拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

”Friede”oder”Frieden”(シュッツの歌詞)

2015-10-25 10:16:46 | 音楽
シュッツの宗教的合唱曲集の第16番(Ein Kind ist uns geboren)の歌詞(イザヤ書第9章第6節)に出てくる「平和」について、楽譜上は「Friede」だが、「Frieden」ではないか、という疑問が出た。結論的には、楽譜どおりでよく、私の資料が「Frieden」になっていたのがいけなかった。訂正します。これ、どちらでも間違いではない。「平和」は、通常は「Frieden」だが、雅言葉で「Friede」。で、件の部分は、ルター聖書の1545年版(ルター生前)及びシュッツの生前に出版された楽譜の歌詞は「Friede」(あるいは語尾のとれた「Fried」)。われわれの会が使ってる楽譜(旧版)はそれを採用したのだ。ちなみに、新版は「Frieden」。新版は現代的用法を取り入れたのだろう(ただし、新版が常にそうというわけではなく、旧版が現代的用語を用いてる部分を原典に戻したりもしてる。何でも変えてやろう、という感じがする。)。すべて原典で、というわけにはいかない。すべて現代的用語というわけにもいかない。いずれも通常慣れしたんでるものと全然違うものになってしまう。だから、旧版と新版のどちらを使うかを決めたら、基本的にそれに従えばいい、と思ってる。