男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

いわしの刺身

2015年08月19日 | 魚介類

この日、行きつけの鮮魚店に行ったのは閉店間際で、平棚に残ったのは疎らですが、イワシが
4尾塩水に浸してありました。釧路漁港直送の活けイワシで刺身ができる・・と聞き、4尾全部を
ゲットします。レシピは釧路産の「イワシの刺身」と、「酢で締めたイワシの香味野菜和え」です。

わが国では、鰯は縄文時代から食べられてきたと言われます。平安時代には源氏物語の作者、
紫式部はイワシが好きだったと聞きます。式部とイワシには次のようなエピソードがあります。

ある日、ある所で焼き鰯を食べた紫式部は、その美味しさが忘れられず、もう一度食べたいと
切望します。しかし、鰯は「イヤし(下品)」に通じるとして、上流社会では下魚扱いで嫌われて
いて大っぴらに焼いて食べることができません。そこで、夫・藤原宣孝(平安時代の貴族・官位
は正五位下・右衛門権佐・・Wikipediaより)が外出した時に、イワシを焼いて食べました。

ところが、焼き鰯の臭いを帰宅した夫に嗅ぎつけられ「・・いやしい魚を食べるとは・・」と叱られ、
彼女は即興で次の歌を詠んで切り返します。

「日の本に はやらせ給ふ いわしみず まいらぬ人は あらじとぞ思ふ」
意味は「日本一と評判が高い石清水八幡宮にお参りしない人がいないように、おいしい鰯を食べ
ない人などいないと思いますよ」・・・「いわしみず」に「いわし」に引っかけた彼女のアドリブでした。
これ以来、宮中の女房言葉では、鰯のことを「むらさき」と呼ぶようになったと言います。

鰯は値段が安くて栄養豊富な魚です。栄養面での特筆は蛋白質とカルシウムが優れ、脂質の
DHA(ドコサヘキエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれています。DHAとEPAは
血液をサラサラにする、動脈硬化と高血圧の予防、高脂血症の改善、認知症の予防などに
効果があると言います。またカルシウムは骨粗鬆症の予防に役立ちます。

鰯を食べると頭が良くなると言う・・人の脳は、水分を除くと約50%が脂肪・・そのうち10%ほどが
「ドコサヘキエン酸」・・これが頭の働きを向上させる成分と言います。紫式部の頭が良かったの
は鰯を食べたお蔭かも知れません。

イワシの旬は夏から初冬で、今の時季は旬に入ったばかりです。活け鰯なら刺身、酢締めなど
ありますが、私が好きなのは「節分」の日に食べる大羽鰯の塩焼きです。大羽のフライも良いし
小鰯の天ぷらもおいしい・・色んな料理で楽しめ、しかもコストが安い魚です。その上、私が最も
恐れる認知症の予防にもなると言います。今が旬の鰯を、日頃の料理に採り入れてください。

この日のイワシは絶品でした。お店の人の説明では「釧路○〇水産」の活けイワシで1パック
13尾入りが・・あと4尾だといいます。閉店間際なので残り全部を買い上げます。1尾は造りで、
あとの3尾は酢で締めて、3日に分けて食べる・・酢締めから3~4日目くらいがおいしいです。


材 料
活けイワシ
大葉

調味料
粗塩
米酢

作り方
イワシの頭を切りとって腸をとり出す。
腹骨の血合いをこそげとって水洗いし
布巾・又はペーパーで水気をふき取り
尾びれの方から親指を差し込み、手
開きに作り、皮を肩口から剥きはがす。

このまま、お造りにしてもおいしいが、
薄く塩して30分ほどおいて、生酢に
くぐらせて造る・・魚の脂が多い時の
造り方・・脂のしつこさが塩と酢で和らぐ
・・食べるときの薬味は、摺り生姜が
一番ですが、わさびでも良いです。




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