拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

有馬記念から「オテロ」「トリスタン」を連想

2015-10-18 09:42:59 | 音楽
例によって昨年の有馬記念の録画を見て、当日のことを思い出す。最後の直線で先を行く馬にジェンティルドンナが並びかける。しかし、前の馬もしぶとい。「だめかっ」と思った次の瞬間、抜けた!3/4馬身差をつけて一着でゴールイン。この感じ、オペラでもあった。まず「オテロ」(ヴェルディ)。冒頭、キプロスの港で人々がオテロの乗った船の到着を見守っている。嵐。船は木の葉のように揺れ、いったんは見えなくなる(だめかっ)……が、見事生還。そしてオテロの第一声が響き渡る(Esultate!=喜べ!)。もう一つは「トリスタンとイゾルデ」(ヴァーグナー)。第3幕で、瀕死のトリスタンがイゾルデを待つ。が、イゾルデの乗った船を待ち構えるのは海の難所。いったんは諦めたトリスタンが「Verloren!」(失われた!)と叫ぶ(だめかっ)。が、一転、喜びの声がこだまする(Heiha! Hei ha ha ha ha!)。そしてジェンティルは先頭でゴールを駆け抜けたのだった。