prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「アジョシ」

2011年10月10日 | 映画
アジョシ(おじさん)と少女の交流の描写は必要最低限で、思ったよりヴァイオレンス色が強くて、少女の扱いも相当に手荒。その割りにラストのくくり方が警察が殺人犯をああいう甘い扱いするかなとは思わせる。

敵のベトナム人の用心棒を演じるタヨナン・ウォンタラクンをはじめ、刑事たちなど脇も「いい顔」が並んでいる。ベトナム、というと韓国もベトナム戦争に派兵しているわけで、歳からいって直接参加したとは思えないが、元特殊部隊という設定のウォン・ビンの主人公と何かしがらみを感じる。

ナイフを使った戦いで瞬間的に相手の関節を極めて急所を切り裂く動きに凄みと説得力あり。
銃を注文するのにわざわざ「十連発以上」と断るのが設定に見合って、後でそれがものを言うあたり、芸が細かい。

ウォン・ビンがバリカンで長髪を刈るシーンで、顔がはっきり見えてくるのと一緒に割れた腹筋をしっかり見せるあたり、心得たものです。

あたりまえといえばあたりまえだが、韓国にもチャイナタウンがあるのだね(後註 四方田犬彦「大好きな韓国」によると、韓国にはもともとチャイナタウンはなく、1990年代に仁川に観光用のができたのが初めだという)。
借金をかたに子供を取り上げて運び屋に仕立てたり人身売買するのは「中国マフィアの手口だ」などと言われる。

韓国映画得意の飛び蹴りが出ます。しかも普通やらないだろと思う相手に思い切りかまします。
(☆☆☆★★)

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