prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「スウィート・ヒアアフター」

2004年05月14日 | 映画
イアン・ホルムの日本でいうなら市民派の弁護士が、自分自身の娘との関係にも悩みながら小さな村で起きた事故の責任を追求するわけだが、村の人間にとっては一種“大きなお世話”になる。良心的には違いないのだろうけど、たてなくていい波風をたてているのも確か。こういう話だと、村人がしがらみから脱して市民意識に目覚めるって展開を予想しがちなのだが、ここではむしろ逆。
(☆☆☆)


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「オーシャン・オブ・ファイアー」

2004年05月14日 | 映画
宣伝だとスペクタクルかと思ったら、大作には違いないけれど、「ラストサムライ」同様にウンデッド・ニーの虐殺で受けた主人公のトラウマを砂漠越えの長距離レースの苦行で克服する、かなり内面的な作り。主人公が純粋の白人ではなくアメリカ・インディアンとの混血で、アラブ人との文化の違いもきちんと押さえているあたり、限界はあるにせよアメリカ的無神経や御都合主義とは一線を画している。

馬の演技と走りっぷりと風景が見事。女は出てくるけれど彩りとは関係ない扱いなのもよろしい。原題が馬の名前のHIDALGOなのも納得。レースの迫力を強調していないので、多少かったるいが。
(☆☆☆★)


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ヴィゴ・モーテンセン主演『ヒストリー・オブ・バイオレンス』
公式ホームページ2006年3月11日公開。
ヴィゴ・モーテンセン&マリア・ベロが2月22日に来日。