拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

O子、千載一遇のチャンス

2024-07-01 21:22:41 | 音楽

私、名前は、おおぼえのちゃるめらのひめみこ。夫からはO子と呼ばれてます。その夫は横野の好夫の殿。私は、その何人もいる妻の一人。でも、本妻じゃないので、あなた方の世界ではお妾さんと呼ばれてる身分(本妻の席は現在空席)。お妾さんだろうがなんだろうが「お通い」があればよい。これでもね、殿の妻になった当初はしょっちゅう「お通い」があった。でも、この数年、全くない。まるで「光る君へ」の吉田羊が演じた藤原詮子のよう(「よう」で韻を踏んだ)。殿のご寵愛は、もっぱら鞍一族のべー姫やあー姫、あと、弦子さまとその親戚筋のチエ子様に向かってるらしい。それから、これが気にくわないのだけど、私とほぼ同時期に嫁入りした、新参者という意味では私と変わらないF子さんの寝所にも頻繁に通われてるそうな。ささっと済まされるらしいけど、それでも日参されてるんだったら私の待遇とは比べものにならない。

ところが、そんな殿が、どういう風の吹き回しか2年振りに私の寝所にお渡りになった。なんでも、だいぶ先になるんだけど、殿にお披露目の会のお話があって、その際、私を同伴するようにとの指名があったという。それでか。とにかく、久しぶりの殿のおなりだから、私、がんばって歌った。声を出した。でも、殿は、全然だめだな、お前がそんなだと話が流れてしまう、とため息をついている。それって殿のせいでしょ。殿がずっとかまってくれないから声を出してなかったんじゃない。いきなりではいい声は出ません。つうか、そもそも殿の取扱いが下手なんです。ところが、殿ったら、私の身体のどこかがさび付いてるんだ、って言って、人間ドックに入れることを考え始めた。で、ある人間ドックに問合せをしたら、もしかすると入院加療が必要になるかも知れないんだって。2年振りに「お通い」があったと思ったらすぐ入院か。でも、それで声が出るようになるんだったら私、行ってもいい。だって、陽の目を見る千載一遇のチャンスですからね。大谷翔平さんだって、肘の手術を受けたしね。

因みに、随分前に映画館で見た「ライフ・オブ・パイ」って映画を久しぶりに動画配信で見た。虎を始めとする野生の動物がたくさん出てくるんだけど、その話を信じてもらえなかった主人公が、じゃ、って言って、別のストーリーを話し始めた。動物が人間に置き換わった話。どっちが本当なのだろう(って、所詮は全部がフィクションだけれども)。言いたかったのは、今回の記事も、内容が分かりにくかったら、姫たちをムジークインストゥルメンテに置き換えると見えてくるかもよ、ってこと。



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