拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

グァルティエールの謎、解けた!?

2013-07-31 22:42:46 | インポート
マントヴァ公爵の偽名が「グァルティエール」である謎についての推理は続く。「イタリア料理大好き」さんからいただいたコメントで、イタリア名の「グァルティエーロ」がフランス風になった、ってとこまで来ましたが、残る問題は、なぜフランス風になったか、です。最初に思ったことはこう。原作は、ユーゴーの「王はお楽しみ」で、当初の台本もフランスが舞台。それで、フランス風の名前になった。それでも残る疑問。検閲に引っかかって舞台をイタリアに移した時になぜグァルティエーロに直さなかったんだろう?と考えながら、「慕わしき御名」を口ずさむ。「グァルティエール・マルデ~」(ミミーーーー、ミミーーー)。おっ、閃いた!ヴェルディの作曲は、検閲でひっかかるまでかなり進んでいた、という。このアリア(名曲)も、「グァルティエール・マルデ~」を軸にかなりできていたんではないか。ジルダがこの名前を口にする部分、とっても重要な部分で、言葉と音がぴったり合ってる。だから、今さら変えるわけにはいかなかった。どうだっぺ!この推理はかなりいけると思う(「ミ」を一個足せばいいって?この部分、歌ってみればそんなわけにはいかない、って分かります。)!

Gualtier Maldè、ちょっと変えるとゴルチエ

2013-07-31 09:09:34 | インポート
リゴレットのシーンを少し前に戻して。マントヴァ公爵は変装してジルダと密会し、「Gualtier Maldè」と名乗り、「貧乏だ」と言う(ウソこけ)。公爵が帰った後、ジルダは「Gualtier Maldè、慕わしき名」と歌います(名曲)。この後、公爵の家来に誘拐されるのですが。さて疑問。「Gualtier Maldè」って何語だい?検索して真っ先にて出てくるのは、「Gaultier」(ゴルチエ)。フランス人ですね。ブランド名(私には縁がない)。でも、aとuがひっくり返ってます。イタリア語のWikiで検索すると、該当なし、Gualtieri(iが加わる)の間違いでないかい?と出る。原作(フランスの戯曲の「王はお楽しみ」)にヒントがあるのかなー。

「とーの、とーの」「しめーた、そーであったかーーー」

2013-07-30 12:08:29 | インポート
ちょっと前の出題の答合わせ。にわかにご機嫌が変わった殿とはマントヴァ公爵でした。「喫茶アイドル」さん、正解です。リゴレットの第2幕の冒頭のマントヴァ公爵のアリアに挿入される合唱その2です。このアリア、有名でないようで、実は、冒頭のレチタティーヴォ、なんかのCMに使われてました(Ella mi fu rapita~レーレーレミーーファソーミー)。あの娘が誘拐された、と嘆いています。で、きれいなカヴァティーナが歌われた後、家来たちが「Duca,duca」(とーの、とーの(殿、殿))と歌いながらどやどやと入ってきて、昨晩、リゴレットの女をとっつかまえてきやしたぜ、と報告。これが挿入合唱その1。(♯3つ)「ミ♯レ、ファミ、ラソ、シラッ、ドッ、ミーー」。ここで、公爵、あの娘をさらったのは自分の家来で、ここに連れてきたんだ、と合点がいき、大喜びで「Ah,tutto il ciel non mi rapi」と叫ぶ(歌う)。直訳すると「ああ、天は私から全てを奪わなかった」なんだけど、子どもの頃読んだ訳では「しめーた、そーであったかーーー」。意訳ですが、よく音符に乗るから未だに覚えてます。で、多くの公演では、この後でカットで、リゴレットが入ってくるんですが、ほんとは、公爵の喜びのカバレッタが続く。そこに、「にわかに変わった殿のご機嫌」が入るわけです。

ハローじゃ可愛すぎるし、おいこらは借金とりみたいだし

2013-07-29 17:08:43 | インポート
まず、「屁だ」「嘔吐」の答合わせ。ヴァーグナーのラインゴルトの最後の場面で、雷神ドンナーが、蒸し暑さを解消するため雲や霧を呼び集めます。そんときの呼び声が「Heda! Heda! Hedo!」。「Heda」は、Duden(独独辞典)では「Hallo!」とある。にこっと笑って広げた手のひらの親指をほっぺに当てて「ハロー?」と言っても、家来(雲や霧)は来ないだろう。独和大辞典では「おい、こら」となってる。借金とりみたい。でも、命令だったら、こっちの方が感じが出てるか。コメントを下さった「おい、こら」さんは、ニックネームが正解です。ここのバリトン(と、金管との掛け合い)、最高にかっけー。(♭二つ。それぞれ二つ目の音が上がる。)「ファシー、ファレッ、ファシー」。因みに、ト書きでは、霧が立ちこめたところにドンナーのハンマーの一撃が下され、その後、幸福の神様のフローが空に虹をかける(このテナーもかっけー)。ということは、ト書きにはないけれど、ハンマーの一撃の後、一雨降ったのか。私にヴァーグナーの毒が回り始めたのは、「屁だ」を聴いたときから。

ヴェルレクとかけてあまちゃんと解く。

2013-07-27 19:23:08 | インポート
ヴェルディのレクイエム(のディエス・イレ)とかけて、あまちゃんの主題歌と解く。そのココロは、「三連符」。ディエス・イレ(♭二個):「レドシ、ドレミ、レドシ、ドーーレレ」。あまちゃん:「ソラシ、ドーー、シソミ、ラソラ、ソミド、ファミファ、ミレド、ファミファ、ミレド、ファミファ、ソファソ、ラソラ、シラシ(スットコドッコイドッコイドッコイ、スットコドッコイドッコイドッコイ=パーカッション)」

千客万来

2013-07-27 09:53:45 | インポート
「来る」「行く」といえば、この二つが同居するオペラの歌詞があった。「Gaeste kamen,Gaeste gingen.」。ここ、好きでガス(なんで片仮名に変換するんじゃ?光熱費か?)。この歌詞の意味、「客が来ては、去って行った」(千客万来)。それぞれ、過去形の複数形。ドイツ語で過去の話をするときは、普段は現在完了。過去形使うなんざさすが歌詞。音にぴったりはまるもんね。(移動ドで)「ファーレドーラー、ミー♯ソシラ」。曲分かった人、言ってちょ。「にわかに変わった殿のご機嫌」も分かってんだろ?恥ずかしくねーぞ、おらのブログ見てんのがばれたって。アダルトサイトじゃねーんだから。話変わって。今日、アキが自分のこと「アキ」って言った。聞きつけないぞ。普段は……「おら」だ。それにしても、「ペナルティーでアキがクビ」は納得いかねえ。なんも悪いことしてねーでねーか。悪いことしたのは太巻だろ?そいつが人をクビにするなんざ、盗人猛々しいってんだ。それから、鈴鹿ひろみの主演作「猫に育てられた犬」の猫と犬の名前がポスターに載ってた。猫=ミケ(三毛猫じゃないのに)。犬=シロ(白くないのに)。

今はやりはジェだよ

2013-07-26 13:57:35 | インポート
一つ前の記事の「ヴェルディのぐいぐいいく感じ」んとこ読み返して、「くる感じ」の方が良かったかなー。「行く」と「来る」の用語例は日本語と欧米語と違います(誰ですか?きゃー、やらしー、って喜んでるのは。そういう話ではありません(そういう話でもあるんですが))。例えば、「(パーティーに)行く」というとき、ドイツ語だと「Ich komme.」。「gehen」は、どっかに行ってしまう、というニュアンス。ヴァルキューレの第2幕の幕切れで、ヴォータンが息子のジークムントを殺したフンディングに「Geh!」と言います。この発音は、やっぱイに近くやらないと。「ゲー」とか言った日にや、「何かびっくりした?今はやりはジェだよ」、って言われちゃいます。

にわかに変わった殿のご機嫌

2013-07-26 11:09:36 | インポート
気分がコロッと変わった時、「にわかに変わった殿のご機嫌」(邦訳)を歌います。自分が殿だっていうんじゃもちろんなく、この歌が好きだから。あるオペラアリア(後半のカバレッタ)の合間に入る合唱です。(移動ド。4分の4。八分音符。速く。ppから始まって徐々にクレッシェンド)「ソラソラシ|ドソドーーシラソ|ド(休)(休)ソラソラシ|ドソドーーシラソ|ド(休)(休)ドミシドラ|ソ♯ファソシファ♯ミファシ|ミ(休)(休)ミ?ファミファ♯ファ|ソ♯ファソ♯ソラソラ♯ラ|シ♯ラシドレ♯ドレミ|ファ、ファ、ファ、ファ、|ファ、ファ、ファ、ファ、」(ここまで歌詞はずーっと「にわかに変わった殿のご機嫌」。ここから、アリアのソロが「アー、アー、アーーー」とかぶる。いーなー、ヴェルディのぐいぐいいく感じ。気分が晴れます。こんなに楽しいのに、カバレッタはしばしばカットされる。曲名当ててちょ。

おらんちで、マンサニージャを飲むべ

2013-07-25 14:54:09 | インポート

リリアス・パスティアの店(ウソ。おらんち)で、マンサニージャを飲むべ。気分は丼乾せ!アホ(ajo)の効いたパスタを食いながら、軽麺を食うじゃなくて聴く。(移動ド)「(ずんちゃっちゃっ)|(ずんちゃっちゃっ)|(ずんちゃっちゃっ)|(ずんちゃっちゃっ)|ソドレ|ミファソ|♭ラ♭シラソファ♭ミ|♭レー」

ヒヨシです!(残念)

2013-07-24 20:07:39 | インポート
ラトルの第九(スペインの方)で、合唱(スペインのオペラの合唱団)ん中に、「Ja」を「ジャー」と発音してる人がいた。スペイン語(全然知らねー)は「ジャ」が好きなんけ?(パエ「ジャ」とかマンサニー「ジャ」(届いた!)とか)ドイツ語ではもちろん「ヤー」なんだけど、その昔、大学全体で第九をやったとき、一回だけ指導に来られた某N響(伏せた意味がない)のコントラバス奏者の方が、「ヒヤー」と言うと、それらしく聞こえる、とのたまった。私がその理由を知ったのは、後にドイツ語学校の発音クラスで。「j」は「ch」(無声子音)の有声子音なんだと。それで、「ヤー」と言うとき、「ヒ」が入るんだ。さらに、このことを体感した話。ドイツ人の先生が、日本人の「ヨシさん」(本名は、ヨシなんとかさん)を「ヒヨシ」と呼んでたこと。私、最初、「ヒロシ」さんかと思った(「ヒヨシです!」今日、ストーブさんが「残念」と言われてました。あたしゃ、いいもん、元から残念だからこわいもんなしさね)。

第九のエンディング、今は昔

2013-07-23 22:58:11 | インポート
スーパーで並んでる蒲焼きは鳥の蒲焼きだったり豚の蒲焼きだったり。その中で、鰻の蒲焼きそっくりな蒲焼きが550円。豆腐の蒲焼き!思わずかごに入れる。でも、豆腐に550円?で、元の場所に戻す。さて。ラトルの第九のエンディング。プレストで一瞬ゆっくりになるとこ、速い!逆にその後、遅い。ディミヌエンドしてクレシェンドするなどという細工をしておしまい。フルトヴェングラーを聴いていた頃は考えもしなかった解釈。フルヴェンのは、最後ひらすら走って「ずれて」燃え尽きる(少年少女に、ずれてもいい→ずれた方がいい、という誤ったメッセージを与えた)。火に油を注ぐように、Kさん言うところの評論家の「1番さん」が、神の領域でさすがのベートーヴェンも途中で力尽きたなどと神話的な味付けをして、ますます細工などありえなくなった(ずれるのが細工だったりして)。サヴァリッシュがN響で第九を振った時のエンディングがゆっくりで、「最後だけよくなかった」なんて新聞評が載ったりもしました。でも、その後いろいろでてきて、神話が民話になった。ラトルのも良かったです。ちなみに、カラヤンの第九のエンディングは、大体、ちんたら(録音ではそう聞こえる)。ところが、1960年代のビデオ用の録音だけが、血迷ったかのような白熱の演奏。後から付けたであろう映像では、自分が作った音に振りがついていけない様子が見て取れて面白いです。

発情したっぽい、だけどかまとと的なエクスタシー(ラトルの第九のソリスト)

2013-07-23 10:55:30 | インポート
ラトルの第九のソプラノのティリングちゃん、高音がぴったしきまっていい感じ。可憐だし(といっても、そこはそれ、ウェスト58ということはなく、ニルニルおばさんやバルトリ姐さんほどでないにしてもしっかり腹筋がつまってそう。最近、私、腹フェチ?)。高音が得意なはずで、ゾフィーを歌ってるそうな(おー、聴いてみてー)。日本で、新国でパミーナを歌ったこともあるらしい。新国は行かないもんな。東京の西南部は、金持ちの棲息地域だから、おら、足がすくむだ。テナーのジョゼフ・カイザー、リリックでとっても繊細に歌う。アルトのナタリー・シュトゥッツマンの方が男前に聞こえたりして。イケメンだのー(腹立つ。なんで最近の音楽家はイケメンなんだ?)。数年前の魔笛の映画でタミーノを歌った人だね。カイザー(皇帝)なんてもろドイツな名前だけどカナダ人なんでジョゼフなんだね(カイザーと聞いて思い浮かべる名前。サッカーファンならベッケンバウアー、F1ファンならシューマッハー……それとも年代による?)。ジョゼフ・カイザーがベルリオーズを歌った時の新聞記事を読む。「mit brünstiger und dennoch reiner Ekstase」で歌ったとある。訳してみよう。「発情したっぽい、だけどかまとと的なエクスタシーばりばり」!?よい子はこういう訳をしちゃいけません。ベックメッサーみたいに笑われます。まともな訳者なら「情熱的でありながら清純な情感を込めて」とか訳すんだろ。ふーんだ、気取っちゃって。