（承前）経済評論家の森永さんがズーーズンのCM（ダイエットのCM）に出るんだと。えー？今の感じがいいのに。スタイルに関する美意識は時代とともに違うというが、今の日本は男女とも極端なスマート嗜好か。でも、中世における男の理想体型はぽっこりお腹のようだよ。鎌倉の大仏の入口にある仁王像のお腹もぽっこりしてる。私は十代は逆三角形の体型を誇っていた。当時「大人の男」の腹がぽっこりなのが不思議だった。その後、ふくらんだりしぼんだりを繰り返した今、「大人の男」の仲間入りをしている（横幅がないのであまりわからないかもしれないが脱いだらすごい）。そしたらこれまでの人生で一番声がよく出る。しかも、一番長生きするのは小太りだってよ。あのCMに出てくる女性のダイエット後のくびれを見ると、胃はどこにあるの？と思っちゃう。そもそもくびれって必要？ルーベンスにも春画にもくびれはない。
ルーベンスは５３歳のとき、二度目の結婚をした。相手は当時１６歳だったエレーヌ。その肖像画を見ればルーベンスの絵に登場する女性がみんなふっくらしてる理由が分かる。ルーベンスはエレーヌとの間に５人の子をもうけた。今、テレビで、ズーーズンってリズムに乗っかってダイエット前と後の体を見せつけるＣＭをやってる。ダイエット前はぽっこりお腹で肩を落としてるのに対し、ダイエット後はスリムな腰に手をおいて偉そう。でも、ルーベンスだったら「前」の方がいいというだろう。いや、ルーベンスに限らず、人によっては、ふっくらしてる方が飽食でいいね、と思うかもしれない。楊貴妃もふっくらだった。前後を入れ替えてみよう。「前」がご飯食べてませんで肩を落としてるポーズ、「後」がふっくらでにこにこポーズ。幸多そう。
今日も実が一個色づいて収穫となったミニトマトちゃん。これから色づこうという実もあるし、花も咲いてる。もういちいち「最後か？」と言わない。目指せ年越し。