prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

2020年5月に読んだ本

2020年06月01日 | 映画
読んだ本の数:35
読んだページ数:5551
ナイス数:0

読了日:05月03日 著者:中川 右介




読了日:05月04日 著者:村上もとか




読了日:05月04日 著者:村上もとか




読了日:05月04日 著者:村上もとか




読了日:05月04日 著者:村上もとか




読了日:05月08日 著者:三島 由紀夫




読了日:05月21日 著者:瀬下猛




読了日:05月21日 著者:瀬下猛




読了日:05月21日 著者:瀬下猛




読了日:05月21日 著者:三島 由紀夫




読了日:05月23日 著者:土山しげる




読了日:05月23日 著者:関達也




読了日:05月23日 著者:川端康成




読了日:05月23日 著者:高橋 留美子




読了日:05月23日 著者:高橋 留美子




読了日:05月24日 著者:高橋留美子




読了日:05月24日 著者:高橋留美子




読了日:05月24日 著者:高橋留美子




読了日:05月24日 著者:高橋留美子




読了日:05月25日 著者:土山しげる




読了日:05月25日 著者:土山しげる




読了日:05月25日 著者:阿佐田哲也,嶺岸信明




読了日:05月25日 著者:阿佐田哲也,嶺岸信明




読了日:05月25日 著者:村上 もとか




読了日:05月25日 著者:村上 もとか




読了日:05月26日 著者:高尾じんぐ




読了日:05月27日 著者:高橋留美子




読了日:05月27日 著者:高橋 留美子




読了日:05月27日 著者:高橋留美子




読了日:05月27日 著者:高橋留美子




読了日:05月27日 著者:高橋留美子




読了日:05月29日 著者:ヤマザキマリ




読了日:05月29日 著者:萩本創八,森田蓮次




読了日:05月29日 著者:畑 健二郎,あさの ますみ




読了日:05月30日 著者:吉田 豪


「日本の映画産業を殺すクールジャパンマネー 経産官僚の暴走と歪められる公文書管理」 ヒロ・マスダ著

2020年06月01日 | 
映画・アニメに限らず、日本の至るところで見られる補助金名目の税金の横流しと、それを隠蔽するために公文書を作成しない、公開しない、しても黒塗り、という国家的詐欺を、具体的な国会答弁から公開請求して却下された事例から丹念に裏付けて記述した労作。
申請して却下された箇所などは通常表に出ないし、却下の理由の支離滅裂・荒唐無稽ぶりについて知ることができるのは貴重。

事実上の官民癒着の産物でも、民間に属する事柄は公文書ではないからという名目で公開しないという手口や、人を回転ドア式にぐるぐる動かして金を出す側と受け取る側とが事実上同じという悪知恵も、文化行政に限った話ではないのは明白。

かねてからツイッターでの筆者の連投に注目していたが、それがきっかけで編集から声がかって新書としてまとめられることになったとのこと。

文化に対する無理解ぶりのひどさ、センスのなさ(それが売りのはずの代理店も!)にも改めて呆れるが、不思議なのは、税金の横流しばかり考えて、補助金を呼び水にして海外の投資を招き、国内の産業を育成して雇用を生み、インフラを整え、経済をまわしてひいては税収を増やすという、ごく当たり前の持続可能な経済政策に一向に頭が回っていないこと。
これはもう、本当に不思議としか言いようがない。なぜもっと普通に「儲かる」、人も国も潤う政策に舵を切らないのか。

海外の各国の補助金に対するリターンの数字が具体的に記述されているのも説得力がある。
文化を「金食い虫」としか捉えられず、ビジネスとしての価値と可能性に目をふさいでいるのは、金儲け第一主義ですらない。

当たり前だが、日本以外の国は東欧の小国(実はソフトパワーにおいては国が小さいことはさして不利ではない)も含めてそういう当たり前の政策を当たり前に着々と進めている。だから「沈黙 サイレンス」のように日本を舞台にした映画でもロケは台湾などという事態が現実のものになっている。

本当にクールジャパンや、日本のスゴイのナルシシズムのガラパゴスに閉じこもっている場合ではないのだ。

聞いた話だが、日本の補助金の9割がたは大企業が確保しているという。
国の補助金だから使い勝手が悪いのは当然です、と文化庁の役人がうそぶく場面がある(p199)が、そんな使い勝手の悪い補助金を探して申請するとなると、専門の法務部門を抱えた大組織でもないとムリだからだ。