prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

6月2日のつぶやき

2020年06月02日 | Weblog

「不屈の男 アンブロークン」

2020年06月02日 | 映画
第二次大戦中の日本軍の米兵の捕虜虐待を描いているので公開時はネトウヨに反日映画と攻撃をうけたものだが、日本軍の捕虜の扱いが非人道的だったことは事実でそれを描かれたからといって反日などということはとりたててない。

とはいえ、エキセントリックな日本軍人役のMIYAVIが目張りメイクを入れたような顔(元からああいう顔なのだが)で、コンプレックス丸出しの役をやられると西洋人すら見た日本人(東洋人)のイメージの違和感があることも事実。

スポーツ選手としてのヒロイズムが捕虜収容所での不屈のヒロイズムに転化する作劇は、コーエン兄弟の脚本とも思えないストレートなもの。リチャード・ラグラヴェニーズ色の方が強い印象(というのは、あてにならないが)。
アンジェリーナ・ジョリーの演出はスケール感も格調もあるが、やや単調。ただもともと我慢劇だからそれほど問題ない。

それにしても選手を捕虜収容所に入れていた話は東京オリンピックが成立するのかどうかという瀬戸際に立っている現在、ずいぶん皮肉に見える。

爆撃機や捕虜収容所のセットなどの厚みはさすがにあちらの映画だけあってて大したもの。