拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

「音楽の基礎を築いた」にオブジェクション

2015-10-05 11:44:21 | 音楽
「題名のない音楽会」の司会者が五嶋ミドリさん(祝!ご出産)の弟さんに代わった。で、初回はバッハ特集。テロップがバッハを「西洋音楽の基礎を築いた」と紹介。これには異議あり。私もバッハ大好き人間であるが、しかし、バッハが西洋音楽の基礎を築いたんだならその前はどうなるのさ?基礎以下ってこと?冗談じゃない。そういう言い方は近代音楽(古典派以降)のみを「音楽」ととらえる一方的な見方の表れだ。中世音楽、ルネサンス音楽、バロック音楽という流れは、発展の歴史ではなく、それぞれの時代特有の文化の開花ととらえるべきだ。オケゲムの音楽は、近代音楽の観点からは禁じ手の宝庫だそうだ。だからといって、タイムスクープハンターがオケゲムの時代に乗り込んでいって「あんた遅れてるよ」と言うことのどこに意味がある?スターウォーズ(新作の封切りに期待)を見てみい。「a long time ago,in a galaxy far,far away」ですぞ。昔々、ある所(ある遠い銀河系)におじいさんとおばあさん……ではなく、現代よりもっと発展した科学の時代があったのだ。同じく、合唱のポリフォニーの素晴らしさのピークはルネサンス時代だった。それを必死で復刻してるのが現代人ってわけだ。ところで、1970年に放送されていた「謎の円盤UFO」(原題=「UFO」。これに「謎の円盤」を付けたということは、当時「UFO」という言葉が周知されていなかったことを物語る。ピンクレディの「UFO」ももっと後だし)は、近未来の話だが、その近未来が1980年代。今からすればはるか昔。変な感じだ。

もてない少年~音楽、ありがとう

2015-10-05 09:52:52 | 音楽
いっときますが、もてない少年が音楽に救われた、なんてそんなベタなことは書かないから。いえね、ここんとこ子供時代のことを書いたら複数の女性から「もてたでしょ?」と聞かれて、で、まるーーーーーっきりもてなかった。でも複数の人が言うということは、そういう少年は普通はもてたってことか。だったら、もてる要素をすべて消し去る強烈なマイナスポイントがあったのだ……とか、もったいぶることはない。要は「busseig」。これはドイツ語で読んでちょうだい。英語読みで「ブッセイグ」と読むと話が通じなくなる。そういえば、アマンダ・セイフライドは、セイフリードとも呼ばれるくらい、英語での発音が難しいらしい。ご本人も、よく分からないんだと。しかし、ドイツ語読みをすると、これはもう何の迷いもなく「ザイフリート」(Seyfried。ご本人はドイツ系アメリカ人)。このセイフライドが歌った「Thank you for the music」が実にいい。今月のバッハのカンタータを歌う会(BWV98)のソロ・コーナーで近藤さん(仮名)がこれを素晴らしいバスで歌われたのを聴いて、久しぶりにセイフライドのを聴きたくなった。映画「マンマ・ミーア」の最後のクレジットで、おしゃれなピアノ伴奏で歌ってる。やっぱりいい。私のイメージ、セイフライド=高畑充希。そのココロは歌の上手い女優さん。高畑さんの「何とか印の焼き氷(だったっけ?氷焼いたら溶けるよな)」もよかった。ということで、「もてない少年」が「音楽、ありがとう」につながった。まるで、ヘ長調の属七和音で始まったベートーヴェンの第1交響曲がハ長調だったようなフェイント。大得意!