サムイズダート・ロシア

めざせロシア式菜園生活!ダーチャごっことロシア&北海道のお話あれこれ

シベリアの魔術師

2006-01-07 | ロシアコラム
ボランティア団体の資料に目を通していたら、面白い記述に遭遇した。
現在、施設慰問で得意のマジックを披露するAさんは、
10代のころから手品にのめりこみ、
シベリアに抑留された際も旧ソ連兵を前に腕前を披露。
「おまえは魔法使いか」と驚かれ、特別待遇を受けたという。

娯楽のない極寒の地で、素人手品に素直に感動するお人よしロシア人! そして、生き延びるために知恵をしぼる若き日本兵!

シベリア抑留はむろん悲惨なことではあるのだけれど、
この手のほのぼのとした交流エピソードは実はきわめて多く、
憎いはずのソ連・ロシアに、老境を迎えた今となっては
郷愁さえ覚える方が少なくないことも事実である。

そういえば、以前ロシア語教室でお隣の席だった某氏は、
チタの収容所でよく耳にしたソ連兵の言葉が今も忘れられず、
その意味が知りたくてロシア語を学び始めたという。
お元気でいらっしゃるだろうか。
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