サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

ロシア大使館懇談会

2010-04-27 | ロシア系イベント
ロシア大使館のフェシュン氏との懇談会で興味深かったこと。
観光情報はじめ、ロシアの情報が他国に比べて少ないそのわけは?
まず第一に「財政的理由」。ロシア旅行は儲からない(笑)。
観光客を呼ぼうにもインフラが整備されていない。
ホテルは少なく、飛行機は古く、主要な鉄道は1本だけ。
みすぼらしいホテルに入れられたら、観光客は二度と来ない。
「けれども!」と語気を強めてフ氏は言う。
「今の状態が面白いのです!ロシアは実に野性的です。
森といったら森!大自然があり、クマもいる。
ラクな旅行ではないからこそ面白いのです」
(ここでロシアをよく知る参加者一同、ドッと共感の笑い)

問題なのは第二の理由、即ち「政治的理由」である。
「日本の外務省はロシアのイメージを良くしないよう
頑張っていますから」とフ氏。
例えばロシア側が日ロの交流を促す文化センター設立を願っても
日本側が協定を結ぼうとしないのだとか。
大使館周辺のものものしい警備にしても、おそらくは
ロシア側の望むものではなく、日本側の過剰な演出なのだろう。
この甚だしい時代錯誤は、いったいいつまで続くのやら。

ときにフ氏はモスクワ大学付属東洋語大学のご出身、
S先生や右翼な発言で知られるジリノフスキー氏の後輩である。
1980年のモスクワ五輪の際、テレビ朝日が勇み足を踏んで
五輪中継の独占権を獲得。西側ボイコットにもかかわらず
全試合を中継せねばならなくなったとき、
モスクワでは大量の日本語通訳が動員されたのだそう。
そのひとりが、当時大学1年生だったフ氏。
「まだ全然日本語がしゃべれなかったのに!」
当時の舞台裏、いつか詳しくうかがってみたいものです。


大使館受付(といっても常に誰もいない)の照明。
よく見ると1個おきにしか点灯してません。
省エネなのか、そういうデザインなのか??
Comments (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ロシア大使館探訪 | TOP | 『プロコフィエフ短編集』増刷 »
最新の画像もっと見る

2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
ラクではないからこそ… (ひろーき)
2010-05-07 00:33:37
ラクでないからこそ、ラクな旅行では絶対に得られない体験や思索(?)がテンコ盛りだと思うのですが、なかなかその辺が判って貰えないですよね…

別に肩肘張って言っているわけでもないのですが。

その点ロシアは、スケールの違う自然や風景がそこらじゅうで楽しめるので、苦労以上に得られるもの・楽しめるものが大きい国の一つだと思います。



それにしても、「政治的理由」は本当に情けない限りですね。

ゴルビー時代からソビエト崩壊後、EU各国をはじめとする西側諸国が、ロシアとの関係を急速に深めていったのに、わが国の外務省、政治家とマスコミは、20年間、見事なまでに冷戦思考のまんまですよね。

資源といい、巨大なマーケットといい、ある意味、外交官にとってやりがいのある国(=利権がウハウハな国?)だと思うのですが、自ら仕事を捨てて完全にひきこもっちゃってますよね…。
流行の「草食系」ってやつでしょうか…

この国は、「海外に物を売って稼がないと干乾びてしまう」って、子供の時から学校で教わったような気がするのですが…


受付の照明ですが、単なる省エネっぽいですね。電球も省電力のインバーター型っぽいですね…

日本人がやたらに電気をつけたがるだけなのかもしれませんが、それにしても薄暗そうな受付ですね…
返信する
ラクじゃないロシア (kot)
2010-05-08 15:27:22
ひろーきさん、本当にもったいないですね。ロシアにはいろいろな可能性があると思うのですが、冷戦思考のままでいたほうが、日本にとって都合がよいことが多々あるのでしょうかね。

ラクじゃない旅ほど挑み甲斐はありますよね。でもやはりヴィザ問題はなんとかしてほしいです!あとホテルが高すぎますね。このままでは、世界遺産めぐりのパックツアー客か、裏ワザが使える事情通しか行かない国になってしまいそうです。
返信する

post a comment

Recent Entries | ロシア系イベント