拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

「ポッ」「ポッ」お前は鳩か?

2013-10-31 10:43:11 | インポート
で、飲み屋でポップ仲間を探す旅。「ポッ」「ポッ」といくら言えども「プ」と答えてくれる人はおらず、お前は鳩か?と言われる始末(あのー、これフィクションです。)。こっからは現実の話。件のオペラ歌手本のポップの項、イェルーザレムを書いたのと同じ人が執筆。で、役柄で出てくるのはエヴァ(マイスタージンガー)とアラベラとちょこっとパミーナ。えええーっ?なんで、スザンナとゾフィーが出てこないんだっ。結局、この本、各著者とも、自分の趣味で書いてる。プライの項なんか、リートの話ばっかりで、フィガロを始めとするオペラの話は皆無(え?この本、オペラ歌手なんたらかんたらだけど……)。じゃー、私のブログと同じじゃんけ(私のブログはいいですよー? 下ネタも適度(?)にあるし)。てなわけで(どういうわけじゃい)、私が生又は映像で見たポップの役柄を思い起こす(音だけも入れると膨大すぎて書ききれない。ポップがザイフェルトと付き合いだしたとき、「ペーターが言うには、あたしの歌ったレコードを横に並べるとこーんなになるんですって?」とのたまったとか(彼氏自慢とレコード自慢)。)。スザンナ、コンテッサ(ハマチがブリになった)、パミーナ、マルツェリーネ(フィデリオ)、マリー(皇帝と船大工)、エヴァ、ゾフィー、アラベラ、ロザリンデ……。ゾフィー(はまち)がブリになった後のマルシャリンは残念ながら見てない。アラベラ(ブリ)になる前のズデンカも残念ながら見てない。アラベラでポップがザイフェルトと共演するときは、アラベラよりズデンカの方がストーリー的にはいいですね、「miteinander schlafen」を経て最後くっつくから。

合い言葉は、「ポッ」「プ」

2013-10-31 09:27:02 | インポート
刃傷沙汰の可能性はありました。私が20代の頃(今よりもっと性格が悪かった頃)、なんかのコンサートの後寄ったレストランで隣席の男二人組の会話が耳に入って、ゲッツ・フリートリヒ(トンネルリングやベームの最後のエレクトラの演出家)の奥さんは○○だ、とか間違ったこと言ってる。で、私、見も知らぬその人たちに割って入って、「ゲッツ・フリートリヒの奥さんは、カラン・アームストロングです」と余計なお世話。そしたら言った人、「すみません」だって。謝られる筋合いの話ではなくすっかり恐縮したわたくし。いい人でよかったー。今だったら、刺されてるかも知れない。だから、飲み屋での音楽の話は封印(下ネタ専科)。ただし、合い言葉が通じた人とはポップの話をしよう。合い言葉は、「ポッ」「プ」。

奥さん間違えたらいかんぜよ

2013-10-30 09:38:11 | インポート
オペラ歌手についての某本の初版の古本を注文。初版本でなければいけない。古本で安いからだろ?って、それだけじゃない、ものすごい間違いがあって、改訂版では削除されてるらしいから。で、来た。チェック。おおっ? ほんとに間違ってる(変な日本語)!ジークフリート・イェルーザレム(テノール)の奥さんがルチア・ポップになってる♪ ポップの最初の亭主は指揮者のジョルジー・フィッシャー。最後の亭主はザイフェルト(テノール。これと間違えたな)。奥さん間違えたらいかんぜよ。これで多くの人がポップの亭主をイェルーザレムだと信じることだろう。で、飲み屋で「ポップの亭主はイェルーザレムなんだよ~」と自慢げに言うんだ。そんな所に私が居合わせて、「それ間違い」「へ?本に書いてあるんだよ、本に」で喧嘩になって私が刺されたらどうしてくれんのさ?賠償金払ってくれる?間違った記載と刺されたことの間に相当因果関係がないからダメ?じゃ、精神的損害については?え?お前、精神的損害どころか嬉しそうじゃん、て?

ゼックス・マッヘン……ハー・マッヘンは無理

2013-10-29 09:53:17 | インポート
「東ベルリンから来た女」(ドイツ映画)を見た。静か。BGMがない。聞こえる音楽と言えば、劇中でラジオから聞こえてくる音楽とお店の中でかかってる音楽だけ。で、映画の中で「schläft?」(schlafenの変化形)という台詞があった。「schlafen」は「寝る」の意味。日本語で「寝る」と言えば、睡眠と「同衾」の意味がありますが、ドイツ語も同じ。で、件の台詞は後者で、字幕は「深い関係になったの?」だった。字幕は短い方がいいというなら、ここは「したの?」。新婚さんいらっしゃいだったら、「結ばれたの?」。もっと直接的がいいなら「Sexした?」(ドイツ語でも、「ゼックス・マッヘン」という言い方、あります。)。同じ表現がある年代以下では「Hした?」(「ハー・マッヘン」は無理)。劇中、森の中で主人公が恋人と会って、だーっとかけよっていきなり始めるシーンがあって、ブリキの太鼓でも似たシーンがあったなーと思い出して、肉食だなー、ドイツ人に草食系ってあるのかなー、とか思って、で、森の中だと「schlafen」は合わないなー、とか思ったのでありました。

Fuggi! ツチノコ!

2013-10-28 10:56:57 | インポート
他にもイタリア・オペラ聴いててよくミミじゃなくて(ボエームか)、耳に入ってくるのが「fuggire」(逃げる)。「fuggi!」(逃げてー)とか「fuggiamo」(逃げよう)とかの形で使われてます。こんな言葉、普段は使わないわなー。そりゃー、海軍に追われてる海賊だとか、山狩りに遭ってる山賊(海賊ヤッホーは元山賊。だから、ヤッホーか!)だとか、夜逃げだとか、駆け落ちなら別だけど(私、海賊にも山賊にもなったことないし、夜逃げも駆け落ちもしたことない。)。オペラでは恋敵がたくさん出てきますから、その人から逃げる必要性があるわけだ。アイーダにも出てきます。逃げようと迫るアイーダに対して頑なに拒否してたラダメスが、「じゃあ、あたしと父を殺して」と言われて一転、「Ah no! Fuggiamo!」。いいですねー、この豹変ぶり。ヴァーグナーなら1時間かかるところ、5秒で済んじゃいます。オペラだけじゃありません。カリッシミのイェフテはラテン語のオラトリオですが、「fugite」(fuggireの語源のfugiōの二人称複数に対する命令形なんだと。すると「逃げろ」?)がたくさん登場。バスのソロでも合唱でも歌われます。なーんてことを考えながらテレビを見てたら「つちのこ」の研究者が、「逃げろツチノコ」って本を書いたんだと。すると、「Fuggi!つちのこ!」

親の敵をうつようにヴァイオリンを弾く

2013-10-27 12:16:10 | インポート
シノーポリ・ネタはこれが最後。シノーポリは、1980年代にバイロイトでタンホイザーを振りました。こんとき、題名役のコロはドタキャン(代役は中年になるまで実業家だったリチャード・ヴァーサル。細いけど瑞々しい声)。相手役のエリーザベトに予定されてたベニャチコヴァーもキャンセル(私、「ヴァー」好き。この人も、同郷のポップ(ポポヴァー)やグルベローヴァ(正しくは、グルベロヴァー)と同様、美声。代役は、これでもって大ブレイクしたチェリル・ストゥーダー)。その後のバイロイト音楽祭の引越公演で、シノーポリ+この代役コンビのタンホイザーを聴くことができました。そんとき、コンサート形式でローエングリンとかもやって。私、そっちの方が印象が強かった。大男のヴァイオリニストたちが舞台狭しとばかりずらっと居並び、ちっさいヴァイオリン(大男だからちっさく見える)をこわれんばかりにがしがし弾いてた。まるで、親の敵でもうつような感じ(喜代美のお父ちゃんが塗り箸こするように……とは違うか)。で、すっごい音が鳴ってました。

クライバーの代役で登場したのはシノーポリ

2013-10-26 15:47:44 | インポート
そう言えば、NHKホールでシノーポリ&ウィーン・フィルで、マーラーの巨人を聴いたことがありました(この組合せが好きな方にとっては垂涎物?ただ、マーラー・ファンにとっては巨人はさほどでもない?)。実は、この夜の当初の予定はクライバーが振るブラームスの交響曲第4番。クライバーのブラ4とくればこれは十八番。私、指の指紋がなくなるくらいチケットセンターに電話して(ワンタッチボタンを押し続けて)、奇跡的にゲットしたチケットでした。あーそれなのに、案の定というべきか、クライバーがドタキャン。で、シノーポリが代役を引き受け、曲目も変更されたのでありました。ただ、私、クライバーの本領はあくまでオペラにあると思ってます。クライバーが振るオペラ、wahrlich(まっこと)普段は聴こえない音が聴こえます。まさしく魔法使いです。

シノーポリ~ヴァラディ

2013-10-25 09:32:35 | インポート
シノーポリの思い出ぼろぼろ。シノーポリはフィルハーモニア管弦楽団の指揮者になって、私、その組合せをコンサート形式のバタフライで日本で聴きました。お医者さんでもあって理性派といいながら誰よりも熱血で、そんときも、前奏曲から血湧き肉躍る!オケを置きっぱなしにして棒を振り回してました。弦がぎしぎし言いながら必死についていってたなー。バタフライはヴァラディ。絶唱だった(調子のいいときと悪いとき両方にあたりましたが、このときは絶好調)。ヴァラディはフィッシャー・ディースカウの奥さん。たくさん共演してますが、二人でアラベラとマンドリカをやってたんですねー(もろ、じゃん)。神経質なフィッシャー・ディースカウと対象的にヴァラディは開放的で、フィッシャー・ディースカウを尋ねてお宅にいくと、湯上がりのヴァラディがバスタオル一丁で出てくるんですって。

Tutto e finito(すべては終わった)もいろいろ

2013-10-24 10:11:19 | インポート
オペラは悲劇が多いですから、「Tutto e finito」(すべては終わった)がよく出てきます。が、前後の歌詞や場面により歌い方は全然違います。アイーダは優しく歌う。前後は「Invan!... tutto è finito sulla terra per noi.」((脱出は)無駄。私たちにとって、この世のことは、全て終わった。)と完全に諦めちゃってますから。それに対して、マノン・レスコーは泣き叫ぶように歌う。前後は「Ah! tutto è finito.(中略)No! non voglio morir……」(すべては終わった。(中略)いや、死にたくない。)と全然諦めてないです。この部分、シノーポリ指揮のウィーン国立歌劇場の来日公演でのフレーニの歌唱が強烈に記憶に残ってる。このとき、他の演目がみな低調で。たまってた欲求不満をシノーポリが払ってくれました。すごかった。第1幕の振り始めからオケピットの端から端まで鳴りまくって。やる気のあるないでこんなに違うのって感じ。シノーポリ&フレーニでCDになってますが、生は全然違います。第2幕でデ・グリューが「あ~~あ、マーノン」(イタリア語でも日本語でも発音同じ)と叫んだ後の後奏の強烈なアッチェレランドはCDでは聴けません。

布団乾燥機でぬっくぬく

2013-10-23 20:08:23 | インポート

買っちまった。布団乾燥機(またまたプラズマクラスター付き)。ベランダに干すのがおっくうだったけど、これで干さなくてもダニ対策OK(猫も喜ぶ?)。スイッチを入れると、もこもこふくらんでくるのが楽しい。部屋干しの衣類も乾かせる(3枚目)。♪わたしーはこのうちーで一番(ソソドードドドレードドドシ)、かでんーのすーきーなーおとこ(ソソレーレレミレレドド)♪ 当たり前だわさ、このうちに男はおらしかおらんけ。

もしも私の顔が赤ければ、それは歌詞が○○○だから

2013-10-23 11:20:23 | インポート
ある曲のドイツ語の歌詞を見てたら「mangeln」(欠乏する)が出てきて、私、連想が連想を読んでたちまち赤面。これをイタリア語にして一人称単数にするとかの単語!「Se la face ay rose(もしも私の顔が赤ければ)、それは歌詞が○○○だから」(あえて、roseを「赤」としました。語呂がいいし、感じが出るでしょ。rougeだと熱病みたいだし。)。ホントの曲(ルネサンス期のデュファイのシャンソン)は、「Se la face ay pale(もしも私の顔が青ければ)、それは恋のせい」です。ドードシーラドレミファミレー……これが、ミサ「ス・ラ・ファセ・パル」に使われます(Kyrieに付いてる音=ドーシラソソーラソミー……)。

スカラ座のアイーダ

2013-10-21 09:23:56 | インポート
テレビで放映されたスカラ座のアイーダ(コンサート形式)を視聴。まず目(!)についたのは、アモナスロのアンブロージョ・マエストリ。で、でかい。この人、しょっちゅうファルスタッフを歌ってますが、自前のお腹が既にファルスタッフ。詰め物はいらない。そのマエストリに負けてないのがアムネリスのダニエラ・バルチェッローナ。一生ついていきます、と言いたくなるご立派な体躯。歌も立派でした。アイーダは、ヘイ・ホーだかホイ・ヘーだか(iPadの音声認識で「ヘイ・ホー」と言うと、どうしても「平方」又は「兵法」になる。)。欧米人のように前から見ても横から見ても同じ幅。どうりで、ご立派な声です(ただし、高音域は、常に正しい音の若干下をなぞる。)。私、アイーダは、若い頃は第1幕と第2幕、それに第4幕の第1場が好きでしたが、今では第3幕と第4幕の第2場がいい。第3幕でアイーダがラダメスをたらしこむ感じ(ソー♯ファ?ファミレ、ミ、ファーミレーとか)、そそられる(色仕掛けで秘密を聞き出すのは、かりにジャーナリストでも社会的相当性を逸脱してる、というのが判例です。)。それから、第4幕第2場で、「Tutto e finito」(すべてが終わった)と歌ってからの達観した静かな二重唱もきれいです。

ペリシテ人はクリンゴン(カリッシミはカレーしみ)

2013-10-20 09:23:21 | インポート
昨日は、八王子に、米沢(鏑木)陽子さんのチェンバロのレクチャー・コンサートを聴きに行く。曲は、クーナウ(トーマス教会のバッハの前任)の教会ソナタ。旧約聖書のイスラエルの民とペリシテ人との戦い等をチェンバロで表現する。とっても勉強になりました。私、聴いてて、カリッシミ(ワープロ、カレーしみ、と変換)のイェフテ(オラトリオ)を思い起こした。こちらのイスラエルの敵はアンモン人。敵が打ち負かされて逃げ惑う様子や、勝利に喜ぶ歌等々、チェンバロと歌の違いはあっても音型が似てる。カリッシミの方が時代は前。フランスやドイツの音楽家に多大な影響を与えたという(クーナウもその一人?)。もう一つ連想したもの。ペリシテ人はクリンゴン!(カーク船長やMr.スポックの永遠の敵です……あっ、その後の映画版では和解してるんだ。猿の惑星も、途中で、人間と猿が和解した時期がありました。)