拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

貴様の聖なる殿堂に乗り込んでやらー!

2013-02-28 21:35:50 | インポート
なんてお下劣なっ(怒)、て、まあそうおっしゃらず(お下劣なのは合ってますが)、「火がつくほど酔っ払って」のくだりなんかはわれながら「Sturm und Drang」をよく現しているんじゃないかと。で、「おめー」に戻りますが、稲中の卓球部では「おめー」だった(昨夜読んだとこに出てきた)。私、高校の時あまさかるひなから文明の地に出て、で、クラスの女子が「おめー」にたまげるのを見て、これが野蛮語であることを初めて知りました。だけど、「さま」を付けたらどうですかね?じゃ、第九で実験。「おめーさまのありがてーとこに入らせておくんなせーまし」ほんわかでお下劣さは軽減?「貴様」はどうでしょう?「貴」に「様」、こんなご丁寧な言葉はない。第九で実験。「貴様の聖なる殿堂に乗り込んでやらー!」日活アクション映画の感じ?うーん、私の趣味じゃない(かっこいいのはきらい。)。

おめーのありがてーとこにもぐりこむっから

2013-02-28 01:25:15 | インポート
読み終えたベートーヴェンの恋人についての著書に、第九の歌詞の訳が載ってて。「Deine」が「おんみの」と訳されてた。「Dein(e)」は「Du」の所有格。「Du」は、親しい間柄で用いる語で、一般に「君」と訳される。だから、「君」で訳せば、「歓喜よ、……君の……」となるところ、著者の方は、そんなこと百もご承知で(なにしろ、手紙で「Du」を使ってるかどうかを不滅の恋人を選ぶ手がかりにされてるくらい)、あえて「おんみ」。おっしゃりたいことは分かる。親しい間柄って言ったって、稲中の卓球部の人間関係とはわけが違う。例えば、カンタータの歌詞の神様は「Du」。親しいけれど、尊敬の念がこもってる。だから、「君」ではなく「おんみ」なんだと。あーばーっ、私は、「君」でいいと思う。だって、「君」って「おめー」とかに比べればよっぽど上品(漱石の「吾輩は猫である」に、主人公の吾輩が、車屋の猫が「おめー」と言うのを聞いてびっくりする場面がある。私が育った「あまさかるひな」「横浜のチベット」「今では近くに動物園」「今でも公園にまむし注意の看板が立ってる」では万民の共通用語だった。)。もし第九が「おめー」だったらどんな感じか。「喜びさんよー、神さんがちかちか光ってるみてー。極楽から来た姉ちゃん。おらたち、火がつくほど酔っ払って、おめーのありがてーとこにもぐりこむっから。」な、なんか、意図したわけではないんだけど、「結果的」にかなりniedrigになってしまった。

リチャード・パーカー

2013-02-25 22:02:33 | インポート
アン・ハサウェイが助演女優賞をgekriegt!今年のアカデミー賞は、作品賞、監督賞、女性と男性の主演&助演賞は、全部別の作品。監督賞は、「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」。見たかったんだけど、猫(の大きいやつ)が死ぬ(と決めつけてた)話は悲しすぎると思ってやめてた。が、がまんしきれずに見ちゃいました。リチャード・パーカーは、トラの名前です。結末は内緒ですが、夜なんでがらがらの館内、みんなぐすぐす泣いてましたね。帰宅して、わが家のTigerchen(Tigerleinとどっちにしようかと思ってネットで検索したら、Tigerchenでたくさんヒットした。)に、「リチャード・パーカー」って声をかけたら、二人ともニャーと泣いた。本物のリチャードよりかなり声が高い。声帯の長さが全然違うんでしょうね。

私のお里が知れました

2013-02-25 08:41:19 | インポート
ニャーどもにごはんをあげようとして、二粒床にころがった。だめだよ、とびついたら、お里が知れるから……の願いも空しく、脱兎(猫)のワサビが一粒ゲット。ところが、もう一粒、二人とも気がつかない。わ、わたし、二人が気づくよう、指さしてしまった(で、ワサビがkriegenしました(hat gekriegt)。)。なんか、もったいなくて……お里が知れたのは私でした。あのー、ごはんと言ってもご飯じゃないですから。完全栄養食のドライ・フードです。その昔のねこまんまは、ホントにご飯だったそうですが。私のお里と言えば、子供の頃、母:「ごはんよー」私:「今日のごはん何?」母:「ご飯よー」。あのね、普通、ごはん何?って聞いたらおかずを聞くでしょう?ねこまんまだったわけじゃないんだから。それでも「ご飯かと聞かれたからご飯だと答えたんだ」と言い張る。100人の母親がいて、ごはん何って聞かれて、ご飯よー、と答える母親が一人でもいますかね。

神奈川県出身ならhaben?

2013-02-24 09:32:26 | インポート
バッハのカンタータの歌詞に「Er ist erstanden(又はauferstanden)」というのが時々出てきます。彼(Jesus)は復活した、という意味で、(auf)erstandenは、(auf)erstehenの過去分詞、つまりこの文は現在完了なんですが。ちょっと疑問。なんで動詞がist(sein)なんだ?(auf)erstehenの原型のstehen(立つ)とかaufstehen(起きる)は現在完了にhabenをとるのに(例えば、Ich habe aufgestanden(私は起きた))、と思って辞書を引いたら「復活」の方はist(sein)でよかった。状態の変化と場所の移動はseinをとる、といいますが、「復活」は状態の変化ということなんですね。ところで、aufstehen、私、どうもseinの方がしっくりする。で、ドイツ人の先生にseinじゃないか?と聞いたら、「ドイツの南部ではseinだ。あなたは南部の出身か?」「Nein(私は神奈川県の出身だ)」「じゃ、habenだ」なんか変な会話。私がドイツの南部出身ならseinで丸にしてくれたんでしょうか。ところで、神奈川県出身の私がなんでseinがしっくりきたか、今頃分かった。学生の時からカンタータ歌ってて、そんなかに「Er ist erstanden」があって、口が覚えちゃってたんですね。

白鳥さんは難儀なこって

2013-02-23 20:08:59 | インポート
ローエングリンの故郷であり、パルシファルの居城があるモンサルヴァールは、やっぱり天空ではなく(Sさんは、「救いの山」の意味だと言ってる。)、なんとスペインにあった(パルシファルの歌詞に書いてあった。)。これは以外。てっきりドイツだと思った。だって、白鳥の引く舟でやってくるんですよ。スペインからドイツなんて難儀がすぎます。直行できる水路だってないし。すると、スペインからいったん海に出て、ドーヴァー海峡を通って北海に出て、で、ライン川を登ってきたんですかね……以上は、ローエングリンの舞台のブラバントをドイツであると思い込んでの話。この記事書きながら念のためネットで検索、げーーーー(ソではない)。ブラバントがベルギーに実在する!すると、ベルギーは北海に面してるから白鳥さんは多少楽になりますが。新たな疑問。物語では、ドイツ王ハインリヒなんて上から下までドイツな王様がいて、「わがドイツの東方で人々がハンガリーの暴力にあえいでいるから軍を差し向けよう」とブラバントの貴族たちに呼びかけます。じゃ、やっぱりドイツけ?疲れたから話を変えて。Kさんのおっしゃるように、パルシファルを非常に宗教的に見る人っていうのが確実にいて、「あま」さんも時々来られてるそうな。ミサに出るようなお気持ちなんでしょうか。また話はがらっと変わって。クンドリーとパルシファル、もしくっつけば、何百歳どころじゃなくて、千歳差のカップル誕生でしたが。実際に百歳差婚が実現したのが眠り姫ですね。そこまでじゃなくても、ブリュンヒルデ(やっぱり岩山で寝てるうちに歳とった)とジークフリートは大体20歳差くらいか。歳の差は今時騒ぐほどじゃないですが、叔母と甥の関係ですので、日本では三親等傍系血族として婚姻不可です。

ディアベリ変奏曲とピアノソナタ第32番(op111)

2013-02-23 10:22:36 | インポート
青木やよひさんのベートーヴェンの恋人に関する著書、ようやく読了(その間、稲中は第6巻を読了)。最後読んだとこ、偶然にも昨日記事にしたディアベリ変奏曲の話。これ、青木氏がベートーヴェンの恋人であるとするアントニア・ブレンターノに捧げたんだと。それから、最後の三つのピアノ・ソナタもアントニアのために書いたんだと。おろ?第32番(op111)の第2楽章(ドーソソー)とディアベリ変奏曲の主題((レ)ドシドソソ……)、似てるぞ……と思いつつページをめくるとそのことも書いてあった。順番的には、ベートーヴェンの第32番→ディアベリさんが自作のワルツのテーマを提示して作曲を依頼→ディアベリ変奏曲完成。青木氏によれば、ベートーヴェンは、ディアベリさんのワルツの主題に自分の愛曲と同じ音程を見出して飛びついたんだと。あんな大曲になったのはそのせいってことかね(つじつまが合う。)。ディアベリさんは、もともと自分のワルツの主題を提示して、いろんな作曲家に曲を書かせるつもりだった。ところが、ベートーヴェンがむきになって一人でものすごいものを作ってしまった(このいきさつ、ヴェルディのレクイエムの生い立ちとそっくり!)。そうさせたのも、アントニアの思い出のせい……ということになるのでしょうか、青木説をふまえれば。いやー、面白い本だった。Kさん、この本教えてくれてありがとうございます(稲中を教えてくれたことも!)。

焼津の半次=Hansi von Jaisu

2013-02-22 11:30:41 | インポート
今日は222で猫の日。猫好きは「ナ」が「ニャ」になり「マ」が「ミャ」になる。にゃー、おみゃーら!(うちの猫への呼びかけ)某通販でも、今日だけ「お値段は、にゃんと……」と照れながら言ってた。さかなくんの「ご」が「ぎょ」になるごとし。さて、パルシファルに関する仮説、まだまだ浮かんだんだけど(ルイ16世説、超奥手説)、女性説になんとか京子ではないKさんが賛同して下さったんで、もう打ち止めにしよう。この調子だとディアベリ変奏曲になっちゃう((レ)ドシドソソソソソソ(ミファソミド))。さて、パルシファルとローエングリンが親子だとして(血縁関係はなくても、養子ってことがある。)、名字はなに?日本では、明治まで名字があるのは武士だけだった。じゃ、ヨーロッパは?靴屋のハンスはザックスさんだし、その他、マイスタージンガーに出てくる町民は、みんなながーい名字を持ってる(アナウンサーが配役紹介で苦労する。)。でも、徒弟のダーヴィッドはただダーヴィッド。貴族(領主)は、これは治めてる領地名に「von」を付けたのが名字ですね。ローエングリンと初夜の晩に大げんかをしたエルザ(ブラバントの領主権を相続した)は、エルザ・フォン・ブラバント。フォンは「の」。だから、ブラバントのエルザ、って感じ。ちなみに、焼津の半次をドイツ語にすると「Hansi von Jaisu」。おお、貴族っぽいですねー。で、パルシファル親子はどうなんだ?この人たちの職業は、お坊さん兼騎士(=比叡山延暦寺の僧兵?)ですけど。

パルシファルは女だったーっ!(決定打!?)

2013-02-21 20:36:41 | インポート
もういい加減にしてー、誰か止めてー。自分のブログを見てたら、まーた仮説を思いついた(私、自分のブログだーいすき。だって、面白いんだもん)。「パルシファルはお○○だった」を真っ白な頭で読み返したら、なんと「パルシファルはおんなだった」と読めてしまった。英雄は実は女だったって話、古今東西の物語によーくある。ほーら(私、興奮状態)、ベートーヴェンにだってあるじゃないですか(フィデリオ)、それからRシュトラウスのアラベラの妹のズデンカだってそう(ズデンコなんて名乗ってる)。そう考えれば、パルシファルは不感症である必要はない。女に女がたかっても(多くの場合は)欲情しないだろう。そこで、例の絵。あそこに男が配置されてたのは、この秘密をかぎとった絵の作者の作戦に違いない。ほーら、男だよ、ホントは好きだろー、って。

パルジ(ツィ)ファル別人説(字が違う)

2013-02-21 13:26:48 | インポート
新仮説!これまであえて気にしなかった事実がKさんの仮説(パルシファルとローエングリンの親子関係否定説)を受けて別の仮説に結実!その事実とは、じ、じ、じ、じ、(お尻が痛いんではない)字が違うんです。歌劇「ローエングリン」でローエングリンがわが父と呼ぶのは「Parzival」。これに対し、舞台神聖祝典劇(歌劇と言っちゃいけないそうで)「パルジファル」(正確に発音するとこう)の主人公は「Parsifal」。すると別人!これまでは、ちょこっと字を変えたんだろうくらいに思っていたのですが、別人と考えると、辻褄が合う。すなわち、パルジファルはやはり不感症だから子供を作れなかった。ローエングリンの父親は、パルジファルではなくて、パルツィファルだった、てなわけです。「パルジファルおやっさん説」には一つ弱点があった。ローエングリンが、「Mein Vater Pazival」と歌う時の訳が「おらのおやっさんパルツィファルだんべ」だと、音楽(超かっこいい)と歌詞が合わない。「わが父パルツィファルなり」だとぴったしくる。

殺してーっを真に受けたら

2013-02-21 10:55:30 | インポート
「Mein Vater Parzival」の「Vater」は、「親方」より「おやっさん」の方がいいかも(刑事みたい)。「親方」には「Meister」ってぇのがあるからね。さて、第2幕でパルシファルはクンドリーに無理矢理唇を奪われてしまいますが(ファーストキスの相手が年上のひと。しかも何百歳も上!)、稲中の生徒みたいな体の反応はなく(不感症ですから)、なんとお利口さんになってしまいます。で、第3幕でアンフォルタスに代わって聖杯の守護者になる。で、クンドリーは救済され、死ぬ。SF映画だったら、クンドリーは何百歳ですから、呪いが解けた瞬間、骸骨になるところ。それにしても、ヴァーグナーのオペラの主人公はみんな死にたがります。死が救済だと思ってる(たしかに、クンドリーに誘惑されて、いたしてる最中に敵に襲われて聖槍を奪われ、そん時の傷がずーっと痛くて、仲間からは白い目で見られ続けてる生き恥さらしのアンフォルタスだったら、分からないでもないけど)。オランダ人も、ずっと死ねないでいたところ、善太(おもしろいんでこのままにしとく)の犠牲により救済され(つまり、死んで)、で、善太と一緒に天に昇る(善太と一緒……てお○○みたい)。例の不倫カップル=トリスタンとイゾルデも死にたがってて、互いに、「Lass mich sterben!」(殺してー!)と言います。さて、問題。間にうけて相手方を殺した場合、「殺人罪」と「嘱託殺人罪」のどちらが成立するでしょうか?(無罪ってわけにはいきません)面白い判例があって、SMの女王様に「腹を刺して」とお願いして女王様がホントに刺して殺してしまった場合、裁判所は「被害者は死の結果を望んでいなくても、腹をナイフで刺す行為が死につながることは十分認識していたのであるから、真意に基づいて殺害を嘱託したものと理解する余地が十分ある」として、嘱託殺人罪にしました(私の講義レジュメから)。「愛の流刑地」(映画)では、いたしてる最中に女を殺した主人公は殺人罪でしたけど。

親方パルシファル

2013-02-20 21:19:18 | インポート
Kさんがすごいコメントを下さいました。パルシファルとローエングリンの父子関係に対する疑義です。私、そんなこと、いっこも思いつかなかったな。けど、パルシファルが不感症(あるいは女嫌い、はたまたお○○)だったら実子がいるのは不自然。そこで、パルシファル=不感症説を徹底して、かつ、ローエングリンが「Mein Vater Parzival」(私の父のパルシファル)と言ったことの整合性をどうとるか……で、思いついた(私、身震い)!数日前、私、当ブログで、焼き芋じゃなくてヤキーノが「Vater Rocco」と言った場合の「Vater」は、「父さん」ではなくて、「親方」の意味だと書いた。つまり、ローエングリンが「Mein Vater Parzival」と言ったのは、「親方パルシファル」の意味だった!そう考えれば、すべて辻褄が合う。そーですよねー。パルシファルが女性と関係もったって考えにくですもんね。ただ、有名なハリウッド女優のJFのような例もありますが……

クンドリーの身の上話

2013-02-20 10:37:24 | インポート
高校の古文で習って唯一覚えてる言葉「あなかま」。あれ、お○○!ではありません(うるさい、って意味だっけ)。ここんとこ、わがブログとfbを賑わせた「お○○」。いただいたコメントの「かまとと」から「蒲鉾」→「お○○」と発展したのだった。私のオペラ対訳、そこからあらわになるのは「才能」ではなく「お里」。結局、オペラの対訳を作ってる人たちには私のようなお下品な輩はいないってことだろう。さて、パルシファルの話(まだ続く。余計なことを書いてるからなかなか進まない)、花の乙女の下半身攻撃にびくともしない(愚説によれば不感症の)パルシファルに最後にたちはだかったのは真打ちクンドリー。ところで、クンドリーは、パルシファルよりも年上。二つ三つどころじゃないですよ。1回りどころでもないですよ。何百歳もです!これはいくら年上好きでもきついでしょう。まあ、歳がどうのこうのではなく、パルシファルは(不感症だから)落ちない。すると、クンドリーは作戦変更、泣き落とし作戦です。「Ich sah ihn … ihn …und lachte …」(彼を見て、笑った)。この「彼」はJesusを指している。で、ばちがあたって、何百年も死ねずに男を堕落させ続けてきたのでした。この「lachte」は最大の聴かせどころ。クンドリーがもぞもぞ歌ってて、急に上に跳躍して声を張り上げるところが「lachte」です。ヴァルトラウテ・マイヤーはこの役で一世を風靡した。パルシファルの録音は、クナッパーツブッシュ、カラヤンあたりが有名ですが、ショルティのを忘れちゃいけない。なんと、ルチア・ポップが花の乙女です(他も、パルシファル=コロ、クンドリー=ルートヴィヒ……と豪華)。私がパルシファルなら、ポップ乙女にもうでれでれ。真打ちの出番はありません。