prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「電人ザボーガー」

2011年10月20日 | 映画
なんか妙に疲れた。
もともとチャチなので有名(失礼)な特撮ヒーローものを、そのチャチなところを生かしながら再生するという作業自体、相当にややこしくて、前半をオリジナルの概要をなぞり、後半、ヒーローが中年になってその子供たちがドラマ(というのか)に絡んでくる二段構えなので、けっこう長いし、見る側が中年であっても中年になったヒーローに同化するわけでもなく(できる人もいるのかもしれないが)、なんだかまわりくどい。

こちらは特にオタクってわけでもないし、かといって丸っきり無関心でもなく、中途半端に変なものが好きなので見に行ったけれだが、どの立場で見ればいいのか、いろいろギアチェンジしているうちになんか疲れた。何にも考えずに「普通」に見るのが逆に難しいのだね。

ウォーホルのキャンベル・スープやマリリン・モンローではないが、なぞりなおすという行為だけで十分別の意味づけがなされるわけで、マジメに見たら脱力するしかないものを、なぞって一定の距離を置くことではっきり笑えるものとして提出できているので、ちょっと屋上屋を重ねた感じ。
とはいえ、特にオリジナルに興味のなかった人間が見てもわかるし、かなり楽しめるようにできている。

それにしても、日本のヒーローものって、「敵」を身内に設定する方に傾きますね。
古原靖久が二の線でマジメにやっていて可笑しい。
(☆☆☆)
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