拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

楽譜作成ソフト

2017-08-31 09:05:20 | 音楽
デリラのアリアを歌いたい気持ちはますます募る。しかし高いGsがある。今合唱団でどさくさまぎれに出してる最高音はF。これとて成功率は低い。弱気になると出ない(一昔前の女子フィギュアのトリプルアクセルが選手の迷いで2回転になってしまうがごとし。おだてられると出る。誰かおだてて)。FでこんなだからGsは今んとこ無理。ではどうするか。選択肢その1。出るようになるまで待つ(いつ歌えるか分からない)。その2。Gsんとこだけ他の人に歌ってもらう(コントだと思われる)。その3。Gsんとこだけオクターブ下げる(悔しい)。その4。全体を移調する。だけどなぁ、原調がしみついてるし。それにピアノの移調譜をつくらなければいけない。手書きは面倒(若い頃はあんなに書いたのに)。無償ソフトのミュゼスコアなら一発で移調できるが、前提として元の音を一音一音入れていかなければならない(かったるい)。PDF化した楽譜を読み取って移調できるソフトがあるというが、有償で高い。む?調べてたらミュゼスコアにも「PDFインポート」の機能がある!他のソフトと違って自分のパソコン内で変換するのではなく、ミュゼスコアのサーバーコンピューター内でするのでアカウントが必要だが、ただでできるんだったらそんなものいくらでも作ってやる。ということで、アカウントを作ってログインして、デリラのアリアのPDFファイルを送って待つこと数秒。え?「Unsuccessful」。もう一度。やはり「Unsuccessful」。だめじゃん、使えない。使えなさ加減は、綾瀬駅のホームでの公衆WiFi(まずつながらない)と双璧。やはり、「ただ」は「ただ」だけのことはある(公衆WiFiを含めて)。

ピンキーは「どアルト」(出しにくい音域)

2017-08-30 09:04:44 | 音楽
久しぶりにピンキーとキラーズの「恋の季節」を聴いた。ピンキー(今陽子)の歌、低い音は下のソ。かなり低い。ジョスカン・デ・プレのアヴェ・マリアのアルトの出だしの音だ。でも、ピンキーはちっとも低いと感じさせず、堂々と歌っていた。ピンキーは立派な「どアルト」であった。因みに、カウンター・テナーは、実はこのあたりの音域は得意ではない。でも、私はマリリン・ホーン(低音が響く)のように歌いたくて、自転車をこぎながらいつも低音域を練習しているので比較的出る。だから、よく分かってる人に「カウンター・テナーなのに低い声が出ますね」と言われるとうれしい。どのパートでも、苦手な音域というのがあり、声のことをあまり知らない指導者に「なんでそこちゃんと出さないんだ」と怒られると言い訳の一つも言いたくなるのが人情だ。だが、ちゃんと歌わなくていいわけはないから結局言わない。そういうとき、「ここ出しにくいんだよね」とか言われると、一生ついていきます~となる。

記憶喪失

2017-08-30 08:14:25 | 日記
先々週の「おんな城主直虎」は正直たまげた。大体、私の想像(妄想)はドラマの上を行くのだが。政次(高橋一生)が磔になるシーン、直虎(柴咲コウ)がその場にやってきて、どうせ「まさつぐ~」とか言ってぴいぴい泣くのだろうと思ったら、兵士の槍を奪い取って、そうか、政次の前に自分が盾となって一暴れするのかと思ったら、なんとその槍で政次の心臓を一刺し。奸臣の汚名を一身に受ける覚悟の政次と心で通じた大芝居であった。「奸臣の汚名を浴びるがホントはいい人」と言えば、大昔の大河「樅ノ木は残った」もそうであった。さて、政次を自らの手にかけた直虎は、先週の回では記憶喪失になっていて、「まさつぐ~」を連発。戦国時代の武将がそんなんでよいのかということは置いといて、人間、パニクルと記憶がおかしくなるというのは十分ある。母もそうだ。心配事が重なるととたんに記憶がなくなる。入院患者にもそういうことがよく見られると聞いた。自己防衛本能でそうなるんだそうだ(嫌なことは忘れたいという)。「ひよっこ」のお父ちゃんがまさにそうだった。バス歌手の岡村喬生さんは、その著書の中で、指揮者のケルテスが溺死したとき一緒に泳いでいたのが自分で、事故が起きたときビーチにいたルチア・ポップとメゾのグラマツキはただ泣き叫ぶだけで何もできなかった、映画でヨーロッパのご婦人がパニクって失神するのはホントだ、と書かれている(オペラでもよく失神する。スザンナとかゾフィーとか)。そこへいくと大和撫子は……という話になるのだが。著書はその後日談についても記している。事故の後、ビービー泣いてばかりいたルチア・ポップが追悼演奏会で、やはり歌う直前までビービー泣いていたのだが、いざ歌い始めたらこれまで泣いていたのがウソのようにビシッと決めたそうだ。

音楽好きの元首相

2017-08-29 08:20:44 | 音楽
亡くなった羽田孜元首相はクラシック音楽好きで知られていた。実際、私は、日生劇場でのトリスタンとイゾルデの幕間にロビーの公衆電話で電話をしている元首相をお見かけしたが、まったく「ふつー」の感じであった(対照的だったのがやはり音楽ファンでならした某元首相で、劇場型政治の名のとおり、休憩時間中も東京文化会館の自席で「仁王座り」。目立ちまくっていた)。羽田元首相はオーケストラでマイスタージンガーの前奏曲の指揮をされたこともあった(首相になると指揮ができていいなぁと思った)。バラバラの8党が連立して細川内閣ができたのも、羽田元首相の人柄に負うところが大きかったそうだ(細川元首相の回顧)。私が羽田元首相を初めて強く認識したのは元首相がニュースステーションに出たときであったが、へー、某党にもこんなに感じのいい人がいるんだと思ったし、MCの久米宏さんも攻めづらそうであった。元首相は、その後、笑っていいとものテレフォンショッキングにも出演し、半袖の省エネスーツについてタモリさんに「あれはひどい」とつっこまれると、少しムキになって「いや、評判は良かったんだ」と返すやりとりが楽しかった。それにしても、羽田内閣はなぜ2か月くらいで総辞職したんだっけ?どっかのお殿様と違っていやになったから放り投げるような方とは思えないが。と思って当時のことを読み返したらこういうことだった。連立を組んだ社会党が離脱して野党が内閣不信任案を提出。それが通りそうになって、そうすると内閣の対抗手段は衆議院の解散か総辞職。解散は国政に悪影響を与えるということで総辞職を選択したのだった。まったく。アメリカだって新しい大統領が生まれたら100日は様子を見るというのに。日本の政治はいまだに「女城主直虎」の世界だ(城取合戦にうつつを抜かしている)。ところで、羽田元首相についてのWikiにはどこにもクラシック音楽ファンだったってことが書いてない。筆者が音楽に興味がなかったのだろう。歴史評価なんてこんなもので、編者の主観でいくらでも変わってくるからあてにならない。そういえば、民進党の枝野さんだって、私のイメージは合唱団の中でハレルヤコーラスを歌ってる姿だが、マスコミがとりあげるのは同じ音楽でもカラオケ好きだということ。まあね。「ハレルヤコーラスを歌ってます」より「カラオケが好きです」の方が票的にはいいのかもしれない(ご本人はどうなのだろう?)。クラシック好きで思い浮かぶ政治家をあとお二人。自民党の福田康夫元首相と共産党の志位委員長。別に右と左でバランスをとったわけではございません。因みに、このお二人についてのWikiにはいずれもクラシック音楽ファンであることの記載がある。

お化けシェーバー

2017-08-28 18:20:12 | 日記
ある夏の日の夜。夜中に目がさめると遠くの方でなにかがジージー言っている。セミではない。機械音だ。なんだろう?洗面台の方から聞こえる。近寄るとどんどん音が大きくなる。なんと、電気シェーバーの電源が勝手にオンになっていた。娘達の仕業だ。手か足でスイッチを踏んだに違いない。まったく、ろくなことをしやしない。育てた親の顔を見たい(私は自分の姿をほとんど鏡でみない)。で、オフにして、スイッチを下にして、これでスイッチを踏むことはない、と安心して再び眠りにつく。え~っ?またジージー言ってる。するとお嬢たちのせいではなかったわけだ。ケメ子とワサビ(セカンドネームはサビ子。ふさこさんに命名していただいたのは小鉄(鉄の中華鍋)に次いで二回目)に濡れ衣を着せてしまったわけだ。それにしても、なんで勝手にオンになるんだ。まるでお化けだ(季節的には合っている)。とりあえずオフにして……え~?オフにならない。このまま鳴り続けたら近所迷惑だ。よっぽど金槌でぶちこわそうかとも思ったが、爆発しても困るので、タオルにくるんで水の入ってない洗濯機に入れてフタをする。これで、音はほとんど聞こえなくなった。さてどうしよう。これ買ったばかりだから保証期間内だが、いつジージー言い出すかわからない奴を宅配便で修理に出すわけにはいかない(運送中に鳴り出したら爆弾騒ぎになる)。思案の末、分解して電池を取りだしてお陀仏にした。それにしても、シェーバーはよく壊れる。今年壊れたのはこれが二台目。一台目は外刃が破れた。共通しているのは「安物」であること。やはり安物買いの銭失いだろうか。だが、ググってみると、大手メーカーの高いやつでも「スイッチが勝手にオンになって困った」という投稿が結構ヒットする。じゃあ、高い奴買っても同じだ、消耗品だと思うしかないと考え、お陀仏にしたお化けシェーバーと同じ国内メーカー(メジャーではないがシェーバーでは実績がある)のものを懲りずに購入(大手のと比べるととにかく安い)。おっ、お化けと一つ違うところが。「日本製」と書いてある。同じメーカーでもいろいろあるようだ。お化けは「made in 某国」だった。だから注文してからウチに来るまで2週間かかった。はたして「made in Japan」は期待を裏切らないか?

「サムソン、ジュテーム」

2017-08-27 06:06:30 | 音楽

その昔SM合唱団でご一緒し、現在はあひるのおるがーのでご一緒のTさんが先生についてデリラのアリア(サンサーンス)のレッスンをされていて、このたびその先生の門下生の発表会で歌われるというので聴きにいった(池袋の教会)。びっくりとどろきのすけ。Tさんがお上手なのは「14」のコンサートでいつもカンタータのソロを聴かせていただいているので百も承知だが、上から下までむらのない美声、豊かな音量、威厳のある立ち居姿、まるでジュリエッタ・シミオナート。Tさんはまぎれもなくオペラ歌手であった!この日の参加者は、老若男女様々。Tさんのようなプロ級の人だけではなく、「今できることを精一杯がんばります」的な方もいらして、特に、私よりもずーっと人生の先輩であらせられる方々のがんばりからはたくさんの勇気をいただいた。例えば、闘牛士の歌を歌われた唯一の男性である先輩は、他の方が着飾ってるなか普段着の半袖シャツで登場し、音符も伸縮自在でとっても自由。その伴奏をされた方も、お歳の感じと名字から奥さまであると推察するが、これまた自由で、序奏で音を間違えるとそこだけ弾き直すし、ページをめくるところでは、数秒間中断するし(後藤ミドリがバーンスタインの曲を弾いてる途中で二回弦が切れて、とっさにコンサートマスターの楽器とチェンジして全部弾ききった有名な話があるが、チェンジの瞬間、やはり数秒間中断したのを思い出した)、しかしだ、ご主人(もう勝手に夫婦と決めつけてる)が伸ばす音をはしょってとっとと先にいったところではちゃんと合わせていた(いや、当然といえば当然だが、その前が自由自在だったので驚いた次第)。長年連れ添った(と決めつけている)夫婦が一体となった姿を見て感動した。さらに。前半のトリを飾ったカルメンは、やはり人生の先輩であらせられるおばさまだったが、音は多くが不明であったが、真っ赤なドレスを着て、暗譜で、ときどきピアノに手をついて歌う様子は堂々としたもの。カルメンそのものだった。あと、この方は大分若い方だったが、ノンビブラートでパラレルワールド(ピアノとは別のピッチが支配する世界)で歌う方がいて、実に不思議な世界を演出されていたが、最高音だけぴたっと合って、そこに二つの世界を行き来する扉がある気がした。という感じで、Tさんのようなお上手な方の歌はただただ感動し、そうでない方からも勇気をもらい(引っ込み思案ではいけないと。と書くとお前のどこが引っ込み思案なのだと言われそう)、私は、最初から最後までフルに聴かせていただいたのだが、実に楽しい体験であった(こういう感動は、他にも、やはりSM合唱団でご一緒だったFさん(現在傘寿であらせられる)の発表会でも味わえる。去年タミーノを歌われたFさんは、今年はコシのフェランドを歌われるそうだ)。気になったこと。何人かのプロ級の若い歌手(音大の学生っぽい)、声は超立派なのだが、最初っからフォルテ全開。もりあがるところではさらにfが加わってまるで殺人兵器であった。この方たちの辞書にはpやppはないのかしらん。フォルテで歌う「慕わしき御名」は初めてだ。余談。Tさんが歌われたデリラのアリアは、私も大好きな曲で、そのうち某会のソロコーナーで歌えたらいいな、と思っているのだが、一点、ひっかかるところがある。最後、「サムソン、サムソン、ジュテーム」というところ。あれはちょっとなー。私、アルトを歌っているが、恋愛対象は女性なので……

さんまが不漁でもイワシは豊漁だと

2017-08-26 11:15:05 | グルメ

今年はサンマが不漁だが、イワシは豊漁だそうだ。で、「あさいち」でイワシをオリーブ油に漬けてパスタに和えたら旨いと言ってたんで、早速実践しよう、と近所のスーパーに行く。なるほど、23区で一番地価が安いこの辺りの店だというのにサンマは高い。他方、イワシは3匹で121円。驚くほど安くはないがまあまあの許容範囲。だが「刺身用」とある。うーん、刺身用(鮮度がいい)をオリーブ油に漬けるのももったいなぁ、と思ったが、そうだ!3匹から切り身は6枚とれる。そのうち3枚を刺身にして、残りの3枚をオリーブ油に漬ければ両方味わえる。で、その通り実行。イワシづくしの夜であった。

「カウンター・テナー」の意味

2017-08-26 08:26:34 | 音楽
言葉に詳しい某さんではないが、私も「カウンター・テナー」ときくと、中世音楽における定旋律(長く伸ばす音=テネーレ=テノール)のカウンター・パート(対旋律)という意味がまっさきに頭に浮かぶ(トリプルクロスカウンターを武器にしていたのは矢吹丈)。しかし、現在では男のファルセット歌手を表すのが一般的。たしかにその用法は便利だ。例えば、某おばさまが私を他の人に紹介するとき「この方は男の人なんだけど(わざわざ言わなくても見れば分かる)、女性の声でアルトを歌ってるんですよ」などと特別天然記念物はたまた変態のように言わなくても、一言「この人はカウンター・テナー」で済む。因みに、このおばさまは、私が拠点としているA合唱団に最近入られた方で、カウンター・テナーを見るのは私が初めてらしい。で、びっくりしたらしい。考えてみれば、私などは合唱のスタートが古楽でご指導いただいた先生もしょっちゅうファルセットで歌ってたからカウンター・テナーの存在は当たり前だが、大勢集まってフローイデー、シェーネールとやってる方々からみれば、男アルトなぞは異形の者に見えるのだろう(私は妖怪か。因みに、私がジェンティルドンナが好きなのは、牝馬でありながら牡馬に混じって同等以上の成績を残してきたこの名牝に、男女を逆にして自分を重ねているから)。それでいて、メンバーが私のアルトを「良い」と言って下さる某○プには今行ってない(こないだ復帰する夢を見た。夢のお告げか?)。世の中、うまくいかないものだ。因みに、A合唱団は、本番なしで、2か月に一度のローテーションでどんどん新曲を歌っていくのだが、今テナーがいない。疾く来よテナー!君こそスターだ!

異国の地で精神集中のみで侍の面目を保った話(PG-12指定)

2017-08-25 09:07:31 | 日記
フライブルクの思い出番外編。ただし、下半身にかかわることなので、気をつけて書くが、そっち系がだめな方は、パスして下さいまし。ということで。ドイツの温泉は混浴が普通。水着着用のところとすっぽんぽんのところがあって(温泉で有名なバーデンバーデンの二大浴場は、一方が水着着用で他方がすっぽんぽん)、フライブルクの温泉はすっぽんぽん。行くのにためらったが、じーさんばーさんばっかりということなので、意を決して行く。たしかにじーさんばーさんしかいないと思って安心し、洗い場から屋外のプールに行こうと歩いていると、え?1メートル先をいないはずの乙女(乙女寮の乙女ではない)が歩いている。しかも、マリリン・モンロー並に腰を振っている(欧米人のように骨盤が発達していると、振らずには歩けないのだろうか)。次の瞬間、体の血流に変化の兆しが。や、やばい(やばすぎる)。すっぽんぽんでそんなことになったら隠しようがない。そしたら日本人の恥さらしだ。オー、ナイン、やっぱりヤーパンはウータマロのくにね、とか言われちゃう。逃げ場がない。絶体絶命。頼るはわが精神のみ。ぐっと精神集中。おおっ、血流の乱れが消えた。精神の力はすごいものだ。異国の地で侍の面目を保った私であった。因みに、ゲーテの先生(女性)は、温泉に入るための裸なんだからちっとも恥ずかしくないと言ってた。そういえば、ドイツでは、公園で全裸で老若男女がジョギングをしたり、湖畔で女性が一糸まとわぬ姿で日光浴をしてたりする(日本で同じことをしたら、公然わいせつ罪でとっつかまる)。同じ裸でも目的によって違うのか。憲法9条の解釈で、自衛のための戦車と侵略のための戦車は違う、と言う議論を思い出した。ところで、そんな先生が日本にきて合宿で日本人を教えたとき、風呂にすっぽんぽんで生徒と一緒に入らされた、と嘆いていた。風呂はすっぽんぽんなのは当たり前だし、しかも、女性風呂だ。目的別の裸の話はどうしたんだろう?と不思議に感じた私であった。編集後記。今回の記事は、以前、裏ブログに書いたものを再構成したもの。かなり穏便な表現にした。その裏ブログはもう1年以上更新しておらず、開店休業状態。やはり、私に下ネタ専門チャンネルは無理だった?(大笑い)

フライブルクのチ○ちゃん

2017-08-24 08:32:37 | 音楽


フライブルクの音大には日本人がたくさん留学していて、その多くがドイツ語を勉強するためゲーテ・インスティトゥートにも来ていた。その一人がクラリネット奏者のチ○ちゃん。チ○ちゃんは超絶技巧の持ち主。ゲーテ主宰の音楽会で聴かせてもらった。でも、普段はとっても素朴で可愛い女子だった……いや、今、大先生になられてるだろうから(御消息は寡聞にして聞かないが)、かりにお会いできたら緊張して震えるかもしれない。さて、フライブルクの話は、あといくつかで締めよう。フライブルクの歌劇場は小さかったが、ミュンスター(教会)は超立派だった。その中でバッハのマタイとヨハネを聴いた。立ち見席だった。立ち見席というスペースがあるわけではなく、要は、座席以外で立って聴け、ということで、私はサイドの壁によっかかって聴いていた。ペーター・シュライアーがエヴァンゲリストを歌う予定だったが直前に違う人になった。現在、フライブルク・バロック・オーケストラが有名だが、当時はさほどでもなかったか(聴く機会はなかった)。O-Ton(銀座のヤマハみたいな店)で買ったバッハのテキスト集は、文庫本サイズでとっても便利。これに、バッハの声楽作品の歌詞が全部載ってる。おまけ。「首ったけ」と言えば「メリーに首ったけ」(キャメロン・ディアス主演の映画)。ドイツ語のタイトルは「Verrückt nach Mary」。マリー「が」「verrückt」(気がふれている)ではなく、マリー「に」「verrückt」。これをチ○ちゃんにあてはめると「Verrückt nach イタリア男」となる。同じ「verrückt」でもグレートヒェンは深刻。シューベルトがメロディーを付けたゲーテの詩はまさに狂気。


フライブルクの歌劇場のもぎりのお姉さんは結局優しい人だった件

2017-08-23 08:46:07 | 音楽

フライブルクには小さなオペラハウスがあった。ゲーテ・インスティトゥートの学生証で学生券を買って、地方劇場ってどんな感じなんだろう、わくわく、で、もぎりのお姉さん(建物の玄関ではなく、ホールの各扉のところにいる)にチケットを見せていざ中に入ろうと思ったその瞬間「待て」と言う。このチケットでは入れない、と言う。なぜだ、ちゃんと学生証を見せて買った学生券だぞ、と言ったら、学生券で入るには年齢制限があるという(当時、私は39)。だったら、売るときに言え、買ってしまった今さらどうにもならないじゃないか、帰れっていうことか?もしそこで帰らされたら「もぎりのお姉さん」なんて言わない。「く○○”○”ー」と言ってた。そのお姉さん、急にそっぽを向いてジェスチャーで中に入れ、と。結局優しいお姉さんであった。Wikiから拝借したフライブルクの航空写真を見ると、この街は黒い森の縁にあるんだなぁ、ということがまざまざと分かる。ゲーテはドイツ国内のあちこちにあるが、なぜフライブルクを選んだかというと、自然が豊で、学生の街で(音大もあった。その音大に入った日本人の多くはドイツ語を勉強するため同時にゲーテにも来ていた)、美味しいワインが飲めて、そして寮が一人部屋を選択できたからだった。実際、学生街だけあって本屋さんがたくさんあって、CDや楽譜を売ってる銀座のヤマハみたいな店(O-Tonっていう店だった)もあって、生活にはなんら不自由がなく、いい街だった。でも、ドイツの都会っ子からみるとやはり田舎町なんだなぁ、と思ったのは、ゲーテで仲良くなった先生が東京に来たときに再会して飲みに行ったときのこと。私に「あなたはあの街に満足できたか?」と聞く。私は「O-Ton」もあったし(そこにこだわる)いい街だったと言ったが、先生ご自身は街にご不満だったようだ。先生はハンブルクっ子だった。さて、書いてるうちに、音大に通いながらゲーテに来ていた日本人のチ○ちゃんのことを思い出した。その話は次回に。

子供の名解答

2017-08-22 17:32:56 | 言葉
フライブルクの話の前に。ネットで見る子供の名解答にはうならされてばかりだが、その中で一番私が好きなやつ。問題「インドでよく食べられており、パンのような食べ物で、カレーとよく合う食品の名前はなんですか」。答え「はいそうです」。ご名答!見事な正解。私が先生なら花丸五重丸!

シュタウフェン

2017-08-22 11:11:53 | 日記

行ったことのあるドイツの街で、シュタウフェンを書き忘れた。ドイツ南西部、「黒い森」の裾野で一番大きな街はフライブルクだと思うのだが、そのフライブルクよりもさらに南に、人口約7000人の小さい街、シュタウフェンがある。そして、フライブルクにゲーテ・インスティトゥート(以下「ゲーテ」)の校舎があるにもかかわらず、そこからたいして距離が離れてないシュタウフェンにもゲーテの校舎があって、知人が通っていた。そのため、この街のことはいつも頭のどこかにあって、自分がフライブルクのゲーテに通ってたとき、休日を利用してシュタウフェンを訪ねてみた。途中で列車を乗り換え(千代田線の綾瀬で、北綾瀬行きの支線に乗り換える感じ。因みに、今北綾瀬駅は工事をしていて、終わると、北綾瀬駅に千代田線の本線が直接乗り入れることになる)、田園地帯をごとごと走っていると、進行方向にいきなりぴょこんと小高い丘が見えてくる(つくばEXに乗ってると、いきなり筑波山がぴょこんと見えてくる。そんな感じ。スケールはまるっきり違うが)。その麓の街がシュタウフェン。こじんまりとした可愛い市街を抜けて、例によって丘の上にある砦(Burg。Wikiから拝借した写真にもはっきり写っている)に向かう。丘の斜面は一面の葡萄畑。街中ではワイン祭りをやっていた。なるほど、お勉強をするにはいい環境だ。以上、20年前の話。シュタウフェンのゲーテの校舎は閉校になったそうだ。やっぱりなー、ドイツでも財政健全化が叫ばれたもんなー。そのとばっちりを受けたんだろうなー。経済効率から考えれば、同じ地区に二校はいらないってことなんだろうなー。でも、ドイツはこうした犠牲を払って見事に財政再建を果たした(そこが日本と違う)。因みに、HPで確認した限り、フライブルクの校舎はまだあるようだ。そのフライブルクのオペラハウスでいやな思いをした話は次回。

訪ねたドイツの街

2017-08-21 17:42:46 | 日記
猫がうちにきたとき、神様に、猫が天寿を全うするまで決してドイツに行かないから、どうか、猫と私をお守り下さいとお願いした。そんな風に神様と約束をしたからドイツには行かない(ドイツに限らず、遠い旅行はみなダメだが、ドイツ以外に行きたいという所もないので)。ところで、多くの人は、ドイツに行ったといえば、ベルリン、ハンブルク、ミュンヘンといった大都市だろう。合唱をやる人だと、バッハゆかりの地(ライプチヒ等々)に行ったという人が多い。かく言う私は、そういった大都市だとかバッハゆかりの地には足を踏み入れていない。一泊以上した街をあげてみれば、空港のあるフランクフルト以外では、フライブルク、バーデンバーデン、ケルン、ボン、ハノーファー、ゲティンゲン、ニュルンベルクってとこだし、日帰りで行った所は、バイロイト、バンベルク、コンスタンツ、ドナウエッシンゲン、ザンクト・ペーターってあたり。田舎が多い。大体、駅を降りると、ひたすら郊外にある砦(Burg)の廃墟に向かってえっちらおっちら歩く旅だった(日本の城跡めぐりと似てるかも)。次に行く機会があったら、そのときこそドレスデンとライプチヒを訪ねよう。まてよ、「神様との約束」と言ったが、私はクリスチャンではない。どこの神様と約束をしたんだろう?架空の神様?すると約束は無効?いやいや、ドイツに行きたいからといって屁理屈をこねて決意をゆるがしてはいかん。それでも、もし、バイロイトのチケットが当たった、とかいったらどうしよう(日帰りで行ったときはオフシーズンだった。逗留先のニュルンベルクから鈍行列車に1時間揺られた。駅から遠くの丘の上を見上げたらそこに祝祭劇場があって、まるでヴァルハラ城みたいで壮観だった)。昨日もBSでバイロイトのマイスタージンガーを放送していた。フォークトの歌がありえないほどリリックで、カウンター・テナーを歌ってる現在の私の趣味とも合致して、なかなか感動的だった。

上手い人の歌を聴くと歌が上手くなる?

2017-08-20 13:42:38 | 音楽
狼少年ケンが主題歌の中で上手にあおーんと遠吠えをしてるのを見て、アニメだから……いや、そう言えば、上手い人の歌を聴くと、単に参考になるとか言うんではなく、脳が反応して体の器官に真似るように指令を出す、だから自分も上手くなる、という話を思い出して、狼少年ケンも(かりに実在したとして)、回りの狼の遠吠えを聴くうちに脳が反応して遠吠えが上手になったのかも、と思った。たしかに、パヴァロッティを聴くと、直後、不思議なことに音域が上がる。これがずっと維持できればよいのだが、数分で元に戻る。「一瞬よくなる」と言えば(歌の話からそれるが)、子供の頃、親が視力回復トレーニングというのを信じて(欺されて)、子供に無理矢理やらせたことがあって、そのきっかけは、最初にキャンペーン会場で妹がそれをやったら一瞬遠くがよく見えたことだった。しかし、私も妹もそんなもので視力が回復することはなく、着実に視力を落としていって今に至る。例えば、目薬をさせば、目のレンズの厚みが変わることによって一瞬遠くが見える。妹の目が一瞬良くなったのはその類の話だったんだろう。