prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「シェイド」

2004年04月05日 | 映画
言っては悪いけど、スタローンが出ているとあって、いささかナメてかかって見たらひっかかった。キャスティングが目くらましになってたわけね。脇にまわった方が使い勝手がよさそう。あと、ガブリエル・バーンも「ユージュアル・サスペクツ」でもそうだが、なぜか色がつかない柄を生かした配役。

監督(兼脚本)がいやに丁寧にカードさばきを見せていると思ったら、本職のカード・ディーラーなのね。作劇の方も、なかなかやります。

禁煙席でタバコを喫い(店の人間も他にだれもいないのにつまらん法律だと
大目に見る)、手をつけていない料理の皿に吸い殻を捨てていく行儀の悪さ、は“良識派”への反感が出ているみたい。一方で余計なチップを回収していくあたり、お金は大事だよ~という感じでギャンブルに溺れない宣言のよう。
(☆☆☆★)


本ホームページ

RKOのマークが出て来たので、びっくり。半世紀以上前の「キング・コング」や「市民ケーン」あたりの古い映画の感触が蘇る。製作を再開したらしい。ずうっとジャズのベースが流れている音楽の使い方や、脇にハル・ホルブルックを出すあたりも昔風。トニー・リッチモンドの撮影もどこか古色がついているよう。

「俺がいる限り、君は2番目だ」なんて、「シンシナティ・キッド」の台詞をまんま使っているあたり、作者の趣味まるだしかと思わせてちゃんとひっかけに役立っている。

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