1990年代後半のワインブームの頃あたりから、「グローバリゼーション」という言葉がひとつのキーワードでした。
生産者は国際市場で受けることを目指し、ブドウ品種は国際品種のカベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネを選び、樽の風味が人気となると、これでもかと樽をきかせたり。
だから、なんだか似たようなワインがそこそこに出現しました。
それから20数年後の現在、樽風味は敬遠されるようになり、ブドウ品種のとらえ方が大きく変わってきました。
抜かれたり、捨て置かれていたマイナー地場品種の復活です。
その土地にしかないものの価値に、消費者も生産者もようやく気付いたわけです。
その土地にしかないブドウでつくられたワインは、どこにでもあるものではない唯一無二のもの。
ローカル品種が多いワイン生産国はいろいろありますが、中でもその品種数が最多といわれているのが「ポルトガル」。
ポルトガルワインは複数のブドウを混ぜて造るものが本当に多くて、テクニカルシートに書かれているブドウ品種は知らない名前が連なり、あげく、「その他」と書かれる始末。
実は生産者さえも正確に把握していないんじゃ?(笑)
ポルトガル独特の多種多様なブドウ品種の魅力と、価格面での魅力、そして近年のワインの品質向上の素晴らしさもあって、ここ数年でポルトガルワインへの注目度が急上昇しています。
実際、日本市場へのポルトガルワインの輸出の伸びは順調で、20数年前とは比較にならない多彩なポルトガルワインが手に入るようになってきています。
先週はポルトガルワインのプレゼンテーションが都内であり、参加してきましたが、百花繚乱の様相でした。
たくさんありますので、次の機会に改めて紹介したいと思います。