真:貴重なtoothfish(メロ)のIUU漁業の被害を受けている。

魚詐欺の横行を警告

2011-02-23 00:02:43 | 
ベトナムのナマズは世界で最も急速に成長したもののひとつである。しかし正しい名称で売られることが少ない。(2月10日FUD)
それは川のcobbler, tra fish, pangasius または basaなどと呼ばれ、英国、欧州,米国などの取引基準当局は水産物会社、小売店、フィッシュチップス店など店がより高価な白身魚を装って販売することの取り締まりを強化している。魚の揚げ物を扱う店が裁判にかけられ、重い罰金となったこともある。

もっとも最近の事例では、プリムスのフィッシュチップ店の店主がベトナムのナマズをマダラと偽ったことで5,500ポンドの罰金を科せられている。卸売市場でのマダラの価格はナマズの2倍以上の値段である。この店主は店舗の表示を変更することを忘れていたのだと抗弁した。取引基準局の係官は小売店に対し、魚店(揚げ物や鮮魚)が正しく表示しているかどうかに一層の注意をはらっていると表明。英国における食品販売における犯罪とは自然でないもの、成分や品質がその購入者に要求されるとしている。

しかしこれは英国に限らず、この問題が発生している。先週にはベトナムナマズをカレイだとして大量に(283,500ポンド)販売した消費者詐欺としてアラバマでも判決が下った。米国の弁護士Kenyen Brownは「 こうした訴追でははっきりとしたメッセージを送り消費者詐欺については精力的に訴追するとともに、米国の法律事務所は水産物消費者と地元の水産物業界を守る」と。
ベトナムナマズは一部の人の健康被害まで発生。Leicestershireでは最近26歳の教師が病院に緊急搬送された。彼は地元の店でナマズとチップスを食べた後に,のどがはれ上がり呼吸困難となったもの。食べた彼は通常のいつもの魚と信じて食べたが、アレルギー反応を起こしたものであった。

魚フライ連盟のBill Crookはメコン河の魚は避けるべき「この魚は食べるべきではないといってきたが多くの店舗がフィッシュアンドチップスとして表示をせずに販売している」と。

ナマコが海を救う

2011-02-23 00:01:59 | 水産・海洋
ナマコは怠け者のように見えるものの、ニューカッスル大学の研究者はナマコが海を救うための活発な役割をしていると確信している。また、ナマコが英国の見慣れないグルメ食品になるかもしれない(2月3日TFSND)

栄養に富んだ塩辛いアジア食の中だけではなく、海洋生態系においても重要な役割を果たしている。庭園の土壌の中の虫のようにナマコは海底の掃除に役立つ。動きまわり、海底沈殿物をかきまぜ、消費している。漢方薬や食品に広く用いられるナマコはグルコサミンやコンドロイチンを豊富に含み、サプリメントとしても利用されている。

このことから天然ナマコ資源は世界的にいまや枯渇してきている。ニューカッスル大学のSelina Stead 教授のひきいるチームは養殖をすることによって資源維持可能な方法でナマコの活用をする研究に取り組んでいる。このチームメンバーの ナマコの専門家であるMatthew Slater博士の目的は,自然の有機的な掃除役として英国を含む世界中の養殖場での利用を考えている。加えて食用の利用もある。「大規模養殖による廃棄物の掃除の方法を見出そうとしている。これにより養殖活動によるによる海底編影響を減殺したい」と。

「養殖場の廃棄物からのナマコの生産は貴重な食資源を回復するチャンスであるだけではなく養殖業にによる影響を解消する」このナマコプロジェクトは今週ニューカッスル大学で行われる会議で発表される。(以下省略)

パウア貝の大量密漁    NZ

2011-02-22 11:55:55 | 水産・海洋
漁業取締官と警察は昨日Wairarapaで708個のパウア貝と密漁者の車両を押収した。(2月8日TFSND)

当日の早朝係官らはMataikona岩付近でパウア貝を集めているグループを発見。3台の車に10人の密漁者らはMastertonに戻る途中に停止を命じた。車両の一台からはパウア貝と潜水具がブーツの中から見つかった。何人も貝類を獲ることを許可されていない。
パウア貝はすでに殻から外されていたが、重量は18~130グラムであり、ほとんどがアンダーサイズであった。Hawke’s湾地域の現場作戦マネジャーRay McKayはMasterton漁業係官が145個のパウア貝を先週押収したがCastlepoint地域のこのグループが獲ったものとみている。同氏によればおよそ1000このパウア貝がこの地区で一週間に押収されている。漁業取締官はRuamahanga川地区で900個の貝殻を発見、週末に捨てられたものと推定。

「まったく残念なことだ」とMcKay氏はいう。「リクレーションの人々の自発的な協力を得ることが漁業省のプライオリテイであるが、我々は露骨な違反に対しては躊躇しない」同氏は怪しい行動を見かけたら電話通報することを呼びかけている。「Wairarapaの沿岸は長大であり、この環境破壊に対する発見は住民の協力によるしかない」という。

パウア貝とは・・・
パウア貝は個人的な楽しみとしても、また商業目的でも採集されるが、いずれの場合にも厳密な漁獲制限が設けられている。個人で採る場合、一日あたり一人10個体が上限である。また H. iris では殻長 12.5cm、H. australis では同 8.0cm を下回る個体を採集してはならない。採集方法は素潜りに限られ、スキューバなどの装備を用いることは違法となる。
パウア貝の身の採集と輸出には世界的な需要がある。パウア貝の密漁はニュージーランドの主要産業ですらあり、しばしば基準を下回る大きさの個体を含む何千ものパウア貝が違法に採られている。パウア貝の漁業権はマオリ族の習慣上の権利であるが、濫用された場合に取り締まることは困難である。漁獲制限はニュージーランド水産省(Ministry of Fisheries)と警察( New Zealand Police)との協働による巡回により厳しく実施されている。摘発されればダイビング装備やボートなどの道具類が没収され、罰金が科せられるとともに時には懲役刑の対象となる。ニュージーランド水産省によれば、2004年および2005年には1000トン近くのパウア貝が密漁され、そのうちの75%が漁獲基準を下回るサイズの個体だったという。


シシャモ漁でロシアはノルウエーに後れをとる

2011-02-22 00:06:13 | 水産・海洋
ノルウエーのシシャモ操業はロシアのそれの2倍の効率がある(2月17日ロシア漁業者新聞)

本日の報道ではロシア漁業者は35,500トンのシシャモを水揚げした。これは昨年同期比で14,000トン多い。しかしながら、隣国のノルウエーの漁業者はすでに6万トンを漁獲している。ノルウエー漁船の数はロシアのそれの半分である。ロシア漁業者に賛意を示すのではなく、専門家は漁法の違いを指摘している。ノルウエーはシシャモをまき網で漁獲、これにより数百トンの漁獲が顕著である。一方ロシアはトロール漁法であり、120トン以上を一度の水揚げで得ることはできない。

漁業者新聞のムリマンスク支局によれば漁業通信の傍受からバレンツ海のシシャモ操業にロシア船22隻が参加、ノルウエーは9隻であるという。

ロシアが欧州へのキャビア輸出を解禁

2011-02-22 00:05:11 | 
ロシアは長期にわたって継続していたキャビアの輸出禁止を取り消したが、これはチョウザメの養殖の成功によるもの(2月16日TFSND)

この禁輸策はカスピ海、アゾフ海における乱獲と密漁防止対策として2002年に発効したもの。ロシアがこのたび状況を改善した理由は、積極的な養殖に関するキャンペーンと密漁対策強化の成功によるものである。
カスピ海とアゾフ海のチョウザメはかつては世界市場で主流を占めていた。ソ連邦の崩壊によりキャビアビジネスが密漁者に支配され、チョウザメはほとんど完全に間引きされてしまった。WWFロシアの報告によればチョウザメの資源量は1980年代に比べ40分の一にまで減少した。

キャビアは現在では養殖物であれば合法的に購入することができる。ロシアはこの切望される魚の人口養殖を以前に開始、しかしながらチョウザメの養殖には7年間を要するため、これがようやく日の目を見たもの。2009年ロシアの養殖場は2.6トンを得た。今後の5年間で、ロシアは国内および海外向けキャビア供給の増産を目指している。

維持可能な水産物のための監視活動     スペイン

2011-02-21 19:19:08 | 水産・海洋
スペインのマグロ漁業会社が”フレンド・オブザ・シー海の友達“のオブザーバーを自社の漁船に乗せ、評価を行っているという。(1月15日TFSND)
先週”フレンド・オブザ・シー海の友達“の役員 Paolo BrayはスペインのBermeoに行き,15人のオブザバーと面談。これはスペインの所有するマグロまき網漁船に乗船する前に行われたもので、その対象となる会社はAtuneros Vascos, Inpesca, Pevasa および Seabreeze Venturesなどである。
これらオブザーバーは”海の友達“に認証された人々で、彼らは当該漁業の環境に与える影響について報告することないなる。混獲や漁業活動の足跡など関連データは利害関係者やNGOなどに報告される。

マグロ船団は6隻の近代的な冷凍漁船からなりPlaya de Bakio, Playa de Azkorri, Juan Ramon Egana, Txori Berri, Txori Urdin および Txirrineが含まれる。これらの漁船はICCAT登録漁船である。これらマグロ漁船は欧州で初めての”海の友達“の認証を受けている。またEarth Island 研究所によるイルカに関連しないドルフィン・セーフの認証も受けている。
「まだほかにもマグロ船主たちは”海の友達“による乗船オブザーバー活動を要請している」とBray氏は言う。「自分としてはこの動きが世界基準になるものと確信している」と。


現在のイカ漁獲に満足    アルゼンチン水域

2011-02-21 09:26:07 | 水産・海洋
アルゼンチン水域のイカ漁獲(Illex argentinus)は現在1日当たり20トンでアルゼンチの経済水域以外での操業は今のところなされていないと(2月14日MP)

32隻のイカ釣り漁船の船主らは現在の漁獲レベルに満足しており、2月1日に始まった漁期の今後についてもイカは潤沢であろうと楽天的である。現在の漁場は南緯47度、西経63度に集中している。

とはいうものの、現在の楽観視にもかかわらず、イカ漁業の生物学的状況は不明である。アルゼンチンの国立漁業調査開発研究所INIDEPにより科学者の調査が行われる。しかしこの調査船‘Eduardo Holmberg’による調査航海は本船の修理のために遅れている。
アルゼンチンで出版される‘Revista Puerto’ によればイカ釣り船の船主らは現在の漁獲対象が夏季産卵群(SDV)なんのか亜パタゴニア資源であるか把握していない。また、価格についてはいまだ取引が行われていないために不明である。2010年の春季産卵群(SDP)のチューブの価格はと名たり3000ドルを超えた。丸のイカはおよそ1500ドルであった。

「イカ部門は現在の漁模様を歓迎していて、過去の不漁年を挽回する魚価となることを期待している。過去の不漁では多くの会社が苦境に立ちたった」とアルゼンチンイカ漁船船主協会(CAPA)のスポークスマンは語った。
「現在操業中の漁船からのデータは良好で、すべてのデータがEEZの外ではなく内側に存在することを示している。このことにより外国漁船との競争はない」とCAPAのスポークスマンは語った。
アルゼンチン漁業事務局によれば2011年1月の水揚げは549.3トンで前年同期比では80.1%少ない。2010年のそれは2,758トンであったと。