prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「アップルシード」

2004年05月10日 | 映画
バイオテクノロジーやCG技術の発達で、人間性とはどう定義できるのかとか、生物と無生物の違いはとか、現実とは何かとかいった根本的な考えの枠組(パラダイムとかいうそうで)が揺らいでいる状態を、内容的にも技術的にも大幅に取り入れている割に、常識的な人間主義でまとめるというのはいいのかどうか。別にヒトや地球など、どうでもいいではないかというところまで考え方を踏み出していいと思うし、そうしないと画でびっくりさせてお終いのアトラクションからあまり出ない。商業的な都合はあるにせよ。あっちでもこっちでも画でびっくりさせようとばかりしているんで、感覚マヒしてるのですよ。

売り物(?)のモーションキャプチャーの効果は、なんだか「指輪物語」(ロード・オブ・ザ・リングではない、アニメ版の方)で使われていたロートスコープ(実写の映像を手でトレースしてアニメに移す技法)のような、自分で動いているというより動かされている感じ。
(☆☆★★★)


本ホームページ