拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

電話が恨めしい

2016-11-30 10:15:28 | 日記
母には、なーーんにもすることがない。最近はテレビもつまらないから見ないそうだ(最近のテレビがつまらなくなったのは同意できる)。だから一日中心配事をして電話をかけてくる(こちらがストレス)。電話っていうのも困ったものだ。そもそも私の人生全般において電話があったわけではない。町内で一斉に電話がひかれたのは小学校3年生のときだった。通じるか試してみたくて、今もFB友達の某嬢に「かけるからね」と予告して、かけたら某嬢が出て、で、電話でしゃべるのが初めてなもんだから何を言っていいか分からず「○○ちゃーん?」と某嬢のファーストネームで呼びかけたことを覚えている(当時はボーイソプラノだったはずだ)。現代に戻る。母は暇だからいけない。母にしゃんとさせることが私の平穏の防御策でもある。本でも買って読ませるか。瀬戸内寂聴訳の源氏物語などどうだろう?いや、妄想癖のある母にはまずいかも。「桐壺の巻」を読んで「お母さん(一人称)死ぬ」と言いかねないし、「夕顔の巻」を読んで「お母さん、怨霊にとりつかれた」と言いかねないし、「末摘花の巻」を読んで、「お母さん、回りの人にブスと言われた」と言いかねない。

場違いのシュッツ

2016-11-29 16:32:40 | 音楽
こないだのカンタータの会はBWV111。合間のソロ・コーナーでは、ハイCが出てくるオペラ・アリアあり、趣きたっぷりのミュージカルのデュエットあり、情熱的なジプシーの歌ありで会場は熱気むんむん。そんな中で私の番が回ってきた。困った。私がカウンター・テナー用に用意したのはシュッツの「Was hast du verwirket?」。それまでの雰囲気からすると思いっきり場違い。なんてったって「主よ、あなたはなぜそのような苦難に遭われたのですか?」と問いかけながら、結局は「すべては私のせい」って歌で、音も低く、ひたすら沈鬱。一番毛色が似ていた某さんのバッハのアリアだってずっと明るい。巡り合わせが悪かったとしか言いようがないが(他の人がどんなソロを歌うかなんかその日になってみないと分からないし)、とにかく、この暖まった空気を冷まさなければいけない(冷え切った空気を暖めるというのはよく聞くが、逆は聞いたことがない)。我慢して聴いてくれたみんなに感謝(退屈してスマホをいじり出すような人はいなかった)。ところで、この会はバッハのカンタータとの一期一会が貴重だし(今月がBWV111なら来月は112って具合)、私にとってはカウンター・テナーのソロを勉強する機会としても貴重なのだが、それでも、私は、救い主(テナー)の到来を心から願っている。そしたら私はテナーのくびき(Todesbanden)から解放され、合唱部分も晴れてParadies(アルト)に行けるのだ。求む、テナー、来たれ、異教徒の救い主!(Nun komm,der Heiden Heiland!)

道端の花を見て小学校時代を思い出した

2016-11-29 10:16:55 | 日記

チャリをこいでいたんじゃ分からなかったろう。歩いていたら、道端にやたらに小さい、可愛い花を見つけた(写真1枚目)。一つ一つは直径1センチにも満たないが、多量に咲いてて遠目だとピンクの絨毯のよう(2枚目)。例によってこの花の名前が分からない(誰か教えて)。そういえば、小学校の3,4年の担任の先生は、専門は美術で、で、その先生に、こういった花の絵を描くときは一つ一つを描くんではなくて、ぐしゃぐしゃっと絵の具で塗りつぶす要領で描くんだ、と教わった。で、5,6年、担任の先生が変わってもその要領で描いてたら、お前はなんでそういう風にぐしゃぐしゃっと描くんだ。ほら、この子の絵を見ろ(とクラスメイトの絵を指さして)、一本一本丁寧に書いてるだろ、と。私、前の担任の先生に教わったとおりに描いた……とは言わなかった(子供ながらにそういうことは言わない方がいいかな、と思って)。因みに、3,4年んときの画家先生は、音楽が大の苦手で、にもかかわらず、3年んときはその先生が音楽を教えなければいけなくて、で、休み時間に一生懸命オルガンの練習をしていた。で、こども達の歌に合わせて伴奏。オルガンがとちるたんびに止めて「きみたち、もっとちゃんと歌いなさい」と私達のせいにした。そのうち、音楽の時間は算数の時間になった。4年生になると、音楽は専門の先生が教えることになり、やってきたのが上記の5,6年んときに担任となる先生だった。

過熱水蒸気オーブンっていいのだろうか?

2016-11-28 12:28:31 | 日記

食パンを買いにスーパーに行ったらステーキ肉が半額。でも、もとが高いから半額でも903円。でも、二切れ入って756gだから、一切れ378g、それが約450円。そしたら安い。こんな計算をして迷った末に購入。思い起こせば、この日ここには一斤88円のパンを買いにきたのだった。脳はこんな具合にだまされて(人聞きの悪い)お買い物をするのだそうだ。そう、今、注目してる家電はシャープのヘルシオ。最近ヘルシオ・グリルってぇのが出てヒット商品だそうで(ネットで3万円ちょっと)、で、これって元からあったヘルシオを小型にしてレンジ機能を取っ払ってウォーター(過熱水蒸気)オーヴンにしぼったものだそうだ。スーパーの総菜ができたての味になるのだそうだ。総菜を閉店間際に半額(得意)で買っても家でレンジでチンすると水っぽくて美味しくない。それが美味しくなるのだそうだ。過熱水蒸気とやらはそんなすぐれものなのか?でも、小さくて(そこがいいところなのだそうだが)、標準サイズのピザは焼けないっぽい。元のヘルシオなら大きさ十分だよな、と思って元のやつを見てたら、数年前のモデルが2万円台である。レンジ機能がなく小さいやつより安いんだったら絶対こっちの方がお得じゃん……と思ってたら、テレビで、通販大好きで掃除機を7台も買ってしまう主婦が出てきて、で、この人に限らず、人間の脳はだまされる、例えば、並と上なら並を買うのに並と上と特上を見せられると上を買ってしまう、という話をしていた。私の脳がまさにそういう状態。ということで、今、踏みとどまってるのだが、いつまでもつか。誰かが「過熱水蒸気]ってものすごくいいよ、と奨めてくれるのを内心待ちわびてる私であった。

実家の蜜柑と柿の木

2016-11-28 10:11:44 | 日記

「猫の目線で見たお花畑」。ウォーキング中に撮った。街を歩いて感じたこと。多くの家が蜜柑や柿を植えていて、実がわんさとついている(アップした写真にも写っている)。私が育った横浜の実家でもこの両方を植えていた。だが、実がなったのをみたことがなかった。蜜柑には毎年クロアゲハがやってきて、父はその幼虫を見ると、「親の仇」に会ったような鬼の形相で駆逐していたが、私は「どうせ、実がならないんだから幼虫に葉っぱを食べさせてあげてもいいじゃん」と思っていた。父の目を盗んで飼育箱に移して毎日葉っぱを何枚か失敬して羽化させたこともある(ダースベイダーの目を盗んでかくまわれたルークとレイアのごとし)。庭の植物に幼虫がついている写真をアップしたF子さんに、どちらの味方かお伺いしたら「両方」とのお答え。こういう広い心を亡き父にも持って欲しかった。それから柿の木。これは、隣地との境にブロック塀を作るとき職人さんが勝手に切ってしまった。夜帰ってきてその話を聞いて「あの木はいい木だったのに」と激怒する父。母は「だって、気がついたら切られてたんだもん」と必死に弁明をしていたのを覚えている。夫婦げんかをするくらいなら業者に賠償請求をすべきだ。したのだろうか?後年そのことを聞いたら「した」と言っていたが、あてになるものではない。因みに、哀れな柿の木の切り株からしばらくして小枝が生えてきた。今あの家は赤の他人の住居だが、柿の木はどうなったのだろう。

「こける」なら万人がこける

2016-11-27 11:50:31 | 音楽
シュッツを歌う会で、例によってちびりちびりとマタイ受難曲を歌い継いでいる。次回はいよいよ前半の山場、ユダが裏切りイエスが逮捕されペトロが三回イエスを否認する場面。で、今回は、その場面への伏線の場面=イエスが「弟子の躓き」を予言する場面だったのだが、この「躓く」が今回の疑問の種。別に弟子がこけるわけではなく、イエスへの信仰が揺らぐ、つまり「信仰に躓く」わけだが、ルター訳ではこれが「aergern an mir(私=イエス)」になっている。直訳すれば「私に腹を立てる」。なかなかぴんと来ない。無理矢理意味を通そうと思えば「おれたちのお師匠さんはこんな人だったのか」と腹を立てて離散する、って感じか。でも、聖書には、イエスがこの後弟子ががっかりするような言動をした、と書いてないし……「捕まった」ということに対してがっかりしたのだろうか。「こける」の意味の「躓く」なら「stuerzen」。だが、この単語も一筋縄ではいかないようで、ドイツ人の先生が体で実践してくれたのだが、こける様はやりようによってはひざまづく感じにもなる(「ととねえちゃん」で唐沢寿明さんが演じた編集長が、気にいらないとその場を去る格好をしたが、あの格好)。だから「stuerzen」には「ひざまづく」の意味があるというのだ。なーるほど。あらためて辞書でみてみるか。あれ?独和大辞典にない。なんで?シュッツを歌う会でその話をしちゃったぞ。いや、辞典になくても実例がある。第九の歌詞(=シラーの詩)だ(Ihr stürzt nieder,Millionen?)。ここ、まさか「君達はこけるのか?万人の人よ?」のワケはない(そんな意味だったらまさに万人がこける)。「ひざまづくのか?」が正しい。

晩秋?初冬?

2016-11-26 10:19:20 | 日記

母が薬を一度に数日分飲んでしまうので、私がその日の分を届けることにして、で、当初、ちゃりで行ってたのだが、歩くのが健康にいいと思い、歩くことにした(片道25分)。すると、毎日がしゃきっとして、特にこの季節、空気がきりっとしていてなかなかいい感じ(アサイチはほとんど見られなくなったが)。最近は母もいくぶんしっかりしたようなので、薬は二日に一回、二回分を持っていくことにしたのだが、すると、いかなくていい日も歩きたくてうずうずして、結局、遠くのスーパーまで歩いていったりする。道すがら、公園に銀杏の葉っぱがたくさん落ちてるのを見ると小学校の校庭を思い出すし(写真2枚目)、紅葉が舞い落ちる水路には落葉と同じ色の鯉がいたりする(3枚目)。その水路のわきの道で目につく赤い実(1枚目)はなんだろう?

禅寺に猫

2016-11-25 10:17:18 | 日記
「ごちそうさん」の初回放送をあまり見なかったのは、め以子の少女時代を演じた子役が一口ほおばるごとに「う~~~ん」とオーバーなリアクションをしてそれに違和感を感じたから。ほんとにおいしかったらむさぼり食うだろうに。もし猫フーズのCMで猫が一口食べて「う~~~ん」とかしたら絶対旨くない証拠だ。誰も買わないだろう。え?猫と人は違う?そうかぁ~?禅寺のお坊さんは、ご飯一粒たりとも残してはいけないのは当然で、お鉢にうっすら白いのが残っていてもいけないそうだが、そんなの簡単だ。猫の真似をしてぺろっと舐めればぴっかぴか。余分な洗剤も使わずに澄む。え?猫と人は違う?そうかぁ~?因みに、キリスト教では、人間と猫は峻別されていて、厳密には、両者を同じお墓に入れてはいけないそうだ。でも、ケルンの大聖堂では、どことかの聖者様とその飼い犬が一緒に葬られてたぞ。最後に余分な話。私の再婚相手の条件=お皿を舐めること。

内縁の嫁いびり

2016-11-24 08:12:09 | 日記
杏が主演した「ごちそうさん」、初回放送時はまじめに見てなかったが、今再放送を見てる。これが噂のキムラ緑子さん演じる小姑の嫁いびりか。すごい。半端ない。よくありがちな「普段はきびしいけど、優しいところもある」のかけらもない。ところで、め以子(杏)はまだ入籍してなかった(小姑が1年間は女中扱いと言って籍を入れさせない)。すると、これぞまさしく「内縁の嫁いびり」だ。民法で勉強する裁判例にあるのだが、どういういきさつで「内縁」なのかな、と思っていたが、こんな感じだったのかもしれない。その裁判例に現れた内縁の嫁いびり(いびったのは舅)はこんな感じ。『内縁の妻が妊娠による激しいつわりのため寝込んだ際、「お前のせいで家が暗くなった」「仕事をしない」「嫁らしくない」「横着者」「泥棒」等と非難し、当該内縁の嫁がたまりかねて実家に帰ると「恥をかかせた」と言って戻るのを拒否した』。すさまじいいびり方だと思っていたが、緑子さんも決して負けてない。もしこのいびりが原因でめ以子夫婦が別れることになったら、この裁判例をあてはめると、め以子は小姑に慰謝料請求をすることができる。キムラ緑子さんは「ちりとてちん」にも出てて、そこでも存在感のある役だった。

松茸ってどうやって食べるの?

2016-11-23 11:16:38 | グルメ

自慢じゃないが(まったく不自慢だが)、私は松茸の味をまったけ知らない(フグも)。まったけ(しつこい)想像がつかない(サッポロ一番味噌ラーメンの味はいくらでも想像できるが)。大昔、買ったやつは、おそれおおくて食べることができずにおいといたらカビがはえて捨てるはめになった。「What's Michael」に出てくる伸之助と同じだ(伸之助=犬。ごちそうをもらうと感極まって食べることができず埋めてしまう)。しかし、一度きりの人生、松茸の味くらいは認識したい、と思っていたらちょっと遠くのスーパーで780円で売ってたので思わず購入。買ったはいいが、これどうやって食べるんだ?

ずびずぶぁあ~

2016-11-23 10:34:07 | 音楽
いきなり「ずびずぶぁあ~」が頭に浮かんだ。左卜全さんがこう歌い出し、子供達が「ぱぱぱや~」と応える。その後、どんな歌詞だっけ。「やめてけれ、やめてけれ、やめてけーれ、ゲバゲバ」。おー!数日前に、昔の大人は当時の学生運動を全否定した、と書いた。まさにそれが現れている(たしかに、ゲバ=Gewald=暴力は絶対よくないが)。2番は「やめてけーれ、ジコジコ」。事故をやめてほしいのはこれはもうその通り(原発事故など最たるもの)。3番は「やめてけーれ、ストスト」。これまた微妙だ。当時、電車はストでよく止まった。大人たちはみんな迷惑がっていた。労働者のエゴのように言う人もいた。しかし、スト権は憲法が認めた労働者の権利でもある(公務員(国鉄職員を含む)のスト権をどこまで制限できるかには議論のあるところ)。思い出した。私が行ってた高校は、東横線、京急線、相鉄線の私鉄三線の利用率が高く、これらが動けば国鉄(当時)が止まっても休校にならなかった。だから、私などは横浜線が止まった日には満員バスで死ぬ思いをして通学したものだ。ところで、Wikiでついさっき知ったことなのだが、左卜全は昔、オペラ歌手(浅草オペラの)だったそうだ。へーえ。だったら「ずびずぶぁあ~」で歌手デビューしたわけではなく、ずっと昔にホントの歌手であらせられたのだ。因みに「ずびずぶぁあ~」の曲名は「老人と子供のポルカ」。ポルカ?Jシュトラウスのポルカとはだいぶ違うな-。老人?当時、卜全さんは70代後半。当時の70代後半なら老人と言われちゃってもしょうがないか。「つるべの家族に乾杯」には相変わらずスーパー高齢者が続々登場。81歳の卓球のチャンピオンのお姉様に「へー」と舌をまいたら、100歳で「今朝、畑でキャベツの種を蒔いてきた」というお姉様が出てきて、私はひっくり返った。因みに、私は合唱団のお姉様を、お姉様とおば様に分けて「某お姉様」「某おば様」とお呼びしていたのだが(面と向かってではない。このブログで)、そしたらピアニストの先生が、そのように区別するのはよくない、全部「お姉様」にすべき、とおっしゃられたので、そのように改めた。

「美女と円盤」

2016-11-22 10:12:46 | 日記
家計簿をつけてたらまた変なのがでてきた。「美のガーデン」。なんだこりゃ?化粧品?日付をみると某合唱団の練習日。この日は練習の後、日付が変わるくらいまで飲んだ日だ。もしや泥酔して知らない女の人にひっかかって化粧品でも買わされた?覚えはないが(泥酔したら覚えはないのだ)。で、「美のガーデン」でぐぐる。ん?イトーヨーカドー内のドラッグストア?そう言えば、練習の前、ヨーカードーでかぜ薬を買ったっけ。まったく紛らわしい名前だ。体を現さない名が多い。映画のタイトルもそう。「アン・ハサウェイの裸の天使」ってまるでアン・ハサウェイの裸だけが売り物のようだが原題は「havoc」(大破壊)、裕福な女子学生がスラム街に入り浸って大変な目に会う話で、社会の二極分化をテーマにした重い映画。「裸のアン・ハサウェイ」で客を釣る目的か?お前も釣られたんだろうって?いいや、私は「着衣のアン・ハサウェイ」でも十分釣られます。それから最近見たドイツ映画の「官能小説の女」。これも、いかにも下ネタっぽいタイトルだが、原題は「アグネス」(ヒロインの名)。恋人である作家に自分達のことを書かせていくうちに現実と小節の区別がつかなくなっていくという話で、たしかにベッドシーンが多いが(最近のドイツ映画らしく)とても重い内容。そういえば、私が小学生の頃、テレビ番組で「謎の円盤UFO」というのがあった(サンダーバードのチームが作った連ドラだがこちらは実写)。原題は「UFO」だが、当時、ピンクレディーの「UFO」が世に出る前で、「UFO=未確認飛行物体」という認識は浸透していなかった(小学生はもちろん知らなかった)。だから「謎の円盤」をくっつけたのだろう。因みに、このドラマに出てくる「エリス中尉」(ガブリエル・ドレイク)がなんともセクシーで、小学校高学年の男子はめろめろだった。だったら「美女と円盤」ってタイトルにしてたら?いや、子供向けだし、それはちょっとね。

ウィールクスの「Oh!How amiable」

2016-11-21 08:21:33 | 音楽
先週聴きに行った東バロの演奏会の会場は東京カテドラル。私の大学んときの合唱団は定期演奏会を毎年ここで開いていた。4年間、ここで歌えたと思うとすごい。さらに3年生のときは指揮までさせてもらった(学コンは週3回の練習のうち2回練習指揮をして、そのお駄賃みたいな感じで本番は小曲を振らせてもらえる)。あんな立派なところでよく指揮なんてしたもんだ。怖い者知らずとはこのことだ。今なら怖くてできない(それにカウンター・テナーで歌う方が楽しい)。で、私がカテドラルの本番で振った曲は4曲。その中で、ずっと思い出の曲であり続けたのがシュッツの「Die Himmel」(今も歌うことがある)。そして、もう一つ、「秘めた」思い出の曲がトマス・ウィールクス(イギリスの後記ルネサンスから初期バロックにかけての人。シュッツより9年早く生まれてる)の「Oh!How amiable」。この曲、料理の仕方によってはロマン派の曲になる。ロマン派の人が楽譜を見たら、自分達の分野と思うだろう。で、私んときはどうだったか。4曲とも意識して、ものすごくゆっくり振った。カテドラルは残響が長かったし、練習中、宇佐美桂一先生(鈴木仁先生はこの年、留学されていていらっしゃらなかった)に「(練習の時だけ)遅くしたらどうか?」とアドバイスをいただき、そのとおりやったらとてもよくて、私は本番もこの感じでやろうと思って(宇佐美先生はあくまで「練習の時は」ということだったが)、で、ゆっくりのテンポが長い残響にマッチして、なかなかいい出来だったのだが、特にウィールクスの前記の曲は、ほぼロマン派の曲になってしまったのだった(メンゲルベルクのマタイかっ?古楽奏者(どんな曲でもsachlich(ものはいいよう)に演奏する)からは石を投げられそう)。でも、テンポだけでそうなるはずはない。三度の音を活用するイギリス音楽自体にそういう要素があるのかもしれない。さて、その合唱団の現役の演奏会が今週ある。某合唱団の練習をさぼって久しぶりにカテドラルの演奏会を聴いて、やっぱりいいなぁ、と思い、一回さぼるのも二回さぼるのも一緒だから(?)、現役の歌を聴きにいくぞ、と思った矢先、さぼった合唱団の某お姉様から「次は必ず練習に来い、こないとしめる」と。ど、どうしよう(某お姉様の発言の後段は嘘。優しくて(amiable)知性あふれる某お姉様は「こないとしめる」などといった外道の言葉は決してお使いにならない。かように私のブログには嘘が多い。が、嘘は後でちゃんとばらすからトータルでは信用がおけますです、はい)。

おしゃれ

2016-11-20 11:04:47 | 日記
家計簿を付けてて(私は個人事業主だから会計帳簿を付けなければならない。そのついでに家用の家計簿も付けてる。帳簿はエクセルで作った)、ん?レシートに「紳士用ブランドスニーカー」とあるぞ。なんだこれ。たしかにスニーカーは欲しいと思っていたが買った覚えがない。い、いかん、母どころの話じゃない。自分がぼけたか。でもよく思い出してみよう。あそこらへんの店でそれらしきもの……あっ、思い出した、靴下だ。えーーっ?靴下のことをスニーカーっていうか?電子辞書の大辞林にはそんなのないぞ。おかげで自分の頭を疑ってしまった。で、その金額を家用の衣料費に計上。今年になって衣料費に計上したのはこれが最初で金950円也。去年は1年間で2,516円だった。しかし、こないだある人が「歳をとるほどおしゃれに気を遣う」と言っていた。そうだよなー、中身がぼろぼろで身なりもぼろぼろじゃいいとこない(私は合唱団の本番でスーツを着ただけで見違えると言われる。変えてない眼鏡まで変えたんでしょう?と言われる)。ベートーヴェンも、40代んときボロを来てウィーンの街を歩き回ってたら浮浪者と間違われたそうだ(その頃、甥のカールのこともあって低迷期だった。作曲量もがくんと減っている。そんななかで敢然と世に現れたのがハンマークラヴィーア・ソナタだったわけだが)。よし、おしゃれをしてみるか。で、でも、おしゃれってどうやってするんだ?60年弱、一度もそんなことしたことないからからきし分からない。実は、私の父はおしゃれだった(そうだ)。父は弟(私の伯父さん)に対して、「人間、おしゃれをしなければダメだ」と言っていたそうだ(葬式のとき知った)。びっくりぽんだ(古い)。私にはそんなこと一言も言ったことがない。希薄だった父子関係がうかがえる話だ。