prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

ブルーノ・タウト展

2007年02月11日 | Weblog
タウトがトルコの初代大統領であり、トルコ近代化の父と言われるケマル・アタチュルクのもとで厚遇されトルコの文明開化に一役買っていたとは知らなかった。

タウトがデザインしたアタチュルクの葬儀の写真が展示されていて、棺の上を赤地に三ヶ月と星を組み合わせたデザインのトルコ国旗が縦に波打つように掲げられているのを見て、どこかで見たような絵柄だなと思った。

会場のアタリウム美術館を出てから、黒澤明の「乱」の一文字家の家紋が三ヶ月と太陽を組み合わせたもの(「明」という文字をデザイン化した格好になっている)で、その家紋をあしらった幕が随所に広げられて映画の様式化に効果をあげていたのに似ているのだと気づいた。

黒澤明が監督になる前に書いて伊丹万作に「日本映画を将来しょって立つ人」と評価された(この先見性)シナリオ「達磨寺のドイツ人」が、日本滞在中のブルーノ・タウトを扱ったものなのですね。

直接の関係があるとは思えないけれど、不思議な暗号だと思う。


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