ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

フェアトレードワインを考える

2011-02-08 22:22:44 | ワイン&酒
昨日紹介したアルゼンチンの「SOLOMBRA」ワインを見て、なにか気付いたことがありませんでしたか?


エチケットの下に 「FAIRTRADE」 のシールが貼ってありました

フェアトレードを直訳すると“公平貿易”ですが、

開発途上国の商品を安く買い叩くことなく、国際貿易上の正当な価格で取引しましょう、という取り組みのことです。


開発途上国の労働者が低賃金や劣悪な労働条件で働かされることで安く作った商品を輸出し、その甘い汁を吸い取っている企業が存在します。

そういう仕組みがあったからこそ、我々は激安の輸入品を手にすることができていたわけなのですが、

少し割高になっても、途上国の労働者たちが犠牲にならないよう、まっとうな価格で買いましょう、というのがフェアトレード商品で、このところ多く目につくようになってきたような気がします。

チョコレートやコーヒー豆などにも多いですよね。




「このフェアトレードワインを購入することは、アルゼンチンのワイナリー労働者の労働条件と生活状況の改善および環境保全の促進につながります」
とワインのバックラベルに書かれています。

アルゼンチンが開発途上国という認識はまったくなかったのですが、外からは見えないところで、ワイナリーで働く労働者たちの深刻な問題があるのかもしれません。



日本でのフェアトレードの動きは、小さなNPOがポツポツあって・・・みたいに思っていたのですが、バックラベルに「フェアトレード・ラベル・ジャパン」なる名前を見つけ、URLにアクセスしてみると、けっこう大きな輪ができているんですね。

 フェアトレード・ラベル・ジャパン → http://www.fairtrade-jp.org/

フェアトレード商品も、イオンのコーヒーやチョコ、スタバ、タリーズ、カルディのコーヒーなど、ごく身近なところで扱っているものがけっこうありました。

ワインは、西友が輸入しているこの「SOLOMBRA」の他に2社と、まだまだ少ないですが、我々のフェアトレードへの意識が高まるにつれ、今後はどんどん増えてきそうでしょうか?

激安商品はたしかに嬉しいけれど、誰かの犠牲があって・・・と思うと、気持ちがよくないですし、おいしさも半減するような気がします。

フェアトレード商品を選ぶというささやかなことなら私にもできるかもしれない、と思った次第でした。(先日のサロン・デュ・ショコラでも、思わずそういうチョコを買ってしまいました)

あ、でも、昨日紹介したワインは、フェアトレードだから、というのは関係なしに、飲んで美味しいオススメワインですよ


コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする