prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ありふれた教室」

2024年05月30日 | 映画
子供たちの学校新聞のあり方が大人の新聞そのまんまなのが皮肉でもあるし、逆に大人のジャーナリズムとはいっても子供っぽい攻撃性や意地の悪さ、揚げ足とりが裏にあるのは否定できないだろう。

これが日本だったらどうなのか、一概には言えないが、あれほど理屈はこねないのではないか。ドイツらしいというべきか。
子供たちを叫ばせて感情を発散させたかと思ったらまた蒸し返すのがしつこい。

盗難事件が多発しているとはいえ、盗み撮りするというのは日本だったらやり方の方に非難の矛先が向かうのではないか。

疑われる男の子が明らかに色が浅黒いのと、主人公の女教師がノヴァクという姓からもわかる通りルーマニア系という設定なのがことを複雑にしている。

ルービックキューブのように上手くはまらない出来事がカチャカチャと揃えばいいのにという願望がラストで出ている。
時あたかもルービックキューブのすべての面を揃えるまでの時間の世界最短記録が出たというニュースがあったばかりなのが皮肉なタイミング。