prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

イノさんのトランク~黒澤明と本多猪四郎 知られざる絆

2012年12月23日 | 映画
本多猪四郎が2回にわたり実にのべ8年もの間軍隊にとられていた重さを改めて思う。戦場から持ち帰り、それから開けられることのなかったトランクを没後20年目に長男(といってももう髪は真っ白)立会いのもとに95歳になるきみ夫人が開ける。

入っていたのは夫人の手紙、奉公袋に入った勲章、日記など。日記(亡くなる直前までつけていた)には上等兵が鮮人を銃剣で刺し殺したという記述もある。
夜うなされて飛び起きるのは生涯続いたという。今だったらPTSDと言われるだろう。

「ゴジラ」などの群集の避難シーンで警官が交通整理しているのを黒澤が評して、ああいう時は普通逃げちゃうよ俺は逃げちゃう、だけど逃げないで仕事を続けるのが本多なんだと語る。
そういう真面目で誠実な感じは中国人の子供たちと一緒に写っている写真などにも見て取れる。

戦争にとられている間に黒澤はじめ後輩の助監督たちが監督になっていて、36歳で戻ってきた時には監督以外の道に転身するのも勧められたという。

若い時の写真を見ると、俳優になってもおかしくないくらいいい男。黒澤とは兄弟みたいな感じだったというが背の高いところも含めて実際割と似ています。あと年とると夫人とも似てきている。

それにしても同じ会社で同じ監督で競争意識より仲の良さを先行させてやっていけたというのも懐の深い話。

チャンネル [BSプレミアム]
2012年12月20日(木) 午後10:00~午後11:00(60分)
ジャンル 映画>その他
ドキュメンタリー/教養>カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養>ドキュメンタリー全般

番組内容
映画界の巨匠・黒澤明と「ゴジラ」の監督である本多猪四郎。二人は終生の友であった。番組では本多のトランクに残された様々な資料から二人の知られざる交流を解き明かす。
出演者ほか【朗読】奥貫薫

詳細映画界の巨匠・黒澤明と、日本映画史にその名を刻む「ゴジラ」の監督・本多猪四郎。2人は終生の友であり、本多が晩年の黒澤の作品を支えたことでも知られている。本多は、生前、戦地から持ち帰ったトランクにさまざまな資料を詰め込み、封印した。そのトランクの中身が、今回初めて公開される。そこには親友・黒澤との交流をつづったノートや手帳など、膨大な資料が眠っていた。初公開の資料から2人の知られざる絆を解き明かす。

12月22日(土)のつぶやき

2012年12月23日 | Weblog

アイヌが一番たくさん住んでいるのは実は東京。だそうです。


やれやれ、ピアソラのアルバムでダブりなしのを買うのはもうムリみたい。


ノーモア映画泥棒 のトレーラー、見つけ次第即刻切り離してる。もしくは送ってしまって見せない。そもそもめったにあれがついてる新作のメジャーものやらないが、たまにはある。これからも気をつけて あれを流さないようにしたい。

小暮 宏さんがリツイート | 30 RT