拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

14歳

2019-10-31 09:57:24 | 日記
源氏物語の「少女」(第21巻)を読んだら源氏の君は30歳越えで、その息子の恋バナが話の中心。お相手の少女は14歳で、関係をしてしまって周囲が大慌てという話である。14歳!ジュリエットもロミオと恋に落ちて一夜を共にしたのが14歳だった(ゼッフィレッリの映画でこの役を演じたオリビア・ハッセーは当時16歳。映画史上最も役の年齢に近かった)。「バラの騎士」のゾフィーも14歳。だが、ゾフィーは婚約者のバロン・オックス(私ではない)はもちろん、真に落ちた恋の相手のオクタヴィアンとも関係を結ぶ前にオペラは終わっている。とか書いてたら、いろんな想像が頭をよぎる。最後のシーンで連れだって宿を出て行った先はどこだろう?ゾフィーをオクタヴィアンにとられたバロン・オックスとオクタヴィアンをゾフィーにとられた元帥夫人のその後はそれぞれどうなるのだろう?この二人が関係を結ぶということはありえないだろうか?あるわけないでしょっという人々は歴代のバロン・オックスを歌ったオットー・エーデルマンを初めとする名手の「ひひおやじ」ぶりが頭にあるからだ。最近のギュンター・グロイスベックのオックスだったら若造よりずっといいと思う人もいるかもしれない。それにしても、源氏物語は源氏の君が30を超えたところでもう次世代の恋バナが登場した。「男はつらいよ」も最後の方は寅さんではなく光男の恋バナが中心になって、寅さんはそれを応援するというパターンになっていた。その「男はつらいよ」の新作が公開されるという。渥美清さん亡き後の「男はつらいよ」ってどうなのだろう。まさか、寅さんがCGで登場ってことはないだろうが……いや、技術的には可能である。スターウォーズの最新作の予告編を見ると、故人となったレイア姫(キャリー・フィッシャー)が登場するようだし、美空ひばりさんが新曲を歌う映像だってある。でも、山田洋次監督がするかな、そういうこと。

恋バナ

2019-10-30 10:12:41 | 日記
人の恋バナは最高の酒の肴である。数日前も普段は厳格な佇まいでいらっしゃる某超才女の方の恋バナを聞き出したのは最近にない大収穫であり、たちどころに紹興酒の瓶が二本空になった(が、酔っ払ってたので、話の内容を失念したのは残念である)。だが、みんながみなお話し下さるとは限らない。傷つくのがいやだと言って恋愛を避けてる人もいる(朝ドラのキミちゃんは、胸が締め付けられる思いを「面白い」と言っていたが)。まあね、今避けていても、三つ子の魂百まで、惚れっぽい体質は死ぬまで変わらないだろうから、そのうちまた同じことを繰り返すのだろう。そうなったら私に話してちょうだい。お酒をおごりますよー!恋バナと言えば、源氏物語。カンレキになって確実に私の中になんらかの化学変化が起きたのだろうか、すでに第20巻に突入。前回挫折したときの倍まで進んだ。と言ってもまだ折り返し地点にも達していない。しばらくは「浮気」をしないで源氏物語に専心しよう。それにしても、書き手の紫式部の人物描写は容赦がない。源氏の君のような麗人はどこまでも素晴らしく、逆に、源氏の恋人の一人の「末摘花」のことなどは「何一つ取り柄がない」とこき下ろしている。「頭が痛くなってきたから今日の話はここまで」と言って話を打ち切った巻もあった。中学のとき、国語か歴史かで紫式部と清少納言のことを習ったとき、清少納言は勝ち気な出たがり屋、紫式部は静かで優しい人という漠然としたイメージを持ったが、これは、今から思うと紫式部の情報操作によるものである。紫式部が清少納言のことを「出しゃばりでいやな人」と書いていて、それを真に受けたのだ。だが、実際、どちらがどうかなんて分からない。いや、知ってる人(専門家)がいるかもしれない、是非、真実を教えてもらいたいものである。

ウェールズ~イングランド~アーモンドアイ

2019-10-29 20:11:29 | 日記
来日中のチャールズ皇太子がラグビーの陣中見舞いに行ったというからイングランド?と思ったらウェールズだった。そっか、チャールズ皇太子は、プリンス・オブ・ウェールズって称号もお持ちだからか。ちょうど再放送してた「ヨーロッパ鉄道の旅」で関口知宏さんが訪ねてたのがウェールズ。ウェールズにはウェールズ語という独自の言語があるのだが、その昔イングランドに臣従していた時代、イングランドによってその使用が禁止されていた。その後公用語として復活。今では市民がウェールズ語で日常会話ができるところまで浸透しているそうで、駅名なども、英語とウェールズ語で併記。左から駅に向かうとウェールズ語の駅名が見えて、右からだと英語……ってそんな感じだそうだ。言葉だけではない。国旗も国歌も独自のものがある。その国旗のことだが、イギリス連邦の国旗は連邦を構成している諸国の国旗をミックスさせたものなのだが、ウェールズの国旗(レッド・ドラゴン)が入ってないのはウェールズが王国ではなく公国だったから。そこがウェールズの方々の憤懣やるかたのないところ。そうそう、ウェールズは男声合唱がさかんなんだって。だが、ウェールズ出身の歌手で真っ先に思い浮かぶのはソプラノのギネス・ジョーンズである。国歌と言えば、ラグビーのイングランド戦で、試合前に歌われた国歌は一般にイギリス国歌として認知されている、(移動ドで)ドドレシードレ、ミミファミーレド、レドシドーってあれ。そっか、イングランドではイギリス国歌がイングランド国歌なわけね。イングランドとニュージーランドの試合を見たけどイングランドは強かったねー。そのイングランドと当たるのは準決勝でウェールズを下した南アフリカ。日本人の多くは、日本を負かした南アフリカに優勝してほしいと思ってるそうだが、決勝戦でイングランドとウェールズが当たるってことになったら、これはこれで相当に興味深かった。強いといえば、(いきなり話は変わりますが)アーモンドアイはホントに強かったなー。いえ、競馬の天皇賞の話です。私にとって、歴代最愛の牝馬はジェンティルドンナだけど、歴代最強牝馬と言ったら、もうシャッポ(帽子)を脱いで認めます。それはアイちゃんです。

スカボロー餃子

2019-10-27 09:25:51 | グルメ

波多野睦美さんのコンサートは題名が「スカボロー・フェア」というぐらいだから当然サイモンとガーファンクルが世に広めた題名曲もプログラムに入っていた。この歌の歌詞はハーブがたくさん出てくるので有名。いったんこの話は置いといて(昔の「ジェスチャー」という番組では「置いといて」を意味するジェスチャーがあった)。某激安スーパーに行ったら餃子の皮が安い。30枚入って65円である(近所のスーパーのは、特売日に88円で24枚)。それを買って昨夜は久々に餃子。そうだ!スカボロー・フェアに出てくるハーブを使おう!ここで、冒頭の話に戻る。パセリ、セージ、ローズマリー、タイム、これらに加えて歌詞にはないバジルもぶちこんで西洋風。いつものニンニクはパス。油もオリーブオイルにして、名付けて「スカボロー餃子」。併せる酒も、餃子のときは普段は紹興酒だが当然ワイン。で、お味は?やっぱ、いつもの方がいいかな。それより、せっかく餃子を作ったのに紹興酒が減らなかったのが残念。冷蔵庫の中に飲みかけの紹興酒の瓶がごろごろある。いずれも歌の会のアフターで、中華に行って、みんなが帰りたくなった頃、やめろと言われているのに強引に注文して、で、責任をとって持って帰った瓶である。因みに、今回の餃子の皮は、安いことは安いが薄かった。トータルの小麦粉の量はいつもの24枚入りと変わらなそう(いや、もっと少ないかも)。いずれにせよ、豚肉150gをはじめ具の量はいつもと同じだから、30個をぺろっと食した昨夜であった。

「汚れなき悪戯」に響くBWV4

2019-10-26 19:16:40 | 音楽
波多野睦美さんのコンサートでは波多野さんが映画「汚れなき悪戯」の劇中歌を歌い、ギターの大萩康司さんは映画「禁じられた遊び」ん中の有名なギターのソロを弾いた(この曲に「愛のロマンス」て名前があるのを初めて知った)。この二つの映画の題名、私の頭の中でよく混同するのだが、よくよく見ると、そんなに似た題名ではない。「汚れなき」と「禁じられた」では全然意味が違う。だが「悪戯」と「遊び」はどっちも子供のすることと言うことで共通だし、「汚れなき」の「汚れ」の部分と「禁じられた」がどちらもネガティヴイメージなので私の頭は二つを連結してしまうのだろう。もともと「汚れなき悪戯」のタイトルは「マルセリーノ、パンと葡萄酒」である。こっちだったら混同のしようがない。大萩さんの弾く「禁じられた遊び」は最高にシックで美しかった。「汚れなき悪戯」は、波多野さんの解説トークによると、昨年、映画のリメイクがあったそうだ。リメイク前の古い映画のことはもう何度も書いているが、最後に書いたときも「また書く」と予告しているから開き直ろう(4度目の正直)。こういう話である。テレビでこの映画を見ていたときのこと、マルセリーノに奇跡が起きて、マルセリーノが育った修道院が巡礼の地となった最終盤、バッハのカンタータ第4番の最初の合唱が聞こえてきた。そして、曲が「ハレールーヤー」で終わるそのタイミングで「Fin」の文字。感動的だった。ところが、その次にやはりテレビでこの映画をみたとき、同じ場面で使われた曲が別の曲になっている。スターウォーズのエピソードⅥ(ジェダイの帰還)も最終盤、映像と音楽が入れ替わっているが、あれはルーカスが意図してしたことだ。しかし、こっちは大昔の映画だから音楽のすげ替えは制作者の意図ではないだろう。いったい、誰が何の権限でもって音楽をすげ替えたのだろう?いや、BWV4の方がすげ替えだったのかもしれない。いまだに答の知れない謎である。で、波多野さんの歌であるが、「イタリア語で歌う」とおっしゃったとおり、「マルチェリーノ」と発音されていた。映画はスペイン映画であるが、ストーリーは中世イタリアの民間伝承をもとにしているという(プログラムより)。因みに、今回のブログのタイトルだが、「マルセリーノ、パンと葡萄酒」にしようと思ったら過去3回、毎度そのタイトルを使っているので今回は変えてみた。今回のもう一つのテーマ、「禁じられた遊び」に因んだ話も。中学のときクラスでギターが大流行して、例に漏れず、私も弾いていた。で、「禁じられた遊び」を練習した。練習したことは覚えているが、ちゃんと弾けた記憶はない。そういえば、大ヴァイオリニストのパガニーニは一時ギターに凝って、ヴァイオリンを弾かないでギターばっかり弾いていた時期があったそうだ。

映画「ロミオとジュリエット」(波多野睦美さんのコンサート)

2019-10-25 09:21:55 | 音楽
波多野睦美さんが大萩康司さんのギター伴奏で映画音楽を歌うというコンサートに行ってきた。波多野睦美さんは古楽界では知らぬ人のない巨星であるが、映画音楽を歌うってどんなだろう。と思っていたが、いやいや素敵なコンサートでありました。ノンビブラートの声とギター伴奏のコラボはシックの一言。朗読もあってそれはそれは優雅でありました。曲は「ムーン・リバー」「スカボロー・フェア」等々の映画音楽の有名どころのほか、ダウランドや(ど真ん中ストライク!)、スペイン民謡などもあった。真面目な曲の感想などは誰かが的確に書くだろうから、以下、私らしい感想文。曲間で波多野さんが解説をお話し下さるのだがこれがまた興味深い。最近ラグビーで話題のアイルランドの曲もあったのだが、アイルランド語の発音が難しくて話せる人がいない、ただ一人、神奈川県に専門家がいらしてその方に習ったのだそうだ。それから、ギター用の編曲をされたのが今年30歳におなりの角田隆太さんって方で、え?つのださんって言ったらもしかして?当たり。リュート奏者のつのだたかしさんのご子息だそうだ(ってことは、漫画家のつのだじろうさんとミュージシャンのつのだひろさんの甥っ子さんってことだ)。実は事前にちらしを見て楽しみにしていた曲がある。映画「ロミオとジュリエット」の「若さとはなんだろう」って曲。そうか、この曲のタイトルはこう訳すのか。私、中一のときクラスの友達とみんなでこの映画を観に行って、あまりにオリビア・ハッセーが可愛くてびっくりしたが(上半身ヌードにどきどきしたが)、ニーノ・ロータの音楽も良くて、私、主題歌のレコードを買って(ドーナツ盤って分かる?45回転の小さなレコード)、♪What is a youth?……って歌ってた。その曲が聴けると思ってそれが楽しみだったのだが、会場でもらったプラグラムに「1960年版の映画」と書いてある。え?おかしい。私が観たのは1971年である(中一のときだから)。たしかにそのときが初公開ではなかった。学校で陸上部の先輩に「オリビア・ハッセーが可愛かった」と言ったら、「お前ら古い。おれたちゃもっと前に見てて、オリビア・ハッセーが可愛いなんて話はずっと昔からしてた」とえばられたから。だからと言って10年前の映画ってことはないだろう。はたして歌われるのは?……やはりお目当ての曲だった。後で調べたら1968年の映画だっていうからプログラムの校正ミスだろう。まあね。半世紀前の話だから、気がつく人なんざ皆無に違いない。因みに、他の映画で公開年を正確に覚えているのはスターウォーズの第1作(エピソードⅣ)。1977年である。私が大学に入った年である。波多野睦美さんのコンサートの話に戻る。唯一この日に歌われたオペラがアンコールのカルメン。波多野睦美さんのカルメン!ちょっとびっくりしたが、ギター伴奏でのハバネラはとても良かった。この日一番大きな声を出されていた……が、決して声が割れないところはさすがである。

けいば

2019-10-24 22:04:12 | 日記
前回、たまたま楽器を演奏していた私が「歌も歌うんですね」と言われたことを引き合いにして、人のイメージは時と場所によって異なるって話をした。そういえば、こないだアサイチに某女優さんが出てて、私などお顔を拝見した瞬間「馬女(うまじょ=競馬ファンの女性)がNHKに出てる!」と思ったのだが、番組中競馬の「け」の字も言わない。で、この方についてのWikiのページを見たら、やはり競馬の「け」の字も書いてなくて、書いてあるのは「ピアノが上手い」「ハープが上手い」「絵が上手」って話ばかり。だからNHKとWikiだけを見た人は、この方に「深窓のお嬢様」のイメージを持つのだろうが、競馬中継でこの人を知った人にとっては「炎の馬券師」である。場所によってイメージが違うのはこの方のせいではない。Wikiだって、結局は記事を書いてる人の主観だから書かれている人のすべてが分かるわけではない。そのことをあらためて感じた次第である。別に芸術好きが競馬好きで悪いわけはない。悪いと言われたら私など立つ瀬がない。なにせ、幼稚園のとき「好きな絵を書け」と言われて競馬で各馬が第四コーナーを回るあたりの絵を書いて、騎手がみんなお尻をあげてる、なかなか観察眼がよい、と褒められた私である。だが、そこはギャンブル。NHKなどはその昔競馬中継をしなかった。その後、大きなレースに限って放送するようになって、わが愛しのジェンティルドンナがラストランの有馬記念で勝ったことなどは7時のニュースでも報道してくれてうれしかった(伝えたのは当時MCだった守本アナである)。ついこないだなどはディープインパクトの特集番組が放送されていた。それでもネガティヴなイメージが完全に払拭されたとはまだ思えない。もしかしたら「けいば」という言葉がいけないのかな。この三文字に古くからのネガティヴイメージがしみこんでる感じである。いっそ言葉を変えたらどうだろう。因みに英語では「ホースレーシング」と言うそうだ。ドイツ語では?習ったことがないので今回初めて和独を引いて調べた。「Pferderennen」だって。へー、面白い。直訳すると「馬走り」だ。因みに、私が競馬好きになったきっかけは、レースを見てると自分が陸上競技をやってたときのことをまざまざと思い出して、人間も馬も一緒だなー、と思ったことである。例えば、レースの途中で大きく他馬を引き離して先頭を走ってる馬がいても大概は最後に失速してビリになる。私は短距離(100mハードル)が専門だったが、たまに長距離の試合にかり出されて、で、短距離のつもりでダッシュしてあっという間に先頭に立ったが後に失速して70人余りに抜かれたことがある。序盤にセーブしてスタミナを温存することを「足をためる」と言い、逆に後半失速するくらいに前半飛ばすことを「足を使う」と言うのだが、この用語例は陸上競技と競馬でまったく同じである。抜かれたといえば、高校3年生の体育祭のときのこと。その高校では生まれ年で全体を四つの組に分けて戦うのだが、私は吹奏楽部員ですっかり「文化系」の人間になっていたにもかかわらず、「昔の名前」の威光でもって白組のリレーの選手に選ばれた。で、スタート直後先頭に立ったがその後全員に抜かれてビリになった。これは足を使うもなにもない。単に、3年間のブランクで息が続かなくなっただけである。

通唱会の恥はかき捨て

2019-10-23 08:49:52 | 音楽
昨日は四季(ハイドン)の通唱会。もう通唱会は長いから楽しみ方(どのパートをやってもいい)を知ってるつもり。あれもこれもやろうと思ったら必要なのは楽譜の準備である。楽器の専用の楽譜を作ったり、歌の楽譜に楽器のパートを貼り付けたり……楽しめるかどうかはこの事前準備にかかっていて、これが終わると始まる前から既に達成感である。で、本番。楽器席に座ってクラリネットがある曲はクラリネット。その他の曲で何曲かヴァイオリンをこっそり弾いて、あとは歌。合唱はアルトを中心、ソロはテナーを中心に歌って存分に楽しませていただきました。主催者の方々、ありがとうございました。だが、そこは私。オチがないはずはない。クラリネットの一番おいしいところでまさかの楽譜の一段飛ばし。まったく、私ったらなんでこうなのだろう。仕方がない。これが私である。ちょっと驚いたのは、昨日初めてお会いした方に「歌も歌うんですね」と言われたこと。一応「合唱団員」である。イメージは場所によって変わる。アルトを歌ってる合唱団で「男声も歌えるんですね」と言われたときもびっくり。一応男である。今後も通唱会が目白押し。バッハのモテット、ハイドンの天地創造、そして私が主催するベートーヴェンのミサ・ソレムニス。会場も確保したからぼちぼちミサソレのサイトを立ち上げよう。今回の話に戻る。もう一つオチがあった(いや、もう一つどころではない。打ち上げで財布を忘れそうになるし……まあそれは置いといて)。私、アンコールにメサイアのハレルヤコーラスと終曲をやるもんだと思い込んでいて、この数日、すべての時間をそのヴァイオリン・パートの練習に費やしていた。いよいよ四季が終わってメサイア!♪レーラシラッと練習してたらお隣のY先生が「メサイアはやりませんよ」。へっ?である。勘違いしてたのは私だけ。だがいい。3rdポジション(高い音を出すときの指遣い)の練習になった。これはどこかで活きるだろう。ミサソレのソロ・ヴァイオリンで?とーんでもない。私はクラリネットを吹くし。どなたか弾ける方を絶賛大募集です!(とか言って最悪だーれもいなかったら自分でやろうかと密かに思ってる)

♪Sie liebt dich(yeah,yeah,yeah,yeah)

2019-10-22 09:33:23 | 音楽
(承前)本家(ABBA)の「Thank you for the music」も出だしはソロもピアノもシック。だが、「So I say」からコーラスになってオケも入って来て歌声喫茶みたいになる。まあ当然だ。ABBAはコーラスグループだし。これも聴いてみるとなかなかよいものだ。そのほかYoutubeが私に必ず勧めてくるのはVoces8の歌うバッハの「Singet dem Herrn ein neues Lied」(モテット第1番)。第一コアのソプラノをエミリー・ディケンズさんが歌っているこの映像が私の大のお気に入り。エミリーさんがやめて、いつの間にかカウンターテナーの一人も女性アルトと入れ替わっている。もともとこのグループはメンバーの入れ替わりが激しいらしいが、私にとってのVoces8は件の映像をずっと見ているせいもあって、エミリーさんがいたときのメンバーで固定。さて、この曲を聴き終わってほっといたら自動的に次の曲が始まった。「She loves you」(ビートルズ)である。因みに、ビートルズはこの曲をドイツ語でも歌っている(このグループはブレイクする前、ハンブルクによく歌いに行っていた)。その歌詞は「Sie liebt dich」!もろ直訳である。さすが兄弟言語。だが、歌詞の意味はちょっと変えている。オリジナルは、「君、彼女にふられたと思ってる?昨日、彼女と会ったんだけどさ、彼女が思ってるのは君だよ……」って具合。これに対してドイツ語の方は、「君、彼女が僕のことを好きだと思ってる?昨日、彼女と会ったんだけどさ、彼女が思ってるのは君だよ……」って具合に微妙に三角関係になっている。それはそうと、私はビートルズが好きだが「She loves you」が特段に好きなわけではない。私はメンバーの中ではジョン・レノンが好きで、で、お気に入りはジョンがヴォーカルを務める「I am the walrus」。妙ちくりんな曲だからお勧めしない。私はその妙ちくりんさ加減が大好きである。「She loves you」に戻る。英語もドイツ語もこの後「yeah,yeah,yeah,yeah」(イェー、イェー、イェー、イェー)と歌うのだが、この「yeah」が「yes」の省略形であることを今電子辞書で初めてしった。因みに、やはりビートルズの初期の曲に「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!」と言うのがあるが、原題は「A Hard Day's Night」。邦題名とまったく違う。まったく違うから「ヤァ!」がなんの略かを考えるのは無意味である(今では、邦題名も「ア・ハードデイズ・ナイト」になっているらしい)。この曲もジョンの曲で、好きな曲の一つである。

「Thank you for the music」「Exultate Justi」

2019-10-21 19:15:17 | 音楽
Youtubeが最近私に映画音楽で勧めてくるのは二曲。いや、Youtubeのお勧めというより、私が好きで何度も聴くから検索上位に来ているわけだが、その一つは「マンマ・ミーア」のエンドロールで流れた「Thank you for the music」。これもともとはABBAの曲だそうで、私より一回り下の年代はABBAの曲を聴いて育ったというのだが、私はあまり聴かなかった。だからこの曲もこの映画で聴いたのが最初。アマンダ・セイフライドが切々と歌っているのがいいし、なんと言ってもピアノ伴奏がめちゃくちゃシックである。その後、本家の歌を聴いたのだが、全然違う曲みたい。元気がよくて派手。すり込まれたせいもあるが、私は断然マンマ・ミーア版がいい。もう一つは「太陽の帝国」のやはりエンドロールで流れた「Exultate Justi」。作曲はかのジョン・ウィリアムズである。最初に聴いたのは、大学生のとき。飲んで帰れなくなって(ってことを私は40年前からやっている)、新宿の映画館に入って、当時は入れ替えなどなかったから朝になるまで三回は見ただろうか、それでしっかりすり込まれた。そうでなくても私はジョン・ウィリアムズの大ファンなのだが、最近気づいたことがある。私は自分が吹くもんだからクラリネットの音に敏感で、オケの中のクラリネットにいつも注意がいくのだが、ウィリアムズの音楽でクラリネットはあまり活躍しない。目立つのはなんと言ってもトランペット、それからホルンである。そうだ、もうじきスターウォーズ全9部作の完結編が公開される。音楽は当然ジョン・ウィリアムズ……当然と言ったが、ウィリアムズも相当高齢。スーパーマンもハリー・ポッターもシリーズの後半になるとウィリアムズがクレジットされるのはテーマ音楽だけ。それに対し、スターウォーズは、本編の作曲もウィリアムズである(アシスタントがいるようだが)。よくぞ最後まで書いてくれた。そう、私の人生はウィリアムズの音楽とともにあったというべきである。

桶ゲム

2019-10-20 14:53:10 | 音楽

昨日のシュッツを歌う会では桶ゲムのレクイエムを歌った。正しくはオケゲムであるが、漱石が「猫」の中で、飼い主の奥方にローマ皇帝のタークイン・ゼ・プラウドのことを「樽金」と言わせたのを真似て、桶ゲムと変換して喜んでいたら、パソコンもその悪い遊びにはまったようで、変換の第一候補が桶ゲムになってしまった。だからそのままにしておく。その桶ゲムのレクイエムは、現存する最古のポリフォニーによるレクイエム(先輩のデュファイのものは失われてしまっている)。そして、この曲のレコードは私が学生時代、初めて買ったルネサンス期の曲のものであったから思い入れもひとしおである。この時代、まだ3度の音(ドレミのミ)が確立してなかった時代で、その響きは独特(第九の第一楽章の出だし(第三音がない)の感じである)。皆川先生の本に、「桶ゲムの音楽には近代音楽の禁じ手が全部つまっている」とあった。リズムもものすごい変化球が仕込まれている。上から三つ目のパートだけリズムが異次元である(写真)。で、誰がこのパートを歌うかって話になって、一人一人好きなパートをとっていったら最後これだけ残ってしまった。そういうのを引き受けるのが主催者の役目である。途中までなんとかついていったが、早々に限界が到来。頭ん中のメモリーがいっぱいになってしまった。次回までさらっておきます。さて、この日、シュッツを歌う会だからもちろんシュッツを歌ったのだが、ソプラノのパートにヴァイオリンをかぶせてみた。歌のじゃまになってはいけないと気を遣いながら弾いたのだが、弾きながらソプラノの声がよく聞こえたから、ってことはヴァイオリンが鳴りすぎてないということで、弾き終わってからソプラノのメンバーも「大丈夫」と言ってくれたので一安心。結構、シュッツにヴァイオリンが合ったと思う。例えば「Ich danke」の出だしのソプラノの長く伸ばす「ラ」に併せた開放弦の「ラ」などは「これぞバロック!」って響きになって面白かった。因みにバスのパートはいつも通りガンバが併せてくれる。ありがたい限りである。アフターでみなと話したのだが、もともとこの集まりは本番とかを予定しない「楽しむ会」であったが、発表会をやりたいと思うメンバーが少なからずおられるようだ。過去、教会主催のコンサートに10分くらい出演したこともあり、たしかにいい経験だった。考えてみよう。それとはまた別の話だが、シュッツの「Geistliche-chormusik」(宗教的合唱曲集)をぶっつけで全曲通す会(通唱会的)があってもいいねって話も出た。これは名案である。これこそまじめに考えてみよう。

ワッタ(バッタ)

2019-10-19 14:01:54 | 言葉
いづれの御時にか……時代が特定されぬようぼかして書くが、私が10代の頃の話である。だったら「昭和」に決まってる。部活動の一つ上の学年にあこがれのお姉様がいて……いや、その前に、その話を書く気になったきっかけを書いておこう。今朝、自然番組を見ていたら、「スジグロシロチョウ」っていう蝶々が出てきて、それで気がついたのだが、「モンシロチョウ」は紋が白いのではなく、紋のついた白蝶なのだと合点がいき、すると、「モンシロ・チョウ」ではなく「モン・シロチョウ」と読むべきだ、意味を考えて切らなければいけないのは何も歌詞だけではない、と思ったところで、先の話になる。そのお姉様=Y口さんのことを思い出したのである。Y口さんは才気とウィットに富んだ方で、あるとき、部日誌に部員を虫に例えてあだ名を付けていた(モンシロチョウからY口さんを連想したのはそのせいである)。そのほとんどは、末尾に「ムシ」が付いていた。例えば「ムラタさん」だったら「ムラリンコロムシ」と言った具合である。その中で異色だったのが「イワタさん」に付けられた名前。「ワッタ」である。おお!40年以上経った今でもそれを読んだときの感動が蘇る。なんという才気煥発ぶりだろう。そのY口さんとは、同じ部に属していたときはあまりお話をしなかったが、互いに大学生になった頃仲良くなって、何度か飲みにいったことがある。残念ながら、Y口さんは当事既に彼氏持ちで、深い関係になることはなかった。もう40年お会いしてない。今度是非お会いして、「ムラリンコロムシ」が「ムラリン・コロムシ」なのか、「ムラ・リンコロムシ」なのか、はたまた「ム・ラリンコロムシ」なのかを伺ってみたい。

♪ハットリカンゾウにんじゃでござる

2019-10-19 13:14:36 | 音楽
新しい朝ドラのロールクレジットに「甲賀市のみなさん」とある。申し訳ないが「甲賀」で仇役をイメージしてしまうのは「忍者ハットリくん」のせいである。主人公のハットリ君が伊賀者であるのに対し、ライバルのケムマキは甲賀者。しょっちゅう争っていた。「伊賀の影丸」も名前通り伊賀者である。「伊賀の影丸」の主題歌は覚えてるぞ。♪まっかなー、たーいよー……(中略)かげまるー、かがまるー……ん?違うぞ、♪ふじまるー、ふじまるー……そうだ、こっちが正しい、「風のフジ丸」の主題歌だった。それから、出だしの「まっかなー、たーいよー」は「ハリマオ」である。しかもハリマオは忍者じゃない。だめだ、歌はつなぎ合わさるし、歌詞も勝手に変えちゃってるしで「覚えてるぞ」どころではない。でも「ハットリくん」の主題歌のメロディーはまごうことなく覚えてる。でも歌詞がなー。「はっとりかんぞうにんじゃでござる」の前、意味のない言葉が続いていたけどなんだっけ。♪やんやんやんぱらりん……違う。るんるんるんぱらりん……これも違う。降参。Toutubeで検索。だが、出てくるのは最近のアニメ作品ばかり。私が探してるのは私が子供の頃放送してたモノクロの実写版である。あった!♪ずんずんずんぱらりん、ちゃんちゃんちゃばらりん!「ぱらりん」は合ってた!?話を戻そう。伊賀と甲賀の話をしてたんだった。フジ丸は伊賀者かどうかは知らないが、ハットリくんにしろ影丸にしろ、伊賀者が物語の主人公になることが多いのは家康に仕えた服部半蔵の影響だろう(ハットリくんのフルネームは「はっとりかんぞう」である)。なに?服部半蔵が忍者だったのは初代だけで、家康に仕えた二代目以降は忍者じゃない?へーえ(Wiki情報)。もしかして、半蔵門線の半蔵門は服部半蔵がゆかり?これはそうらしい(別の説もあるようだが)。

三度目の正直(結婚)

2019-10-17 21:38:15 | 日記
過去、二度断念したのは源氏物語の完読である。一度目は10代の頃。二度目は……たしかブログに書いたはずだ……あった、2013年に「今読んでる」と書いていて、その後「断念した」と書いている。だから二度目は50代。そして、三度目の正直でトライをしている今は60代に入ったばかりである。二度目のときも「一度目よりよっぽどよく分かって面白い」と言っていた。そりゃー、内容が内容だけに普通の10代で分かるものではない。橋田壽賀子と宇能鴻一郎を足して二で割って何倍かにしたような話である。そして今回、前回から10年経ってない時期での再々挑戦であるが、いっそう面白い。私の50代と60代の間にいかなる化学変化があったのだろうか。例えば、前回は「『いつ、いたしたか』がよく分からん。源氏の君が人妻の寝間に忍んで行って、なにやら問答しているうちに朝が来た。へ?いたさなかったの?ところが、その後の展開を読むといたしたらしい」などと下品な感想を記しているが(まったく、この「下品さ」「下司(げす)さ」加減は10代から変わらぬ私の一貫した属性である)、そこんとこは今回軽くクリアー!あっ、やったんだな、とすぐ分かる。ところが一つ分かるとまた次の疑問がわいてくる。タダなので文句を言いながらも相変わらず与謝野晶子の訳で読んでいるのだが、そうやって源氏が事をし終えると「結婚した」という記述が続く。え?「結婚した」=「やった」ってことなの?この表現は紫式部自身が使った表現?それとも与謝野晶子流の表現?一つ思い当たることがある。「What's Michael」に出てくる雌猫の「ニャジラ」は雄雌ひっくるめて最強の存在(私が愛してやまないジェンティルドンナのごとし(こっちは馬だが))。そんなニャジラにもさかりがついて町中にフェロモンをまき散らす。それに誘われて多くの雄猫がフェロモンの元にたどり着くとそこにいるのはニャジラ。ぎょっとする雄たち。しかし、雄には選択権はない。次々とニャジラに飛びかかるがニャジラのネコパンチで遠くふっとばされる。その哀れな雄どもがニャジラに飛びかかるとき口々に叫ぶ台詞が「ニャジラさん、結婚して下さい」であった。そのシーンを読んで息がつまるほど笑い転げた私であったが一つ引っかかったのは「結婚」という言葉の用法。それと同じ用法を源氏物語で発見したわけである。まあとにかく、前回は源氏が引き取った幼妻(紫の上)と「実質的な結婚をする」ところくらいで挫折したのだが(この行為は、現代なら監護者性交等罪だ(と以前にも書いた))、今回、最初から読み返してあっという間にそこんとこを通りすぎた。かなりいけそうである。といっても、決定的につらいところがある。文中いたるところに短歌が出てくるのだ。源氏と女性たちの会話のキャッチボールである。今なら、さながらラインでのやりとりってところだろうが、この短歌がさっぱり分からない。鎌倉時代、天皇を頂点とする貴族の間では和歌が大はやり。これを理解しない東国武士などは人間扱いされていなかった、という。これこそが「下司」であり、まさしく私は下司である。それにしても、源氏の君はこれ以上ないほどの美男子であってかつ超まめお君である。ずるい。美男子にマメに動かれてしまったら他の男は立つ瀬がない。同様におしんだってずるい。あんなに行商の魚の値段を安くして、しかもサービス満点とくれば、他の行商人の立つ瀬がない。脚本家は「おしんには商才がある」と書きたいのだろうが、私に言わせれば、値段を安くするなんざ一番能のない手段である(もとでがあれば誰でもできる)。長くなったのでここいらにする。今日のタイトルだと、私が三度目の結婚に挑むように読めるかもしれないが、そうでないことは、ここまで読んで下さった方にはおわかりだろう(私は、マルとバツが一つずつついてから全く進展がない)。そういえば、FB友達のYさんが「三回結婚した」と書いていたから、へー、そんなに経験豊富なの!とびっくりしたら、「すべて同じ相手と」というオチがついていた。

変な形のピザ

2019-10-16 18:53:55 | グルメ

ピザ生地に豚ロースの薄切りを乗せてみた。なんだか前の日に作ったお好み焼き(広島風)と見まごう。どちらも冷蔵庫の余り物で作る点は同じであるが、もちろんピザはイースト菌で生地を膨らませるのに対してお好み焼きは粉を水でとくだけだからそこが決定的に違う。お好み焼きはフライパンで焼くが、ピザはオーブンで焼くところも違う。でも、頭ん中では若干混同が生じていて、焼き上がった後、思わずソースとマヨネーズを塗りたくなった。よし、今回は食べ物の話で終始しよう。こないだから挑戦していたぬか漬けはあえなく失敗。3日間手入れを忘れたら青カビが生えて、でもこれは取り除いて継続したが、またまた3日間手入れを忘れたら今度は白カビが生えた。最初から水が多すぎたようだ。なむさん、全量がゴミ箱行き。しかし、漬けていたきゅうりと人参はかなり美味かった。これは再挑戦する価値がある。ゴジラだって、1954年に東京を荒らした初代はオキシジェン・デストロイヤーで瞬時に白骨化した(海中の酸素を取り除いたら窒息するのは分かるが、なぜ瞬時に白骨化するかは疑問である)。その後、長いこと暴れ回ったのは二代目である。ということで、今、ぬか床の二代目を飼育中である。今度は水の量を減らしたから絶対成功するぞ!ぬかみそが似合う男になるのはもう時間の問題である。話は飛ぶが(食べ物の話ではあるが)、オリーブ油はサラダ油よりもずっと体にいいそうだ。だが、なぜ、日本では西洋料理のときしかオリーブ油を使わないのだろう?卵焼きを作るときだって、野菜炒めを作るときだって、そんなに体にいいんだったらオリーブ油を使えばよさそうなものだがサラダ油である。値段が高いからか?イタリアあたりだと逆にオリーブ油以外の油を使うのだろうか。ということで、わたくし、エブリタイム、オリーブ油を使うことをここに宣言する……いや、宣言しようと思ったが、さすがにオリーブ油で焼くお好み焼きってぇのはどうだろう。なんだかスカラ座に着物を着て行くような場違いな感じがしないでもない。まあいいや。変だったら某国の大統領みたいにしらっと前言を撤回しよう。最後にもう一つ。もし私が料理屋を出したら(これはWunschというよりTraumである)、そこのメニューに「変な形のピザ」を載せようと思う。