拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

でずでぇぇぇもな~、でコロッ

2012-10-30 23:41:53 | インポート
男の歌手だっていけめんはどうも……(ひがみじゃないですからっ)。だから、断然、ドミンゴよりパヴァロッティ!と、ところが。一度くらいドミンゴとやらを聴いてもバチはあたらないだろーと思って出かけて行って(20年以上も前。カラヤンを聴きにいったときや、ロマネ・コンティを飲んだときも同じ心境)、でずでぇぇぇもな~の一撃(オテロの死)でコロッ(手のひらが返った音)。クライバーも、ボエームはドミンゴで録る予定だったもんね(ドミンゴが都合で遅れて、クライバーは、わが友ドミンゴに裏切られたとショックを受けてキャンセルしてしまったのでした。ほんに繊細なクライバー)。だけど、やっぱりロドルフォはパヴァロッティ。関係者の方、お願いですからクライバー=スカラ座、パヴァロッティ、コトルバス、ポップのボエームをDVD(ブルーレイならなお嬉し)にして下さいませ。出演者のだれかソフト化に反対してんのかいな?往年の名ソプラノの黒頭さんみたいに。黒頭さん、亭主の差し金か、ご自分が端役で出た公演(相当な名演)のレコード化にJaと言わなかったそうな。黒頭さんのファーストネーム(カタカナ表記だと、しばしば、「ー」の位置が間違ってる。)は、タンホイザーが最後に叫ぶ名前。このヒント、馬鹿みたい。最後に「ヴェーヌス」って叫ぶわけないし。

とうとう降参

2012-10-30 10:19:03 | インポート
へっ!?ネトレプコの亭主って、アーウィン・シュロット(こないだフィガロを聴いたばかり。私はご不満だった)だったんけ?(Wiki情報)そのネトレプコ、超、売れっ子。特に、スター歌手ばっかり揃えるメトなんか、他に歌手はいないのかと思うほど、これもネトレプコ、あれもネトレプコ。私、見てくれがよくてちやほやされる歌手って、へん!とハスに構えてしまって(ひねくれ者ですから)、だから、これまであんまり……だったのですが、いやー、とうとう降参しました(Endlich wurde mein Herz von ihr gegriffen.)。2007年のバーデンバーデンでのガラコンサートの映像を見て。いやいや、よかった。特にアンコールで、花を放り投げながらくるくる回るさま、もしかして、フォルクス・オーパーにでもいたのって。やっぱり男は美人に弱いのよねー、ってそこの奥さん、みなさんだって、いい男に弱いよね。同じコンサートで、「いい男」のテジエが闘牛士の歌を歌ったときなんか、女性客、おしりにばねでもあるんかいなと思うほど飛び跳ねて喜んでました。

暮れの第九

2012-10-29 09:58:09 | インポート
すっからかんの財布を振りに振って捻出したお金で暮れの第九のチケットを購買。私、こんなにベートーヴェンが好きなのに、第5と第9を聴きにいったのはほんの数えるくらい(それぞれ最後に聴いたのは、第5は井上道義=新日フィル。第九は、サバリッシュ=バイエルンのオペラのオケ)。ほとんどオペラだったからなー。去年、妙に第九が聴きたくなって、ところが直前でどこも完売。やっぱり人気があるんだなー、と。で、お酒を控えるほどの緊縮財政の今、ぎりぎりになってやっぱり買っとけばよかったじゃ遅いぜと、えいやっと買いました。サントリー・ホールの舞台の真右の席。あえて。男声の合唱が近いはず。知人が出るらしいから顔見てやろう。行くのはN響じゃないんだけど、N響はノリントンが振るんですね。ノリントン、20年以上前に第九の録音を聴いて、第4楽章のレチタティーヴォのテンポが楽譜通りなんでびっくりした。最近は、現代オケも振るんだ。

私は、小原日登美!

2012-10-28 10:49:55 | インポート
テナーの末席に列して3か月。テナーでーすなんて口が裂けても言えませんが、かと言ってバスでもないし。ちょうどいいパートがないんだ。レスリングの小原日登美選手と同じだ!この例え、気に入った!われながら最近最大のヒット!で、恥を偲んでいまだにしがみついているのですが。その最大の理由、メサイアの終曲を歌ってみたいから。その出だしの歌詞、「Worthy is the lamb that was slain」。「slain」って何だ?「killed」の優雅な表現?すると、「屠られた羊は価値がある」?直訳したら元も子もない。多分、バッハのカンタータの4番の「Osterlamm」と同じで、キリストを暗示しているのだろう。

ドラマの話

2012-10-28 09:03:39 | インポート
ドラマアウォードで「ミタ」五冠のニュース映像見たら糸子がいた。女優賞は糸子だった。ミタの脚本家も糸子なら納得なんだと。そーだろー(悦)。グランプリは最後までミタとカーネーションが争ったそうで、ほら、最後の1か月(糸子が代わった後)がなけりゃカーネーションだったんだ。ミタの脚本家の脚本なのが今やってる朝ドラ。たまにしか見てない。大河の視聴率はさんざんだそうで、その脚本は、ちりとてちんの脚本家のもの。ちりとてちんの出演者もたくさん出てた(おかあちゃんが清盛の義母だし、草草さんが弁慶だし)。ちりとてちんは良かったんだけどなー(けど、視聴率はいまいちだったか)。その昔、「可愛い」で朝ドラ(澪つくし)の視聴率を押し上げた沢口靖子さんが、今、シングルマザーに出てる。

ティーレマンは星一徹

2012-10-27 09:51:05 | インポート
大人気の指揮者、ティーレマン、タクトを振り下ろすというよりも、下からえいやっと持ち上げるスタイル。どじょうすくい、はたまた、星一徹のちゃぶ台返しのよう(私、ファンですから。バイロイトのヴァルキューレを聴いた時から。念のため)。カラヤンはえいやっと振り下ろしてましたね。カラヤンのタクトは横の動きも多くて。そのせいでしょうか。フルヴェン信者から徹底的に批判されたカラヤンですが、腕のある指揮者ということでは異論は聞かなかったところ、こないだCDの解説で、カラヤンの音楽は「横が合わない」と。私、妙に合点がいってしまって、私が三つ目に手にしたレコードはカラヤン=ベルリン・フィルのベートーヴェンの第3番(エロイカ。人からもらった)。名演奏なのですが、ときどき、リズムが間延びするというか(第1楽章の提示部から展開部にいくところとか)、子供心にしっくりしない感がぬぐえず、今に至る。で、件の解説を読んで、そう言えば、となったわけ。それにしても、外国の指揮者の指揮はみんなユニーク。日本で通用している指揮法をあてはめるとみんな落第点じゃなかろか。実際、カラヤン先生の真似をしてみんなおかしくなる、とのたまった偉い指揮者がいらっしゃいます。それにしても、私のブログの題名、週刊誌的です、われながら。

歌手もおだてりゃ木に登る

2012-10-25 09:40:40 | インポート
東ベルリン(当時)のオペラだと思ったんだけど、日本でフィガロの結婚をやったとき、フィガロがドタキャン。理由は、イタリア語で歌う自信がないから(ドイツでは、ドイツオペラでなくてもドイツ語で歌うことが多い。)。で、代役がトム・フォックス。東京ではあまりぱっとしなくて聴衆も冷ややか。ところが、地方公演ではお客さんが大喜びして大喝采を浴びせた。そしたらどうなったか。歌手は乗りに乗って名演になったそうな。やっぱり人はおだてなければ。トム・フォックスは、日本では知名度はさっぱりこんこんですが、海外ではヴァーグナーのバリトンとして活躍されてるもよう。さてと、フィガロの結婚の思い出は今日でやっつけよう。こんにゃく座のフィガロの結婚もよく行きました。当時、東京でのオペラ公演は全部行ってやろうくらいないきおいで。で、わけもわからずこんにゃく座のチケットを買って、会場に入ったら、狭くてオケもなくて(伴奏はピアノ+アルファ)、妙な所にきちまったと思って始まったらこれが楽しくて。プロの歌手の中に混じって伯爵を歌った齋藤晴彦さん、印象度無限大でした。あと、大学生のとき、二期会の予備軍みたいなところの公演にも行って。高校のときにお知り合いになった一つ上の某オペラ歌手(今では日本を代表するメゾ。バイロイトにも出演された。一緒にラーメン屋に入ってコーヒーを飲んだ仲ですが、もう私のことなんざ覚えてないだろーから、お友達とは書きません。)と客席で会って、この公演に聴きに来るなんざセンスがいい、とお褒めの言葉をいただきました。

メトのフィガロの結婚

2012-10-24 09:38:50 | インポート
メトの日本公演のフィガロの結婚は、当時人気沸騰中のキャスリーン・バトル(ウィスキーのCMでオンブラマイフを歌った)がスザンナ。オペラファンは、聞こえるのかいなと声量を心配。が、ちゃんと聞こえました。そこはそれ、世界中で活躍した一流歌手ですから(そんでも、ヘンドリクスのゾフィーみたいに、さーっぱり聞こえなかったってぇのもある。まあね、フィガロの結婚とバラの騎士じゃ、オケの厚みが違うわね。そんでも、カラヤンは、ゾフィーを歌うローテンベルガーに、とにかく小さく歌ってくれ、私が指揮するから大丈夫と言ったとか。で、ちゃんと聞こえたんだと。なるほど、友達が入ってた学生オケに1日だけ練習を付けにやってきたカラヤン、「小さく小さく」の一点張りだったと。)。私がこの公演(フィガロの話に戻ってます)で印象的だったのは、トーマス・ハンプソンとキャロル・ヴァネスの伯爵夫妻。声はノーブルで、歌も立派だった。当時、日本じゃ全然騒がれてなかったけど、その後の活躍は周知の通り。特に、キャロス・ヴァネス。後にサントリー・ホールでのソロ・コンサートに行って、声量にびっくりした。当時、トゥーランドットと言えばゲーナ・ディミトローヴァ(猛声と称された)。私、オペラでもソロ・コンサートでも聴いて、たしかにすごそうだったけど(この微妙な表現)、ヴァネスの歌うトゥーランドット(のアリア)、すさまじかった。また、メトのフィガロに戻って。指揮はレヴァイン。レヴァインにしごかれてかなり上手になったと評判のオケでしたが、序曲はなんだかロッシーニみたいだった。

アメをくれたって、今思えば……

2012-10-23 20:41:43 | インポート
ほら、同じような人を好きになっちゃうって言うから(ボニーへの浮気をポップ様に謝ってる私)。ボニーが初めてクライバーに会った時、気むずかしい人だと聞いてたのにとっても優しくて、ポップに似てるって言ってアメ(お菓子だったかな)をくれたって。この話、今聞くとなーるほどって。だって、クライバー、ポップんとこにおしかけ同棲しようとしたっていうからね。ただ、私は、ポップとボニーはそんなに似てるとは思いません。歌も芝居もポップの方がずっとアグレッシヴ。

ポップ様、ごめんなさい、浮気しそうでした

2012-10-23 14:19:11 | インポート
フィガロの結婚は、よく行ったなー。残念ながら、ウィーン国立歌劇場の初めての来日公演の伝説的なやつ(ベーム、ポップ、プライ等々)は、就活とぶつかって行けなかった。当時、就活解禁日は4年生の10月1日。で、フィガロの初日は9月30日あたりじゃなかったっけ。2回目以降はよく行きました。2回目は、ダブルキャストの表の方はヤノヴィッツとヘンドリクスでテレビ放送もされましたが、私は裏(モルトヴェアヌ、ボロウスカ)の方にあたっちゃって。Resto non rico(それ以上はいうまい。フィガロのアリアの歌詞)。何回目か(クライバーのバラの騎士の回)のアバドのはよかった。スザンナは、バーバラ・ボニー。例のアリア(Giunse alfin il moment)、装飾音を入れて絶妙。私、スザンナはルチア・ポップを超えるものはないと固く信じているのですが、こんときは浮気しそうになった。そのルチア・ポップは、ミュンヘンオペラで伯爵夫人を聴きました。

サービスされたと勘違い(歌詞の読替)

2012-10-22 09:20:48 | インポート
外国のオペラの日本公演では、たまに歌詞を日本語に置き換えて歌ってくれます(サービス)。パヴァロッティは、「オブリガート」を「ありがーと」に代えて歌ったし(この読替は気が利いてる。発音は似てるし意味は同じ。ただ、プレッシャーからかパヴァロッティはとちった。)。この手のサービスは、洋の東西を問わずうけるようで。千代の富士がパリ公演で、「オール・ヴォワール」と言ったらフランス人は大喝采だった。なかには、サービスされたと勘違いすることも。まだ字幕が舞台に出る前のフィガロの結婚では、第3幕で伯爵が「tasca rimasta」と歌うたびに観客は大笑い。「(辞令は)ポケットの中にあった」という意味だから笑うところじゃないのに。これ、発音は「タスカ・リマスタ」。「助かりまスた」に聞こえる。なもんだから、観客が日本語で歌ってくれたと勘違いして喜んでいたのでした。何が助かったかはどうでもよくて。今では、字幕がつくから、この場面で笑い声はおきなくなりました(場面からして、助かるとか助かんないとか言うはずはないから)。

ひがんでるんじゃないですから

2012-10-21 08:31:53 | インポート
肝心のフィガロ、重いし、ちょっと遅れるし、最後伸ばすところで力むし、落ちたところもあった(伯爵の「カリーナ」を苦々しく真似るところなんざ、忘れないでほしい)。なもんで、拍手は遠慮。でも、会場からは大喝采を受けてました。イケメンのようで(舞台が遠くてよく分かんない)。だからって、ひがんでるんじゃないですから。ペーター・シュナイダーの指揮はゆっくりテンポ。何百回と聴き、好きでクラリネットでもよく吹いた序曲が新鮮。この曲の木管楽器の早いパッセージを一音ずつタンギングするって珍しいんじゃなかろか。ホルンもこんなん吹いてたんだ……とか。こないだのサロメは大編成。今回は、オケピットがらがら。普通は、指揮者はオケに分け入って登場しますが、分け入る人がいない所を歩いてた。それでも響きは豊か。第4幕の木々の背景の色がだんだん変わる。最初は濃紺(夜中)。最後は白々と。夜があけたんですね(喜劇は24時間のドタバタの物語)。いい大人たちが一晩中大騒ぎしてたんだ、それも異性を求めて。ご苦労様です。