4月15~17日まで東京ビッグサイトで開催されている「ワイン&グルメジャパン 2015」に出かけてきました。
わずかな時間しかいられませんでしたが、15日に開催された ドイツワインクイーンによるドイツワインの歴史 についてのセミナーを聴き、改めて、これまでのドイツワインの流れを確認しました。
ドイツワインクイーン 2014-2015 Janina Huhn(ヤニーナ・ハーン)さん
ヤニーナさんはファルツ出身で、お父さんがワインの協同組合に務めています。
歴代のワインクイーンには何人か会っていますが、彼女はその中で最も知性に溢れていると感じました。
ワインクイーンは単なる美女コンテストではなく、ワイン知識はもちろん、幅広い教養も求められます。
その点、ヤニーナさんはパーフェクト!才色兼備とは、彼女のためにある言葉ですね。
セミナーの後、彼女に単独インタビューをする機会がありました。
過去の歴史ももちろん大事なことですが、現在、そしてこれからのことも大事。
そこで、現代のドイツの若い人がワインをどう捉えているか を尋ねました。
ドイツでは、若い人が以前よりもより頻繁にワインを飲むようになってきているそうです。
ワインパーティーもよく開かれ、若者の間ではワインはすっかりポピュラーな存在 だとか。
その理由のひとつに、若い世代のワイン生産者の活躍 があります。
自分たちと近い若い世代の生産者がつくるワインは、若い世代の消費者が親近感を感じ、アクセスしやすいようです。
若い世代のワイン生産者の活躍は、先月訪れたドイツ・デュッセルドルフでのProWeinでも実際に目にしました。
これについては、改めて紹介しようと思います。
もうひとつの背景として、1990年代半ばからのリースリングルネッサンスで、リースリングが改めて注目されたこと、また、ほぼ同時期からのドイツでの赤ワインブームがあります。
これにより全体的なワイン消費量を押し上げ、2001年にはワイン消費金額が初めてビールを抜きました。
ワイン優位の傾向はその後も続き、どんどんその差を広げています。
ドイツ全体でよく飲まれるようになったことで、若い世代にとって、ごく自然にワインに親しめる環境となってきたようです。
では、どんなワインがドイツでは飲まれているのでしょうか?
ドイツに限らず、世界各国のワインが飲まれているものの(ドイツは世界有数のワイン輸入国でもあります)、普段飲むワインは、やはりドイツが多いそうです。
ヤニーナさんのファルツ地域では白ワインの生産が多いため、よく飲むのは白ワインですが、アールなど赤ワインの産地では赤ワインが日常的に飲まれるといいます。
飲まれるワインの傾向は、ドイツでは地域による、ということです。
ファルツ地域はリースリングが主要品種です。
リースリングがよく飲まれるのかと思いきや、彼女のお母さんの好きなワインはピノ・ブラン(ヴァイスブルグンダー)だそうです。
その理由は、ソフトでエレガントでだから。
リースリングは男性のファンが多く、女性はピノ・ブランを好む人が多い と彼女は言います。
これは初耳でしたが、納得です。
というのも、ドイツのブルグンダー系の白ワイン(他にはグラウブルグンダー=ピノ・グリ)は、フードとの幅広いマッチングの点からも、実はリースリングよりも断然汎用性が広いことを、以前より書いてきたからです。
ワインだけに集中して飲む傾向のある男性に対し(そうでない方ももちろんいますが)、
食も大事にし、総合的に楽しむのが女性ですからね(こちらも例外はあると思いますが)。
昨日も別の場所で偶然ヤニーナさんに再会したのですが、その時はラインヘッセンのジルバーナ(シルバーナ)を勧めてくれました。
軽やかで、みずみずしく、これもナイスな提案!
とかくリースリングに偏りがちですが、彼女のバランス感覚の良さも素晴らしいと思いました。
知性溢れるパーフェクトなヤニーナさんですが、スパークリングワインの質問をした時には、目が大きく見開かれ、嬉しそうに語りだしました。
ドイツのスパークリングワイン(ゼクト)について、
「大好き!パーティや特別な時に楽しんでいる。ゼクトはいつもフランスのシャンパーニュと比べられるけれど、同じ瓶内二次発酵という製法でつくられながらも、軽やかで、リフレッシュさせてくれる。そしてvivid!」と、目をキラキラと輝かせました。
どうやら、彼女のいちばんのお気に入りは、ドイツのゼクトのようです
赤ワイン、ロゼワインは?と尋ねると、
ドイツの赤ワイン用のブドウの栽培面積は、白ワインの65%に対して35%。
赤ワインの生産は1980年代前半から増え始め、消費に関しても、1990年代以降は、赤ワインブームの影響もあり、顕著に伸びています。
ロゼワインは、夏の暑い時に飲むのにピッタリ、と言います。
統計資料を見ると、国内産のロゼの消費量は横ばいですが、輸入ロゼワインが増えています。
といっても、どちらもまだシェアとしては10%ほどですが。
今回のヤニナーさんのインタビューを通して、若い世代が気軽にワインを楽しめる、現代の柔軟なドイツの姿を知ることができました。
日本が彼女たちから学べることが、まだまだ色々ありそうです。
※ドイツワインクイーンのヤニーナさんは、本日(17日)まで、東京ビッグサイトで開催されている「ワイン&グルメジャパン2015」のドイツブースにいらっしゃいます。
彼女に会いたい方は、ぜひ会場へどうぞ。
ただし、プロ対象の展示会ですので、一般の方の入場はできません。
ワイン&グルメジャパン 2015
http://www.koelnmesse.jp/wgj/
わずかな時間しかいられませんでしたが、15日に開催された ドイツワインクイーンによるドイツワインの歴史 についてのセミナーを聴き、改めて、これまでのドイツワインの流れを確認しました。
ドイツワインクイーン 2014-2015 Janina Huhn(ヤニーナ・ハーン)さん
ヤニーナさんはファルツ出身で、お父さんがワインの協同組合に務めています。
歴代のワインクイーンには何人か会っていますが、彼女はその中で最も知性に溢れていると感じました。
ワインクイーンは単なる美女コンテストではなく、ワイン知識はもちろん、幅広い教養も求められます。
その点、ヤニーナさんはパーフェクト!才色兼備とは、彼女のためにある言葉ですね。
セミナーの後、彼女に単独インタビューをする機会がありました。
過去の歴史ももちろん大事なことですが、現在、そしてこれからのことも大事。
そこで、現代のドイツの若い人がワインをどう捉えているか を尋ねました。
ドイツでは、若い人が以前よりもより頻繁にワインを飲むようになってきているそうです。
ワインパーティーもよく開かれ、若者の間ではワインはすっかりポピュラーな存在 だとか。
その理由のひとつに、若い世代のワイン生産者の活躍 があります。
自分たちと近い若い世代の生産者がつくるワインは、若い世代の消費者が親近感を感じ、アクセスしやすいようです。
若い世代のワイン生産者の活躍は、先月訪れたドイツ・デュッセルドルフでのProWeinでも実際に目にしました。
これについては、改めて紹介しようと思います。
もうひとつの背景として、1990年代半ばからのリースリングルネッサンスで、リースリングが改めて注目されたこと、また、ほぼ同時期からのドイツでの赤ワインブームがあります。
これにより全体的なワイン消費量を押し上げ、2001年にはワイン消費金額が初めてビールを抜きました。
ワイン優位の傾向はその後も続き、どんどんその差を広げています。
ドイツ全体でよく飲まれるようになったことで、若い世代にとって、ごく自然にワインに親しめる環境となってきたようです。
では、どんなワインがドイツでは飲まれているのでしょうか?
ドイツに限らず、世界各国のワインが飲まれているものの(ドイツは世界有数のワイン輸入国でもあります)、普段飲むワインは、やはりドイツが多いそうです。
ヤニーナさんのファルツ地域では白ワインの生産が多いため、よく飲むのは白ワインですが、アールなど赤ワインの産地では赤ワインが日常的に飲まれるといいます。
飲まれるワインの傾向は、ドイツでは地域による、ということです。
ファルツ地域はリースリングが主要品種です。
リースリングがよく飲まれるのかと思いきや、彼女のお母さんの好きなワインはピノ・ブラン(ヴァイスブルグンダー)だそうです。
その理由は、ソフトでエレガントでだから。
リースリングは男性のファンが多く、女性はピノ・ブランを好む人が多い と彼女は言います。
これは初耳でしたが、納得です。
というのも、ドイツのブルグンダー系の白ワイン(他にはグラウブルグンダー=ピノ・グリ)は、フードとの幅広いマッチングの点からも、実はリースリングよりも断然汎用性が広いことを、以前より書いてきたからです。
ワインだけに集中して飲む傾向のある男性に対し(そうでない方ももちろんいますが)、
食も大事にし、総合的に楽しむのが女性ですからね(こちらも例外はあると思いますが)。
昨日も別の場所で偶然ヤニーナさんに再会したのですが、その時はラインヘッセンのジルバーナ(シルバーナ)を勧めてくれました。
軽やかで、みずみずしく、これもナイスな提案!
とかくリースリングに偏りがちですが、彼女のバランス感覚の良さも素晴らしいと思いました。
知性溢れるパーフェクトなヤニーナさんですが、スパークリングワインの質問をした時には、目が大きく見開かれ、嬉しそうに語りだしました。
ドイツのスパークリングワイン(ゼクト)について、
「大好き!パーティや特別な時に楽しんでいる。ゼクトはいつもフランスのシャンパーニュと比べられるけれど、同じ瓶内二次発酵という製法でつくられながらも、軽やかで、リフレッシュさせてくれる。そしてvivid!」と、目をキラキラと輝かせました。
どうやら、彼女のいちばんのお気に入りは、ドイツのゼクトのようです
赤ワイン、ロゼワインは?と尋ねると、
ドイツの赤ワイン用のブドウの栽培面積は、白ワインの65%に対して35%。
赤ワインの生産は1980年代前半から増え始め、消費に関しても、1990年代以降は、赤ワインブームの影響もあり、顕著に伸びています。
ロゼワインは、夏の暑い時に飲むのにピッタリ、と言います。
統計資料を見ると、国内産のロゼの消費量は横ばいですが、輸入ロゼワインが増えています。
といっても、どちらもまだシェアとしては10%ほどですが。
今回のヤニナーさんのインタビューを通して、若い世代が気軽にワインを楽しめる、現代の柔軟なドイツの姿を知ることができました。
日本が彼女たちから学べることが、まだまだ色々ありそうです。
※ドイツワインクイーンのヤニーナさんは、本日(17日)まで、東京ビッグサイトで開催されている「ワイン&グルメジャパン2015」のドイツブースにいらっしゃいます。
彼女に会いたい方は、ぜひ会場へどうぞ。
ただし、プロ対象の展示会ですので、一般の方の入場はできません。
ワイン&グルメジャパン 2015
http://www.koelnmesse.jp/wgj/
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